

茹でブロッコリーを入れても美味。飾りにビートルートなどを乗せると華やかに
冷蔵庫の整理レシピ「バブル&スクイーク」
「今日の夜ごはんは、冷蔵庫にあまっている物で簡単に何か作りたい」という時、とっても便利なのが「バブル&スクイーク」。もともとはイギリスの家庭料理だが、イギリスからの移民が多いオーストラリアでも、頻繁にテーブルに出される料理の1つだ。ロースト料理をたくさん作った翌日にもよく登場する。
18世紀からイギリスの家庭料理として親しまれてきたこの料理は、調理のため火にかけると「グツグツ」「キュッ」という音がすることが名前の由来とも言われている。
日本でよくある「冷蔵庫の残りを炒めたもの」との違いは、ジャガイモをふんだんに使うところ。ロースト・ポテトの残りを使うのが一番いいが、先に茹でたり電子レンジで火を通したりしたジャガイモを使用するのも手だ。それらを小さく刻んで調理しよう。イギリスでは、マッシュポテトを使うこともあるとか。ジャガイモを使うという点以外では、家庭によって味付けや、入れる定番の野菜などもそれぞれ違い、どの家庭にも「おふくろの味」があるようだ。
今回この料理を教えてくれた先生は、オーストラリアで生まれ育ったベテラン主婦、リネット・マクファーレンさん。最近2人の娘たちも成人して、セミ・リタイヤの悠々自適な生活を送っている。「私のレシピでは、ジャガイモだけではなくサツマイモも入れます。甘みと旨みが増すのでぜひ試してみて」。
各家庭によってバリエーションがある料理だが、オーストラリアでは彼女のレシピのようにウスター・ソースで味付けし、最後に卵を入れてかき混ぜる人が多い。
伝統的なレシピではキャベツが必ず入っているが、現代のオーストラリアではオージーの冷凍庫にほぼ必ず入っている冷凍のグリーン・ピースを入れるのも定番。ロースト肉は刻んで入れてしまう人も、入れずに別に食べる人もいるのでお好みで。
スーパーで買ってきたロースト・チキンが余ったら、次の日は身をほぐしてバブル&スクイークにするのもお勧めだ。
(2人分) | |
ジャガイモ | 2個 |
サツマイモ(オレンジ色) | 100g |
キャベツ | 100g |
たまねぎ | 1/2個 |
グリーン・ピース | 50g |
卵 | 1個 |
バター | 15g |
ウスター・ソース | 適量 |
塩、コショウ | 適量 |
そのほか、冷蔵庫の残りもの |
作り方
①ローストの残りのジャガイモとサツマイモがあれば利用し、なければどちらも茹でて皮をむく(電子レンジで火を通してもいい)。小さめのひと口大に切る。
②玉ねぎは千切り、キャベツも太めの千切りにする。
③フライパンを熱し、バターを溶かす。玉ねぎを炒め、柔らかくなったらキャベツ、グリーン・ピースを加えて炒める。
④①のジャガイモとサツマイモを③のフライパンに入れ、軽く炒める。
⑤ウスター・ソース、塩コショウで味を調え、最後に卵を割り入れてさっと混ぜる。

リネット・マクファーレンさん
オーストラリアで生まれ育ったアーティスト。カナダ人の夫と出会ってからヨットで世界を回り、子どもたちをヨットで育てた経験もあり