帰国時に立ち寄りたいあの街この街ーー韓国ソウル

特集
夜に輝く広安大橋や街のネオンはまるでジュエルのよう(Photos: Korea Tourism Organisation)

ストップオーバーで行くあの街この街


日本帰国や海外旅行で立ち寄りたい、ステキな街をご紹介。
 

川沿いに輝く大都市

ソウル SEOUL

日本への帰省や帰国、または海外旅行に合わせて、せっかくだからストップオーバーを利用して小旅行に行きたい——という旅好き編集者3人の談話から生まれたこのシリーズ企画。記念すべき第1回は大韓民国の首都・ソウルにスポットを当てることになった。だが、取材がほぼ終わったところで、竹島問題が悪化。複雑な思いとともに企画を続行するか否か話し合いを行うことに。結果、どの国に関しても文化や街、人々の魅力は政治問題と絡めずに尊重し、相互理解を深めることが大切という結論に至った。もしストップオーバーで小旅行をするのであれば、ソウルもオプションの1つとして考えてみてはいかがだろう。本特集では、目的別に楽しむ注目の観光地とともに、現地人に聞いたホット・スポットを紹介する。

 

歴史探検、街歩き

 

特集
白岳山(ペッカサン)をバックに見る美しい景福宮の建造物の数々は必見だ

景福宮(キョンボックン) Gyeongbokgung  MAP①

李氏朝鮮時代(1392〜1910年)、王の政務や生活の場として利用されていた正宮、景福宮。ソウル市内には、ほかにもいくつか宮殿があるが、その中でも壮大な規模を誇り、訪れた者を魅了する。

1952年には豊臣秀吉による文禄・慶長の役で全消滅し、1867年に再建された後も1910年以降の日本軍の侵略を機に多くの建物が破損、1950年の朝鮮戦争で一部が焼失するなど、悲しい歴史の傷跡も残っている。しかし今は復元事業が進行しており、かつての荘厳な姿が蘇えりつつある。

門や塔の数々は国の重要文化財で、敷地内には国立古宮博物館と国立民俗博物館が併設されている。たっぷり時間をかけて古宮の世界や歴史を感じてみてはいかがだろう。

 

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秘苑の四季折々の情景は息を飲むほど圧巻

昌徳宮(チャンドックン)Changdeokgung  MAP②

1405年に景福宮の離宮として建てられ、5大古宮で唯一ユネスコ世界文化遺産に登録された宮殿。約270年間にもわたり李氏朝鮮王朝の政務が行われていた。

豊臣秀吉による文禄・慶長の役で焼失したが、1615年に再建され、それ以来、建物や自然の維持管理が丁寧に行われている。かつて王や王妃の憩いの場所であった宮殿の庭園「秘苑(後苑とも言う)」の四季折々の情景が一番の見どころだ。

昌徳宮は、自由に観覧できるエリアと、入場者数が制限された秘苑のエリアに分かれており、秘苑に関しては景観保護のためガイド付きでないと観覧できないことになっている。もし時間に余裕がある場合は、ぜひ日本語を話すガイド付きの秘苑ツアー(約2時間)に申し込んでいただきたい。昔の生活様式や思想などの説明を聞きながら、すべての名所を回ることができる。

 

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徳寿宮を軽く1周するだけも韓国の歴史の移り変わりを存分に味わえる

徳寿宮(トクスグン)Deoksugung  MAP③

市庁(シティ・ホール)駅近くにある、韓国5大古宮の1つ。高層ビル群が建ち並ぶビジネス街の側にあるオアシス的なエリアで、短い時間での宮殿めぐりに最適だ。

かつては朝鮮時代の王族が暮らす邸宅だったが、文禄・慶長の役でほかの宮殿が破壊されたため、一時的に王の住まいがこの徳寿宮に移され、以来、宮殿としての顔を持つようになった。

また興味深いことに、19世紀以降に西洋文明の影響を受けて、韓国の伝統的な建築様式に加えて、西洋の様式を多く取り入れているのだそうだ。ゆっくりと敷地を回って、韓国の歴史の移り変わりを建造物を通して感じてみてはいかが。

 

ショッピング三昧の街歩き

 

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明洞ではお手ごろ価格の韓国コスメをぜひ買いだめよう

明洞(ミョンドン)Myeong-dong MAP④

ソウル最大の繁華街、明洞では、コスメやファッションの専門店から、エステやレストランまで何でもそろっている。日本人観光客が多く、日本語が通じる店がたくさんあるので、気兼ねなく買い物やエステ、韓国料理などを堪能できる。

メイン・ストリートの明洞通りには、韓国コスメ・ブランドやアクセサリー・ショップなどが点在しており、おしゃれな女性なら数時間はそのエリアに留まってしまう。夕方になると屋台が出て、一層多くの人でにぎわうようになる。

そのほか、百貨店「ロッテ・タウン」をはじめ、「ALAND」「M plaza」など、多くのデパートが集まっているので、高級なものからお手ごろ価格のものまで、さまざまな商品が見つかる。

 

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南大門市場では本場の屋台料理などを食べ歩くのがお薦め

南大門市場(ナンデムンシジャン)Namdaemun-sijang MAP⑤

明洞から南西に下ると「これぞ地元の市場!」と叫びたくなるほど熱気ムンムンの南大門市場に着く。東大門と並ぶソウルの主要ショッピング・エリアの1つとして知られている。入口から見ただけでも、既に数え切れないほどの店がひしめき合うように並んでおり、衣類、民芸品、コスメ、土産、輸入商品など、さまざまな商品があることを見てとれる。

また、小さな路地には飲食店や屋台がぎっしりと軒を連ねており、ここでは高麗人参や鶏を煮込んだ参鶏湯や、太刀魚と大根を甘辛く煮込んだカルチジョリムなど、本場の韓国料理の数々が手ごろな価格で楽しめる。また、餅や野菜を甘辛く煮たトッポギや、蒸したての肉まん、マンドゥを屋台で買って、ハフハフと食べ歩くのもオツ。韓国に来たなら絶対に訪れておきたい名所だ。

 

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東大門では服などのファッション・アイテムをゲットしたい

東大門(トンデムン)Dongdaemun MAP⑥

昔から続く問屋市場としての顔と、大規模なショッピング・ビルが並ぶファッション街としての顔を持ち合わす東大門。日中はもちろん、明け方まで営業している店が多いことから、眠らない街として知られ、その活気は国内外のバイヤーが行き交う深夜に向けて増していく。

大手ファッション・ブランド専門店を除き、この辺りで買い物する時は、ぜひディスカウントに挑戦してみてほしい。もちろん、10,000ウォン(約8.5ドル)ほどの既に安い商品を値切るのは難しいが、まとめて買う際などに「カッカジュセヨ(安くしてください)」と言うと、値引きしてくれることがある。ファッション・アイテムの掘り出し物をゲットするには、天国のような場所なので、買い物が好きな人はぜひ立ち寄ってみてはいかが。

 

景観や路地を楽しむ、街歩き

 

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南山ケーブル・カーは韓国ドラマにも登場する

南山公園(ナムサンコンウォン)Namsan Park MAP⑦

ソウルの人気デート・スポットで、ドラマや映画のロケ地としてもよく利用される公園。明洞、梨泰院、南大門市場に囲まれた街の中心部に位置し、ソウルのシンボルであるソウル・タワー(1975年完工、別名は南山タワー)が南山(標高265メートル)の頂上に立っている。タワーの高さは約230メートルで、ここからはソウルの街が360度ぐるりと一望できる。特に街のネオンが輝く夜景がロマンチック。

ソウル・タワーへのアクセス方法は、タクシーやツアー・バスがあるが、ぜひ利用してみてほしいのが南山ケーブル・カーだ。山の景色や街を眺めながら山頂へと向かい、乗車時間は短いが、空中散歩をしているようで実にスリリング。韓国ドラマ「私の名前はキム・サムスン」や韓国版「花より男子」のロケでも使われたので、多くの韓流ファンも利用する。ケーブル・カー乗り場は山を少し登った所にあるため、専用のエレベーター「南山オルミ」がふもとで運行している。ここへは地下鉄4号線明洞駅4番出口から約徒歩10分でアクセスできる。

 

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三清洞・北村の界隈では韓国の伝統家屋が見て楽しめる

三清洞(サムチョンドン)・北村(プッチョン)Samcheong-dong・Bukchon MAP⑧

昌徳宮の西側に位置し、李氏朝鮮時代に政府の高官や王族、貴族などが暮らしていたエリア「北村」では、約900棟にも及ぶ韓国の伝統的な家屋「韓屋」が所狭しと並んでおり、軽く散歩するだけで風情ある昔ながらの韓国が感じられる。この辺りでは、伝統的な民芸品や陶磁器などを展示する博物館や、キムチやマッコリなどを作る文化体験施設があり、大人から子どもまで楽しめる。

北村からさらに西に歩を進め、正読図書館を過ぎて三清洞通りに出ると、そこにはモダンなカフェやセレクト・ショップ、カフェ、ギャラリーが点在している。ふらりと立ち寄って、自分へのお土産を探したり、ほっとひと休みするにはもってこいの場所だ。せわしない都市部から離れて、ゆっくりと流れる時間を楽しみたい人には、ぜひ足を運んでみてほしい。

 

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ソルロンタンは、キムチやソースを加えて自分好みの味に調節してから食べよう

仁寺洞(インサドン)Insa-dong MAP⑨

かつて李氏朝鮮時代の王宮に勤める高級士官、両班らが暮らしていた街で、ここでは現在も伝統的な街並みが見られる。しっとりとした雰囲気が漂うメイン・ストリート、仁寺洞通りには、伝統工芸の店やギャラリー、茶専門店、アンティーク・ショップ、レストランなどが軒を連ねている。

またこのエリアには、極上のソルロンタン(牛骨スープ)が食べられる老舗「里門ソルロンタン」がある。乳白色のソルロンタンは栄養豊富で体にも優しく、朝早くから地元の人や観光客がこの店を訪れる。仁寺洞界隈を散歩する時は、ぜひこの店にも立ち寄ってみてはいかがだろうか。

 

個性的なエリアの街歩き

 

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弘大では韓国のサブカルチャーが楽しめる

弘大(ホンデ)Hongdae MAP⑩

芸術・美術の分野で突出している弘益大学付近にある学生街で、街全体にアートな雰囲気が漂っている。ここでは、おしゃれなカフェやレストラン、若手アーティストによるクラフト・ショップなどがあるほか、フリーマーケットや路上ライブも行われている。また、R&B、ソウル、ジャズ、テクノなどが楽しめる、さまざまなクラブやバーが点在しており、夜遊びスポットとしても知られている。週末になると、朝方まで若者たちでにぎわう。

昼間の散策では、弘益大学から西側のピカソ通りへと続く路地の壁に描かれた、個性溢れるストリート・アートの鑑賞や、上水駅前の上水洞カフェ・ストリートにある、おしゃれなカフェめぐりをしてみてはいかが。夜は、ピカソ通りの南側を走り、“ソウルのクラブ文化のメッカ”と言われているクラブ通りで、地元っ子に混じりながらナイト・ライフを楽しんでみよう。

 

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狎鴎亭では最新のトレンドがつかめる

狎鴎亭(アックジョン)Apgujeong MAP⑪

セレブ御用達のセレクト・ショップやサロン、有名ブランドのショップ、人気カフェなどが集まるお洒落なエリア。明洞や南大門などがあるソウル中心部から漢江川を越えた所にあり、韓国セレブたちも暮らす高級住宅地や芸能事務所の近くに位置する。メイン・ストリートのロデオ通りから小道にまで、いたる所におしゃれな店が並び、ついつい目移りしてしまう。明洞などの繁華街の忙しさとは違い、街全体の雰囲気が上品で優雅なので、ゆったりと落ち着いてウインドー・ショッピングやカフェ巡りができる。

小道の各店舗を見て回る時間がない人には、日本語のサービスも充実しているギャラリア百貨店名品館(東西に建物が分かれている)がオススメ。地下食品街で韓国海苔やマッコリなどの土産物が購入できる。

 

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地元っ子に聞くホット・スポット

今回の地元っ子▲▲▲
ユンジさん(25)会社員

ソウルでは、ショッピング、食べ物、美術・芸術、歴史的文化財をぜひ楽しんでいただきたいのですが、私のオススメ・スポットは2つあります。

★おしゃれな通り、カロスキル

まずショッピングやおいしい食べ物を満喫するなら、新沙洞(シンサドン)の街路樹(カロス)通りがいいですよ。韓国では「通り」のことを“キル”と言うので、この通りは「カロスキル」と呼んでいるのですが、ここは老若男女おしゃれさんなら誰でもわくわくしちゃう場所なんです。イメージ的には日本の表参道みたいな所かな。

狎鴎亭(アックジョン)に隣接するエリアにあるのですが、どの店もおしゃれ。特に韓国コスメやトレンド服が見つかるので、日本の方にオススメです。もちろん、この辺りや狎鴎亭には男性用のおしゃれな帽子や服もありますので、ご心配なく! 雰囲気の良いカフェもいっぱいです。

★まったり散策できる街、サムチョンドン

三清洞(サムチョンドン)は、心地の良い店やギャラリー、カフェなどがあって、私のお気に入りのエリアです。

伝統的な家屋がある場所として知られていますが、リフォームで店内をモダンな雰囲気に作り変えたお店などがあって、面白いですよ。歩き疲れたらぜひカフェなどに立ち寄って、ほっとひと息ついてみてくださいね。

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