多国籍なオーストラリアの簡単で美味しいレシピを紹介。
QLD州の夏を満喫
チキンのマンゴー・サルサ・ソース
(文・写真=ランス陽子)

1~2月は、オーストラリアのマンゴーが一番おいしくて安い季節。マンゴーの産地であるQLD州の青果店では、トレイやバケツに入ったマンゴーも出回っており1個ずつ買うよりかなりお得だ。そんなQLD州のこの時期だからこそ楽しめる、簡単なマンゴー料理が今回のレシピ。教えてくれたのは、QLD州で生まれ育ったタニヤさん。
「マンゴーが手に入りにくい季節には、缶詰のマンゴーを使っても大丈夫です。でもやっぱり、新鮮なマンゴーのおいしさには勝てません」とタニヤさん。彼女の家の庭には数年前に食べた後の種を植えたら生えてきたというマンゴーの木があり、一度にたくさんの実が採れすぎた時には冷凍保存しておくのだそうだ。「皆さんもこの時期、マンゴーが安くなっていたらぜひたくさん買って冷凍保存してみてください。小さく切ってから冷凍庫へ入れれば1年中楽しめますよ」。冷凍みかんならぬ、キンキンに冷えた冷凍マンゴーとして食べるのも「新鮮なマンゴーに負けず劣らず大好き」と言うタニヤさん。今回のように料理に使う場合には、解凍して使えば良いそうだ。
「3月になると、あっという間にマンゴーの値段が高くなっていき、やがて店頭から姿を消してしまいます。今のうちに、たっぷりマンゴーを楽しみましょう」とのことなので、ぜひトライしてみよう。
チキンを焼いたら、刻んだマンゴーなどを軽く混ぜ合わせたサルサ・ソースをかけるだけの、超・簡単な今回のレシピは、「辛い料理が好きな人は、新鮮なハラペーニョやチリを刻んだものを混ぜるのもお薦め。種を取り除けばあまり辛くないチリもあるので、好みで辛味を調節してください。もちろん、入れなくても大丈夫です。コリアンダーが苦手な人は、代わりにロケットやベビー・スピナッチなどを使ってもおいしくできますよ」。
白いご飯にも、ターキッシュ・ブレッドなどにもよく合うこの料理。もし食べきれずに残ってしまったら、市販されているトルティーヤのような薄焼きラップでくるんで次の日のランチにしてもおいしい。「ラップに具材を巻いた状態で保存すると水っぽくなってしまうので、お弁当に持って行く場合はラップとチキンを別々の容器に入れて、食べる直前に巻くと食感も良いですよ」というアドバイスを参考に準備してみよう。
自分で作ってみよう!
(2人分)
鶏むね肉 | 2切れ |
塩・コショウ | 少々 |
パプリカ | 少々 |
■サルサ・ソース | |
マンゴー | 1個 |
赤玉ネギ | 1/2個 |
ライム | 1/4個 |
コリアンダー(またはロケットやベビー・スピナッチなど) | ひとつかみ |
オリーブ・オイル | 大さじ1 |
チリ(好みで) | 少々 |
塩・コショウ | 少々 |
作り方
①一口大に切ったマンゴーと、小さく刻んだ赤玉ネギをボウルに入れる。コリアンダーは茎をちぎって取り除き、好みでチリを刻んで入れる。オリーブ・オイルを入れて軽く混ぜ合わせ、ソースとして少し強めに塩コショウで味を調える。
②鶏ムネ肉に塩コショウとパプリカをまんべんなくまぶしてから、フライパンで焼く。強火で表面に火が通ったら、パプリカが焦げやすいので中火にして蓋をし、両面を焼く。ライムをくし形に切っておく。
③鶏肉に火が通ったら皿に載せ、①を上にかけ、ライムを添える。ライム汁をふりかけて食べる。

タニヤさん
オーストラリアQLD州で生まれ育った2児の母。子どもたちのために毎日ヘルシーでおいしい食事を作るよう心がけている。昨年、家族で長野県白馬へスキー旅行に行ってきたという日本びいき。