こんな風に年が取れたらいいのに !

ベン・ホルトの豪州ワイン物語

ベン・ホルトの豪州ワイン物語

こんな風に年が取れたら いいのに !

今回は、皆にあまり知られていない魅力的なブドウの品種、マルサンヌをご紹介したい。これはもともとフランスのローヌ地方が原産の白ブドウなんだけど、世界で一番大きいマルサンヌの農園が実はVIC州中部にあるんだ。このワイナリー、1860年にメルボルンの実業家が建設したそうで、世界最古のシラーズの木が生存しているとも言われている。ま、この話はまた別の機会に。

名前は「タービルク」って言うんだけど、このワイナリーがゴウルバン川沿いにあったため、“水たまりがたくさんある場所”という意味で、その地域の先住民のアボリジニたちが「タビルク−タビルク」と呼んでいたのが、名前の由来らしい。水がある場所を表わす単語がいろいろなアボリジニ言語にどれだけあるのか、いつも気になっているんだけど、これはオーストラリア大陸がずっと乾燥していたという証拠なのかもしれない。

ベン・ホルトの豪州ワイン物語
タービルクのマルサンヌ

1925年には、この農園がパーブリック家の手に渡って、最近では2010年から5代目のヘイリーさんがここを切り盛りするようになった。メルボルンから真っすぐセイモアまで北上し、それからさらにナガンビーまで行く所にあるから、看板を見ながら(それか鼻を利かせて)行くと、そこにたどり着けるはず。

ともあれ、何でマルサンヌが魅力的なのか?この白ワインはとても美しく熟成するんだけど、この前の夜、2001年のビンテージものを開けてみたら、色には黄金の輝きがあって、軽く酸化して香る(栓がコルクだったため)、はちみつ漬けレモンの皮のような風味があった。口当たりは、しなやかでみずみずしく、とろりとしていて、酸味が長い余韻となって後味を残す…。ネクターのように、とびきりおいしい1滴という感じだね。うちには、もう1本残っているんだけど、さらにどれだけ待ってみようか、悩んでしまう!?

このマルサンヌという品種は若くてもおいしくて、エレガントでお薦め。しかもまだあまり知られていない、知る人ぞ知る品種なんだ。タービルクを見つけたらぜひ箱買いして、半分だけ飲んだら、残りは10〜15年か、それ以上寝かせておくと楽しめるはず!

Web: tahbilk.com.au


ベン・ホルト

オーストラリア政府観光局日本地区マーケティング本部長。クイーンズランド大学で文学修士(日本語と韓国語)ならびに科学修士を取得後、在豪日系企業などで食品輸出、商品取引、マーケティングに従事。2002年から07年9月までオーストラリア・ワイン事務局日本代表を勤めたのち、現職。

Web: www.australia.com
(オーストラリア政府観光局)
Twitter: Mr_Riesling
Facebook: http://bit.ly/crsglP

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