【新連載】トミヲが掘る! 宝石大陸オーストラリア ー サファイア

トミヲが掘る!宝石大陸オーストラリア

QLD Gemfield – Sapphire
サファイア

サファイアは、まず太陽に透かす。青以外にも黄、緑、橙などさまざまな色が浮かび上がる
サファイアは、まず太陽に透かす。青以外にも黄、緑、橙などさまざまな色が浮かび上がる

 オーストラリアはあらゆる鉱物を産出する世界最大級の資源大国。1880年代、欧州や中国から100万人以上が金を求め殺到したゴールド・ラッシュも経験済みだ。そんな資源大国はオパール、ダイヤモンド、エメラルド、サファイアなどを至る所で産出する宝石大陸でもある。

 今回訪れたのはQLD州中部のジェムフィールド(Gemfield)。ロックハンプトンから西に約350キロのサファイア(Sapphire)、ルビーベイル(Rubyvale)、アナキー(Anakie)などの町の総称で、1875年にサファイアが見つかって以来、州最大のサファイア産地として多くの採掘マニアを魅了してきた。

 ルビーベイルでは、これまでに世界最大級2,020カラット(1カラット=200㎎)のサファイアなど1億円以上の値が付く原石が見つかっている。今でも、毎年300カラット超級の大物が次々と出て、今年1月には“アメイジング・グレイス”と名付けられた424カラットのイエロー・サファイアの発掘が話題になった。

いよいよGemfieldsへ突入。トレジャー・ハンターの血が騒ぐ
いよいよGemfieldsへ突入。トレジャー・ハンターの血が騒ぐ

 地形により探し方が異なるサファイア探し。ルビーベイルでは乾燥した大地をシャベルとつるはしでとにかく掘り、掘り起こした土をふるいにかける。サファイアの町では、5~7メートルほどの深さの穴を縦に掘り、そこから横に掘り進める。アナキーでは、干からびた川を探し、その川底を探す。いずれも基本は掘ってふるいにかける単純作業だが、日中40度を超える強烈な日差しの下での過酷な仕事となる。

 真夏の昨年12月に訪れたのは、深く掘らずに広範囲を探せるアナキーのグレナルバ採掘場。まずは干からびた川を探し、川底の土をシャベルですくい、ふるいにかけ、大きな石を除去。更にふるいを左右に動かし石と土に分け、最後に勢いよくひっくり返す。比重の重いサファイアはふるいにかけると底に溜まる。ひっくり返すと上に集まっていて見つけやすい。

 サファイアなどの宝石は普通の石と違い土が付きにくく、表面がツルっとして光沢もあり、乾いた土の中でも比較的見つけるのは簡単だ。この日はバケツ5杯分の量の土をふるいにかけ、3カラットほどのサファイア7粒を得た。

 更に休憩中、ふと何げなく周りを見渡すと1メートルほど先で何かが光った。手に取って見ると、なんと黒サファイアの原石。しかも21カラットもある大物で、うっすらと金色の6条線が見えるブラックスター・サファイアの原石であった。やはり、石探しとは「石に自分を探してもらうものなのだ」と、悟るに至った。

「私はここよ」ときらめいていた21カラットの黒サファイアの大物
「私はここよ」ときらめいていた21カラットの黒サファイアの大物
掘りに掘った今回の収穫、サファイア以外にもスピネルやジルコンも!
掘りに掘った今回の収穫、サファイア以外にもスピネルやジルコンも!

このコラムの著者

田口富雄

文・写真 田口富雄

在豪24年。本職の不動産仲介業の傍ら暇を見つけては愛用のGoProを片手に豪州各地を掘り歩く、石と旅をこよなく愛するトレジャー・ハンター。その活動の様子は、公式YouTubeチャンネル(Web: youtube.com/user/gdaytomio)で楽しめる。現ゴールドコースト宝石細工クラブ理事長

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