インフルエンザの予防接種

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Q: 毎年、年末ごろに日本に一時帰国しますが、冬場なのでインフルエンザのことが心配です。オーストラリアの冬に受けたインフルエンザの予防接種はその年の年末に日本に帰国した場合にも効果はあるのでしょうか。
(39歳主婦=女性)

A: インフルエンザとはウイルスによって起こる気道感染です。このウイルスの種類には大きく分けてA型とB型があり、その中でもまた細かい分類があります。インフルエンザのウイルスは絶えず変化しており、毎年地域によって流行するウイルスは変わります。

 
予防

予防接種は毎年、その冬場に流行るであろうと予想されるインフルエンザのタイプに基づいて生産されます。 オーストラリアでは3月ごろから出荷されます。予防接種の効果は接種後約2週間で現れてきます。その後1年間は持続しますが、翌年にはインフルエンザのタイプが変わりますので、接種は毎年必要です。接種の時期は3〜4月が最適でしょう。 年末年始に日本へ帰国される人は、10〜12月ごろにオーストラリアで予防接種を受けてから帰国される場合が多いですが、このころになるとオーストラリアではすでにその年の予防接種が在庫切れになっていることもありますので在庫が豊富にある3〜4月ごろに受けておけばオーストラリアのその年の冬場と日本の冬場のカバーにもなります。 ただし、北半球と南半球における半年の差で流行るインフルエンザの菌種が著しく変わった場合、例えば3種の菌種のうち2種類が変わってしまった場合それほど効果は期待できないかもしれませんので、日本に帰国してすぐに日本の接種を受けることをお勧めします。 ただし、1〜2週間程度の短期間の滞在でしたら、予防接種の効果が現れる以前に日本を発ってしまうことになります。

 
予防接種の安全性

 危険な副作用はまれです。注射をした部分が腫れたり、軽いインフルエンザのような症状が数日の間に起こるかもしれません。卵に強いアレルギーを持っている人(唇が腫れたり呼吸困難やショック状態が起こる)はこのワクチンは避けておく方が無難です。 また、風邪などで発熱している時には予防接種は避けてください。もしオーストラリアの秋ごろに予防接種を受けていて、例えばその半年後にまた日本で予防接種を受けたとしても特に問題は起こらないはずです。

 
インフルエンザの症状

潜伏期間は1〜2日です。初めに頭痛、筋肉痛、発熱、寒気、倦怠感、それに脱力感などの全身症状が起こり、1〜2日後に鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳、痰などの呼吸器の症状が出ます。場合によっては消化器に関する症状(吐き気、嘔吐、腹痛、下痢)が起こることもあります。幼児の場合、いきなり嘔吐、痙攣などの脳膜炎の症状が出たり、また老人の場合、肺炎の症状が早くから発生することもあります。 インフルエンザの症状は4〜7日で治まりますが、咳や倦怠感がその後も続くことがあります。

 
治療

初期の軽い症状の場合、鎮痛、解熱剤(Panadol)や咳、鼻水の薬(SudafedやDemazineなど)を試してみてください。もし診断が確実なら抗ウイルス薬の「タミフル」を使うこともあります。ただし早めに投与しないと効果はありません。2〜3日で症状が軽減しなかったり、あるいはかえって悪化していくようでしたらほとんどの場合は抗生物質を処方されると思われます。抗生物質がインフルエンザのウイルスを抑えるわけではありませ


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鳥居 泰宏(とりい やすひろ)
ノースブリッジ・ファミリー・クリニック

メルボルン大学医学部卒。日本人在住者の多いシドニー北部ノースブリッジで一般開業医を始めて29年。穏やかな語り口が印象的な優しい先生として知られる

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