第10回 膣カンジダ症

気になる !  女性のからだと健康

気になる ! 女性のからだと健康

月経や妊娠に関する疑問・悩みは女性につきものだが、意外と知られていないことも多い。女性特有の健康管理や病気について、医療のプロが基礎からやさしく解説する。


第10回 膣カンジダ症
 膣カンジダ症(Thrush)はカンジダという一種のカビ(真菌)によって引き起こされるものです。女性の膣や外陰部には、このカンジダを含めさまざまな細菌が常在していますが、通常膣内は乳酸菌によって酸性に保たれ、カンジダやそのほかの細菌が増殖しにくい環境になっています。これらのさまざまな膣内常在細菌のバランスが保たれていれば何の症状も引き起こすことはありません。しかし、何らかの原因により膣内の酸性度が崩れると、カンジダが増殖してしまい、陰部のかゆみや白いカッテージチーズ様(酒粕様)のおりもの、また排尿時の灼熱感や痛み、性行為の最中の不快感などさまざまな症状を引き起こすことになります。
 この膣内の細菌バランスを崩してしまう原因として挙げられるのは、抗生物質の服用、避妊用ピル(ホルモン剤)の服用、疲れやストレス、環境の変化、湿度の高い気候などがあります。また、妊娠中や糖尿病を持つ人はカンジダが増殖しやすい状況にあります。さらにおりものが気になるために、石けんで陰部を洗いすぎるため、石けんのアルカリ成分が膣内の酸性度を中和してしまい、カンジダが増殖する原因となることもよくあります。
 症状が見られたら恥ずかしがらずに受診しましょう。膣内から綿棒でのおりもの採取検査をすることによって診断がつきます。 治療はシンプルで、抗真菌剤クリームや膣錠の塗布や挿入によるものです。抗真菌剤の内服薬もあります。石けんは使わず、ぬるま湯で局部は洗浄し、よく乾かすことが大切です。通気のよい綿の下着とあまり下半身を締め付けない服(ジーンズではなく、スカートがベター)を身に着けましょう。
 乳酸菌は膣内常在細菌のバランスを維持するために非常に大切な役目を果たしています。乳酸菌を増やしてあげるお薦めの方法は、ヨーグルトを摂取することです。ヨーグルトも普通のヨーグルトではなく生培養ヨーグルト(Live culture yoghurt)を毎日少量ずつ摂取することです。スーパーのヨーグルト・コーナーをチェックしてみてください。
※本記事は、同医療センター在籍の医師のアドバイスを元に作成されています。


●千綿真美(ちわた・まみ)
日本語医療センター

約10年間の日本での看護師勤務の後、渡豪。日本語医療センター・メルボルンで医療通訳兼オフィス・マネジャーとして4年勤めた後、現在はパースをベースにメルボルン、パースの医療センターの総合経営マネジメントを務める

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