お尻が痛い!

フィジオ セラピスト に聞こう

体の痛み改善法


お尻が痛い!


▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう !

 


最近寒くなってきましたね。寒くなると自然に運動量が減ってきます。1日中座ってばかりいて気が付くとお尻から太ももまでジンジンと痛みが出ているということはないですか?もしかしたら、お尻の筋肉が運動不足で弱り、坐骨神経が圧迫されているのかもしれません。

神経が圧迫されると血管も圧迫され血流が悪くなります。このためビリビリとお尻から脚にかけて痺れが走ります。神経の圧迫と血流の悪化は神経の炎症を引き起こします。そうすると神経自体がプクッと腫れてしまいます。神経の炎症による腫れは治まるのに時間がかかります。発症して早期の内に治療を開始しなければなりません。慢性化して癒着を引き起こしかねないからです。

特にお尻(臀部)の辺りは大きな中指サイズの坐骨神経が周辺の筋肉や腱の間を通り抜けています。坐骨神経の炎症液が周辺に広がると、筋肉、腱、その膜と神経とが癒着してしまいます。さまざまな身体の組織は、それぞれが独立しており動作に合わせて動きます。お互いが重なり合っていたとしても、通常は摩擦など起こらないようにできています。しかし癒着が起きると全く痛くなかった日常の簡単な動作でも痛みが出たりするようになるのです。炎症と痛みの影響は癒着のみならず、臀部、骨盤周辺から脚全体の筋力低下につながります。

フィジオセラピーでは早期の症状であれば、炎症を抑えて、癒着を最小限に抑えることにより、早い回復を目指します。急性期を過ぎた場合でも、マッサージ、鍼、ストレッチを用いて癒着を改善します。そして、痛みと炎症によって弱った筋力の強化を行います。

座る時の姿勢のアドバイスや再発防止のためにできることなども、1人ひとりの患者さんに適切な形で伝え、実践いただいています。

このような症状を予防するためには座り続けないことが一番です。一定の時間ごとに立ち上がるように意識するだけでも、坐骨神経を圧迫する時間を短縮できます。30分に1回は立ち上がるなど自分の中で決まりごとを作ると実行しやすいかもしれませんね。

冬は寒さも手伝って思ったよりも活動量が低下します。普段から意識的に少しでも頻繁に体を動かすようにしましょうね。


 

奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。

 

新着記事

新着記事をもっと見る

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る