アゲート・クリークの瑪瑙(前編)/宝石大陸オーストラリア

トミヲが掘る!宝石大陸オーストラリア

QLD Agate Creek – Agate
アゲート・クリークの瑪瑙(めのう)(前編)

4色瑪瑙の大物。この石の中にどんなめくるめく世界が待っているのやら……
4色瑪瑙の大物。この石の中にどんなめくるめく世界が待っているのやら……

 QLD州北部の中心都市ケアンズから南西に約500キロにある、その名の通りアゲート(瑪瑙)の採掘地として知られるアゲート・クリーク(Agate Creek)が今回の目的地。瑪瑙とは細かな石英が集まってできた半透明の玉髄(ぎょくずい)という石の一種で、馬の脳のようと表現される縞模様が特徴だ。

 その目的地への道程は、雨季にはしばしば洪水で通行止めになる難路。そこで今回は乾季真っ只中の初冬6月にアタックした。まずはナショナル・ハイウェー1号線を西にアサートン、イノット・ホットスプリング、マウント・ガーネット、マウント・サプライズを経て、ケアンズから400キロのジョージタウンを目指す。

 アゲート・クリークへはそこから更に未舗装路を100キロ南下するが、ジョージタウンでのランチ休憩、車の点検、水と食料の買い出しという休憩後にも、「さぁ出発!」とはならない。この街には寄らなければならない場所があるからだ。街の観光案内所内に常設するテッド・ジョージタウン・エリオット鉱物博物館だ。展示される4000以上の鉱物の大半は豪州で採れた物で、これほどのコレクションにはそうはお目に掛かれない。アゲート・クリーク産出の色とりどりの瑪瑙、2度見間違いなしの直径30センチ超の大物瑪瑙など、石好きはもちろん、そうでなくても堪能できること請け合いだ。

ずらりと並んだご当地産の瑪瑙コレクションに否が応でも期待が高まる
ずらりと並んだご当地産の瑪瑙コレクションに否が応でも期待が高まる

 博物館で目の当たりにしたような瑪瑙が目と鼻の先に埋まっていると思うと居ても立ってもいられない。そんな気持ちとは裏腹にアゲート・クリークに向かう未舗装路は、これまでの経験で最も過酷な道程となった。時速50キロが精一杯。2時間以上を費やし、何とか干上がった川の真横のキャンプ場に着いたのは既に午後3時過ぎ。すぐにテントを張り、バケツとピック・ハンマーをつかむと、川に向かった。

ようやく着いた目的地。現実世界で“宝の山”は大抵荒涼としているものだ
ようやく着いた目的地。現実世界で“宝の山”は大抵荒涼としているものだ
サッと視線を下に落とすだけで……どれが宝石かお分かりですか?
サッと視線を下に落とすだけで……どれが宝石かお分かりですか?

 するとそこには驚きの光景が。転がる石の全てが瑪瑙か玉髄。10セント硬貨ほどの大きさだが、触る石の全てが宝石というのは初体験だ。更なる大物を求めたが、キャンプ場の横という立地もありなかなか良いサイズの瑪瑙が見つからない。次第に辺りも暗くなり、仕方なくキャンプ場へ引き返す道すがら、ついに握り拳大の石を発見した。往路では気付かなかったのに、石を見る角度や陽の高さが変わると気付くのは、典型的な“石探しあるある”だ。しかもこの瑪瑙、端の欠けている所から黄緑、黄、赤、白の4色の縞模様が見えるかなりの代物だ。
(次号に続く)

このコラムの著者

田口富雄

文・写真 田口富雄

在豪24年。本職の不動産仲介業の傍ら暇を見つけては愛用のGoProを片手に豪州各地を掘り歩く、石と旅をこよなく愛するトレジャー・ハンター。その活動の様子は、公式YouTubeチャンネル(Web: youtube.com/user/gdaytomio)で楽しめる。現ゴールドコースト宝石細工クラブ理事長

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