妊婦になってから歯茎から出血が…これって普通?

Q 妊婦になってから、歯磨きや糸ようじなどを使用するとやけに出血します。この症状は普通でしょうか。
(30歳主婦=女性)

 

A 歯茎を傷付けた覚えがないのに、歯茎が腫れていたり赤くなっていたり、出血をしてしまう場合は、歯茎と歯の間に歯石がたまっているサインです。

歯石とは、歯茎の周りにたまった細菌が石灰化したものです。歯石が歯茎と歯の間に残っていた場合、歯磨きや糸ようじを使用すると歯茎から出血しますが、妊娠中は特に歯茎の後退を永久的に招いたり、炎症が大きく広がってしまう恐れがあります。ひどい場合には、歯を支えている骨が溶けてしまうようなことまで起こり得ます。

写真の絵は、妊娠中には通常の状態よりさらに歯と歯茎の炎症が悪化しやすいことを説明しています。妊娠中はホルモン・バランスも崩れるため、通常の状態よりも細菌への反応がとても敏感になってしまい、およそ50パーセントの妊娠中の女性にこのような歯茎の不具合が見られます。

 

どう予防すれば良いか

毎日の歯科予防はとても大切です。1日最低2回は柔らかいソフト仕様の歯ブラシを使用し、歯に負担をかけないようにしながらフッ素が入った歯磨き粉で歯磨きをする。

毎日糸ようじを使用する。もし糸ようじを使うことが困難であれば、ウォーター・ピック(編注:水圧により歯間が掃除できる機械、値段はメーカーにより異なるがおよそ150ドルほど)を使うことをお勧めします。

長期間歯医者を訪れていない場合、自分では通常ケアできない歯石取りなどのクリーニングを歯科医や衛生士によって除去してもらうことは非常に大切です。

妊婦さんが歯科医院を訪れる際、クリニックでは妊娠していることと現在何カ月目かということを、事前に明確に知らせましょう。そうすることによって、歯医者もあなたの現在の状況を理解し、次のクリーニング時期を決める際などにも懸念事項を考慮の上、対応してもらえるでしょう。また、万が一歯周病にかかっていた場合でも、自分の状況を伝えることにより、妊娠に影響を与えないよう早急に対処することができます。

妊娠中に歯に異常が見つかった場合は、なるべく早めに対処しましょう。ほとんどのクリニックで使われている麻酔は、妊娠中でも問題ありません。また、痛み止めが必要な場合でも、妊娠中でも飲むことができる薬もあるので心配せずに来院してください。

妊娠中は、特に歯茎の病気が隠れていないかを確認するため3〜カ月ごとに歯科検診とクリーニングを受けることをお勧めします。


ノックス・キム院長
シティ・ワールドタワー歯科(Dental Clinic @ World Tower)

オーストラリア・シドニー大学歯科学部を卒業。キャンベラやストラスフィールドで勤務した後、03年にワールドタワーレーザー歯科を開院(東京・大阪・名古屋・千葉・京都・アメリカに提携クリニックあり、医療法人徳真会グループ)。一般歯科治療のほかにも多くの歯科関連資格を保持。インビザライン特別推薦ドクター。ジャパン・インビザライン・フロンティア・メンバー、東京臨床協会(SJCD)、アメリカ審美歯科学会会員。シドニー大学臨床講師。

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