第11回 生理不順

気になる !  女性のからだと健康

気になる ! 女性のからだと健康

月経や妊娠に関する疑問・悩みは女性につきものだが、意外と知られていないことも多い。女性特有の健康管理や病気について、医療のプロが基礎からやさしく解説する。


 生理不順には周期が24日以内の頻発月経、39日以上の稀発月経、生理がない無月経があります。この無月経には18歳になっても1度も生理のない原発性無月経とそれまではあった生理が来なくなる続発性無月経とに分けられます。妊娠もしていないのにオーストラリアに来てから生理が止まってしまった ! という患者さんもよく見受けられます。ここではこの続発性無月経についてお話しましょう。
 原因として最も多いものは“ストレス”です。環境の変化や人間関係、語学や学校での勉強など異国に住み始めたことでほとんどの人が感じるものだと思われます。また無理なダイエット、ハードスケジュールの旅行や仕事による肉体的ストレスも多いようです。ストレス以外にも脳の視床下部や下垂体の異常、甲状腺機能の異常、拒食症、子宮や卵巣の異常などの病的な原因があります。
 受診した場合、問診の後、必要があればまず尿検査での妊娠反応を調べます。これで妊娠をしていないことを確認した後、たいていは血液検査でさまざまなホルモンのレベルや甲状腺機能などを調べます。そして子宮や卵巣など骨盤内に何か異常がないかどうかを調べる骨盤内の超音波検査や子宮頚部癌(パップスメア)やそのほかの感染症を調べるためのおりものの検査も行われることがあります。
 治療は検査の結果を見てその無月経の原因により決められます。甲状腺機能に問題があればその治療が行われますし、子宮や卵巣に何か感染症やそのほかの異常があればまたその治療が必要となります。検査の結果何も異常がなく、ストレスが原因だと思われる場合はそのまま何もせずに様子を見ていて構いません。ストレスが落ち着けば自然にまた生理が始まります。それでもまだ数カ月月経がこないようであれば、ホルモン剤(ピル)の服用が薦められますのでドクターの指示を受けましょう。
 生理が来ないけれど、たぶんストレスだろうと自己判断し、放置するのはよくありません。女性であれば将来は妊娠して子どもを授かるチャンスを大切にするためにも、念のため早めにドクターを受診し、検査を受けて何もないことを確認すること、そしてもし何かあれば早期発見、治療のためにもなることを考えてください。
※本記事は、同医療センター在籍の医師のアドバイスを元に作成されています。


●千綿真美(ちわた・まみ)
日本語医療センター

約10年間の日本での看護師勤務の後、渡豪。日本語医療センター・メルボルンで医療通訳兼オフィス・マネジャーとして4年勤めた後、現在はパースをベースにメルボルン、パースの医療センターの総合経営マネジメントを務める

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