病気予防の基礎知識

2010年度保存版・医療と健康大特集

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意外と知らない ?病気予防の基礎知識

 健康であることの尊さは、病気になって初めて気付くもの。それが病気なのかという議論は別にして、例として“二日酔い”を思い起こせば分かりやすい。頭を抱えて「酒はもう2度と飲まない」と嘆いても後の祭り。そう、後悔しないためには、節度あるお酒との接し方が大切なのだ。“予防に優る治療なし”。専門家に病気を未然に防ぐための、予防に関する知っておきたい基礎知識について伺った。

風邪に関する予防医学

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そもそも風邪って何?
「馬鹿は風邪を引かない」——。“鈍感な人は風邪にかかったことすら気付かない”と言われるほど、風邪は大病として扱われることが少ない病気だ。しかしその一方で、風邪をこじらせて重い病気になることもあり、“たかが風邪くらいと軽く考えないで注意せよ”という意味で、「風邪は万病のもと」という戒めの諺もあるくらい、風邪はわれわれに最も身近な病気と言える。
 風邪の原因は主に200種類を超えるウイルス。大人の風邪の2分の1から3分の1はライノ・ウイルスが関係することが多いとされているが、春と秋に多く見られるウイルスがあったり、夏場と冬場とでは全く異なるウイルスが風邪の原因となることもある。
 またその症状もウイルスによってさまざまだ。
 風邪は、感染している人の鼻水などウイルスを含んだ分泌物に触れることで、口や鼻、眼からウイルスが体内に進入し、新たに感染する。ウイルスに感染すると鼻や咽頭、喉頭、気管の粘膜に炎症が起こり、鼻水、咽頭痛、発熱、悪寒、関節痛、下痢、腹痛、咳などの症状が引き起こされる。つまりウイルスに感染さえしなければ風邪を引くことはない。

主な風邪ウイルスの仲間
名称 特徴・主な症状
ライノ・ウイルス 風邪ウイルスの主流。特に春と秋に多く、季節の変わり目の風邪、と言われるものの1つ。鼻、喉といった上気道の炎症を起こす。
アデノ・ウイルス 咽頭炎、気管支炎など喉の奥の炎症や結膜炎につながることも。プール熱(咽頭結膜熱)や流行目(流行性結膜炎)もアデノ・ウイルスによるもの。
エンテロ・ウイルス 夏から秋にかけて多く発生するウイルス。子どもの夏の風邪の代表としてよく挙げられる手足口病やヘルパンギーナを起こすウイルスはエンテロ・ウイルスに属す。
インフルエンザ・ウイルス インフルエンザの原因ウイルス。大きくA型、B型、C型の3タイプがある。39℃前後の高熱、頭痛・関節痛・筋肉痛などの強い全身症状が特徴。肺炎を引き起こすことも。

では、風邪を引かないための予防策とは?
 風邪の予防法は、ウイルスに感染しないということ。風邪を引いている人の咳やくしゃみを浴びない、またその人の鼻水や唾液がついた手で自分の鼻や口、眼の粘膜に触れないことが大切だ。その場合は丁寧なうがいや、石けんを使っての手洗い、市販の消毒用アルコールを使っての消毒が最も効果的。
 また、鼻や口を覆うことでウイルスが直接に口中に飛び込むのを避けるという意味や、喉や鼻の中の温度と湿度を保つことでウイルスの増殖を防ぐという意味で、マスクには、感染を予防する一定の効果が期待できる。

日常生活で心がけたいこと

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▶ 十分な睡眠と休息
 風邪の予防として大切なのは風邪のウイルスに対抗する免疫力(自然治癒力)を強めること。睡眠不足からくる疲れとストレスは、免疫の働きを弱めることに。
▶ バランスの良い食事とビタミン補給
 体が必要としている栄養素を摂ることは免疫力を高めることに繋がる。ウイルスに対抗する効果のあるたんぱく質や、鉄・亜鉛・銅などのミネラル分を十分に。肉や魚、レバーやほうれん草を摂ると効果的だ。さらに、イチゴやレモンなどに含まれるビタミンCや、にんじん、ほうれん草などのビタミンA、レバーやマグロに含まれているビタミンBなどをバランスよく摂ることも大切。
▶ 体調を整える適度な運動
 風邪の予防として有酸素運動がお薦め。血行がよくなり、白血球の動きも活発になることで風邪への抵抗力が強くなる。
▶ 禁煙
 血管を収縮させる喫煙は、血液の流れを悪くするだけでなく、喉や肺に軽い炎症を引き起こし、ウイルスに対する抵抗力を弱める。
風邪はうつすと治るは本当?
 風邪は感染してから発病するまでに1〜3日ほどの自覚症状が現れない潜伏期間があり、また、発病しても数日で治ることがほとんど。つまり、うつした者が快方に向かうころにうつされた者がちょうど発病することが多く、そのことで「風邪はうつすと治る」という迷信が生まれたものと考えられる。

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監修ノックス・キム先生
(シティ・ワールドタワー歯科・東京SJCDメンバー)

歯に関する予防医学

今からでも遅くない歯周病予防
 今や35歳以上の8割がかかっているという歯周病。特に、日本人は喫煙率が高いため、オーストラリア人よりも歯周病にかかりやすいといえる。厄介なのは重症になるまで痛みなどの自覚症状がないこと。歯周病とは、まず歯肉炎を発症し、歯茎と歯の間の歯周ポケットができ、さらに進行すると、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて、歯が抜けてしまう怖い病気だ。自覚症状が出ているころには既に手遅れで、歯槽骨を元に戻すことは現在の医療ではほぼ不可能なだけに、徹底した予防策が必要となる。さらに、歯周病に伴い内臓の病気への発症率も高くなることも判明しており、糖尿病、心臓疾患、感染性心内膜炎、骨祖鬆症などあらゆる重病につながっていく可能性がある。 現代人は、この病気にかかり歯を失っても、インプラントで治療できると思いがちだが、インプラントの歯までも失ってしまう、とても怖い病気だ。

こんな人は要注意!1つでも当てはまる人は検診が必要
▶ 歯茎がよく腫れる
▶ 歯を磨くと出血する
▶ 歯がグラグラしたり、浮いた感じがする
▶ 硬い物を噛むと歯が痛む

歯周病対策は予防あるのみ

意外と知らない!正しい歯の磨き方
 歯周病予防で最も大事なことは「プラーク・コントロール」。つまり歯垢を残さないことだ。そのためにはまず、正しい歯の磨き方を知っておく必要があるが、歯磨きの仕方をしている人が多く、下記のことを参考にして歯磨きを実践しよう。
・歯ブラシはペンを持つ持ち方で握る(力が入り過ぎないようにするため)
・歯と歯茎の間を重点的に磨く
・歯ブラシは、歯の外側に対しては90度(直角)に、歯の内側は45度の角度になるように当てる
・1本につき、「噛み合せ」「外側」「内側」のすべてを磨く(電動歯ブラシが便利で効果的)
・歯ブラシだけでは歯間の歯垢を50%ほどしか落とせないので歯間ブラシやデンタル・フロスも使用する
意外と知らない!喫煙と歯周病の関係
 喫煙にはさまざまな害が報告されているが、歯周病とも最悪の関係だ。歯茎の免疫力を低下させ、歯周病発症率も高まるとされており、1日約10本タバコを吸う人は非喫煙者の約6倍の発症率という。喫煙者は「歯周病予防には禁煙!」と心に留めておく方がよいだろう。
意外と知らない!歯磨きの限界
 歯磨きという予防策にも限界もある。例えば、既に付着している歯石は歯磨きで除去することはできないため、やはり定期的な歯科検診が必要不可欠。歯科医では専用器具を使って、歯石やプラークを除去してくれるほか、歯周病菌の殺菌などをしてくれる。

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子どもの虫歯予防

 生涯健康な歯で食事を楽しむには、幼いころから口腔衛生習慣を身に着けておくことが重要。特に乳歯は永久歯に比べ弱いため虫歯になりやすく、虫歯の進行も早い。放っておくと、噛み合せが悪くなるなど虫歯以外の影響も出やすくなる。そのため、歯の生え始める生後6カ月ごろから、食後にガーゼで歯を拭くなど年齢に応じた虫歯予防を心得ておく必要がある。ここでは乳・幼児(0〜5歳)の虫歯についてのポイントを挙げる。
こんな親御さんは要注意!
▶ 1歳を超えているが、いまだに母乳・粉ミルクを与えている
▶ 甘い物を1日3回以上与えている
▶ もう4歳を超えているからと仕上げ磨きをしていない
▶ スプーンや箸などを乳・幼児と共有したことがある
子どもの虫歯は親のせい ?
 特に虫歯になりやすいのは、2〜3歳児と言われているが、その理由にはさまざまなことが挙げられる。
親の虫歯が感染
 虫歯を作るのはミュータンス連鎖球菌と呼ばれる細菌。この菌が、食事中のスプーンや箸の使い回しなどから子どもが感染する場合が多い。ミュータンス菌が口に入ると虫歯になりやすくなるので口移しや食器の使い回しは避けた方が良い。
乳児の虫歯が永久歯にも
 2歳ごろから歯磨きを嫌がり出す幼児が多い。「乳歯は生え変わるのだから虫歯になってもそんなに心配しなくてもいい」というのは大きな間違い。乳歯の虫歯を放っておくと、歯の根っこが感染する根尖性歯周炎にもなりかねない。そうなると、あごの中で発育中の永久歯にまで影響し、形成不全歯となり大人になって虫歯ができやすくなる。乳幼児からの適切な歯磨きが将来にも影響することを忘れないでおこう。
哺乳瓶虫歯
 哺乳瓶で甘い飲み物や粉ミルク、酸味の強いジュースを飲ませるのは良くない。特に哺乳瓶をくわえたまま眠ってしまう状態は虫歯の危険が高まるので注意が必要。哺乳瓶をくわえたままにしておくと、赤ちゃんの口の中は酸性の状態が長く続くことになるためだ。1歳を過ぎたら哺乳瓶の使用を止めるのも、虫歯予防の1つとなる。また、のどが渇いている時はなるべく甘い飲み物は避け、お茶や水を与えると良い。

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嫌がる子どもに歯磨きの習慣を身に着けさせるコツ

 3歳以下の子どものほとんどが歯ブラシを嫌う傾向にあり、子どもの歯磨きに苦労する親御さんは多いはず。また、自分できちんと歯磨きができるようになるには8歳くらいまでかかるのが一般的。そのため、親による仕上げ磨きはとても大切。ここで子どもを上手に誘導するコツを一部紹介しよう。
①まずは親が手本に
 子どもは親のマネをするのが大好き。まずは毎日歯磨きをしているところを子ども見せてあげよう。
②子どもに親の歯を磨かせる
 遊びながら学ぶ乳幼児は、親の歯を磨くことで歯磨きを楽しむことができるようになるので、時には親の歯を磨かせて、ほめてあげよう。
③仕上げ磨きは素早く
 虫歯予防の一番ポイントとなる仕上げ磨きに時間がかかると子どもは飽きてしまう。すばやく、かつ的確に仕上げ磨きをするコツは、歯ブラシの動きを細かく、あまり力を入れずに磨き、歯の表側なら表側だけを、裏側なら裏側だけという風にあちこち磨く場所を変えずに行うとスムーズに磨ける。
④歯科医へは子どもと一緒に
 親御さんが検診や治療で歯医者を訪れる際に、お子さんも一緒に連れて行こう。そうすることで、次第に歯医者に慣れ恐怖感をなくしてあげれる。また、子どもも3〜4歳から検診やクリーニングを開始するのが望ましい。
 最近では乳歯、永久歯ともにたくさんの虫歯のある子どもが増えている。場合によっては特別な治療が必要になるが、専門医での治療は治療費がとても高額となるので、歯科医によっては日本のクリニックを紹介することもある。

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監修ビビアン・チャン先生
(ペック・シティ・クリニック)

病気の早期発見に人間ドック

 30代も半ばを過ぎると、さまざまな生活習慣病が気になってくる人も多いはず。糖尿病や高血圧、脳卒中、心臓病など、毎日の積み重ねによって引き起こされる生活習慣病は、健康を気にかけていても、仕事や家事の忙しさからついつい忘れがち。自分の体をメンテナンスするためにも健康診断を定期的に行いたいもの。そんな時に便利なのが、さまざまな診断を1度に受けられる人間ドック。人間ドックという言葉はよく聞くけれど、実際にどんなことを行い、どんな病気について分かり、結果のレポートはどう見れば良いのか、実際に人間ドックを行っているペック・シティ・クリニックを例に見てみよう。

人間ドックってどんな検査をするの?
項目      どんな検査をするの?検査の目的
身体測定 内科検診 身長・体重測定、病歴・自覚症状・他覚症状などの問診
呼吸器検査 肺機能検査。機械に息を吹きかけ、1秒に吐ける空気量とその速度(肺活量)を測定
循環器系・
血液一般検査
血圧・心電図
血色素(ヘモグロビン)・赤血球・白血球
血小板・ヘマトクリットなど
感染症系検査 CRP
B型肝炎ウイルス(希望者)
C型肝炎ウイルス(希望者)
HIV(希望者)
消化器系検査 便潜血・ヘリコバクターピロリ菌検査
泌尿器系検査 尿蛋白定量・糖定量・潜血反応など
感覚器検査 視力、近視力、眼圧の測定、眼底検査写真を撮影。眼底検査は緑内障や動脈硬化の早期発見のために行う。聴力検査では、加齢的な変化のほか、ほかの病気との関連を念頭において検査
 脂質系検査 総コレステロール・中性脂肪・善玉コレステロール
悪玉コレステロール
糖代謝系検査 血糖値
HbA1c(希望者)
 婦人科系検査 乳房触診・子宮頚がん細胞検査
乳房レントゲン検査・乳房超音波検査
男性生殖器系検査 前立腺触診(希望者)
胸部レントゲン レントゲンによる胸部の撮影。胸部内臓に異常がないかを診る
上腹部超音波 腹部に超音波機を当て、肝臓・胆嚢・腎臓に異常がないかを調べる
食道 胃 十二指腸 
バリウム
バリウムを飲み、食道、胃、十二指腸の状態を調べる
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監修鳥居泰宏先生
(ノースブリッジ・ファミリー・クリニック)

予防接種で病気をブロック

日本と違う?
オーストラリアの子ども向け予防接種

 予防接種の目的は、さまざまな感染症を予防すること。赤ちゃんが母親からもらった病気に対する抵抗力(免疫)は、生後3〜6カ月ごろから自然に失われていき、感染症にかかる可能性が高くなっていく。そのため、適切な時期に赤ちゃん自身が体に免疫を作って病気を予防する必要が出てくる。その助けとなるのが予防接種だ。
 予防接種とは、はしかや百日せきのような感染症に対する抵抗力(免疫)を作ることを目的に、その感染症の原因となるウイルスや細菌、または菌が作り出す毒素の力を弱めて予防接種液(ワクチン)を作り、それを体に接種すること。
 人はウイルスや細菌に冒されると体の中に免疫ができ、その病原体に感染した記憶が体に残る。多くの場合、その免疫によって一生その病気にかからないですむか、かかったとしても軽い症状ですむようになる。予防接種はこの仕組みを利用したものだ。
 オーストラリアでは日本とは異なるスケジュールで予防接種を受けることが義務づけられているので、予防接種に対する正しい理解の下で、わが子の健康に役立てたい。

予防接種スケジュール
年齢 予防接種名 病気
出生時 B型肝炎(Hepatitis B) B型肝炎
2カ月 6種混合(Infanrix-Hexa)
Prevenar
ジフテリア/破傷風/百日咳/B型肝炎/ポリオ/Hib
肺炎球菌
4カ月 6種混合(Infanrix-Hexa)
Prevenar
Rotarix
ジフテリア/破傷風/百日咳/B型肝炎/ポリオ/Hib
肺炎球菌
ロータウイルス
6カ月 6種混合(Infanrix-Hexa)
Prevenar
ジフテリア/破傷風/百日咳/B型肝炎/ポリオ/Hib
肺炎球菌
12カ月 Priorix
Hiberix
Meningitec
麻疹/おたふく風邪/風疹
Hib
髄膜炎
18カ月 Varilrix 水疱瘡
4歳 4種混合(Infanrix-IPV)
Priorix
ジフテリア/破傷風/百日咳/ポリオ
麻疹/おたふく風邪/風疹
12歳(学校接種/Year 7) B型肝炎(Hepatitis B)
Varilrix
Gardasil
B型肝炎
水疱瘡
ヒト乳頭種ウイルス
15歳(学校接種/Year 10) Boostrix ジフテリア/破傷風/百日咳

予防接種の注意点
・日本で既にいくつかの予防接種を受けている場合は、足りない接種を順を追ってしていくことになる。一番多いケースはポリオ(小児麻痺)を追加しなければならないこと(日本では2回なのに対し、オーストラリアでは4歳までに4回受けるため)。また、経口ポリオは廃止されており、注射接種のみ。6種混合か4種混合のどちらかに含まれていて、政府配給の無料接種だが、日本で既にいくつかの予防接種を受けている場合は、ポリオだけの単独注射液が必要になることもある(この注射液は有料)。
・オーストラリアでは、麻疹とおたふく風邪の単独接種はなく(風疹はあり)、麻疹かおたふく風邪の予防接種を受けなければならない場合はMMRを使用する。

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インフルエンザは毎年の予防接種でブロック
 風邪に対しての予防接種はないが、インフルエンザは毎年その年に流行するであろうと予測されるインフルエンザのタイプに対して予防接種が製造されている。毎年3月ごろから出荷されているので、秋ごろに予防接種を受けておくのが最適だ。
 オーストラリアでは65歳以上の人を対象に政府から無料で予防接種が配給されており、一般開業医(GP)で接種してもらえる(そのほかの年齢層でも任意で受けることができる)。ちなみに毎年菌種が変わるので、予防接種は毎年受ける必要がある。
新型インフルエンザ(Swine Flu)の予防接種
 現在、世界中で流行している新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)は、伝染性の高い急性呼吸器感染症で、死亡率は低いが罹病率(病気にかかる確立)が高いことが特徴。各国でワクチンが配給されており、オーストラリアでもCSL社(豪)で生産されたワクチンがGPなどの医療機関で無料で接種を受けることができる(医療機関での診察費は有料)。
 接種後2週間ほどで抗体反応(体内で作られた免疫がウイルスに反応すること)が現れ、多少の個人差はあるが、ほとんどの場合、約1年効果が続くとされている。
 生後6カ月以降からワクチンの接種を受けられるが、10歳までの子どもは1カ月かけて2回の接種が必要。また、3歳までは大人の半分の量のワクチンを接種する。

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監修相澤正弘
クリニカル・アロマセラピスト

アロマセラピーで病気予防

植物の香りで病気にならない体質作り
 アロマセラピーは普段から病原に対する免疫をつくり、病気にならない体質作りをする、という、病気予防に大きな力を発揮する自然療法だ。
風邪・花粉症の予防に最高な国・豪州
 オーストラリア原産のアロマオイルは、ほとんどが風邪予防、花粉症予防の成分が入っている。つまり、豪州では殺菌、抗ウイルス対策に必要なオイルが安く入手でき、家庭でも手軽に取り入れられるというわけだ。
 中でも風邪やインフルエンザに最も効果のあるのはティー・ツリー。ティー・ツリーには免疫機能強壮作用、殺菌作用、抗ウイルス作用、神経安定作用があり、風邪やインフルエンザのみならず花粉症、鼻炎、結膜炎、皮膚炎、喘息など各種アレルギー疾患や感染症にも絶大な力を発揮する。

ティーツリー・オイルの使用方法

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マスクの外側に1滴程垂らしてから使用する。
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オフィスなどではマグ・カップに熱湯を入れ、そこにオイルを1、2滴垂らしてゆっくり深呼吸する。
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アロマ・ディヒューザー
(芳香浴)
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湯船に数滴垂らしてアロマ・バス。

病気予防アロマ・レシピ
 風邪、花粉症、うつ病などの予防のための精油のブレンド・レシピを紹介しよう。

症状 ブレンド・レシピ
花粉症 ●ユーカリ・ラディアタ 2滴 ●ティーツリー 2滴 ●ペパーミント 2滴
キャリア・オイル10mlにブレンドし胸に3〜4滴を塗布する、もしくは熱湯に入れ蒸気を吸入。
ウイルス性呼吸器疾患 ●ラベンサラ 2滴 ●ティーツリー 2滴 ●ラベンダー 2滴
キャリア・オイル10mlにブレンドし胸に3〜4滴を塗布。外出時にマスクの内側に1〜2滴垂らす。
うつ病 ●ネロリ ●ローマン・カモミール ●サンダルウッド
キャリア・オイル10mlにブレンドし必要に応じて手首、土踏まず、背骨の両側に4〜6滴を塗布。
更年期障害 ●クラリセージ 2滴 ●ゼラニウム 2滴 ●タラゴン 1滴●スターアニス 1滴
キャリア・オイル10mlにブレンドし1日2〜3回、背中下方や下腹部に適量を塗布。

油の滴数はキャリア・オイルに対して3%とされているが、アロマセラピストと相談の上、濃度を上げていくことで、より強い効果を得られる。
自宅でハーブを育てよう
 毎日少しずつ、アロマの芳香成分を体内に取り入れることが大切。それにより、人間が本来持っている免疫力、自然治癒力を高め、風邪やインフルエンザなどにかかりにくい健康な体になる。
 そこで、ペパーミントやゼラニウム、ラベンダーなどのハーブを自宅で育ててみよう。料理に使ってみたり、お茶にしてみたり。植物の成長を見ながら生活をしていくのは、癒し、やる気、活力を与えてくれる。もちろん、アロマ(芳香)性もあるので、わざわざ精油を炊かなくてもいいのだ。

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水やエタノールで薄めて霧吹きに入れ、スプレーに。
外出後の手などに振りかけると殺菌効果が。
車や部屋の中でシュっとひと吹きするだけで空気洗浄に。
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キャリア・オイル(薄めるための植物油)で
希釈したものを気管支から喉にかけて塗る。

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