成長痛? かかと&ヒザの痛み

フィジオ セラピスト に聞こう

体の痛み改善法


成長痛? かかと&ヒザの痛み


▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう !

 

日に日に寒くなってきましたね。サッカー、ラグビー、ランニングと、冬のスポーツも盛んになってきました。お子さんの中には学校とクラブでスポーツのチームを掛け持ちしていたりするケースもあるのではないでしょうか。10代後半までの成長途中の身体は、骨の成長が早いため筋肉や腱が張ってしまい、骨と腱の接合部分に過度の荷重がかかることがあります。これにより生じた炎症や痛みが「成長痛」の正体です。

かかととアキレス腱付近で生じるのが「シバー病」(セバー病)、膝の前部に起こるのが「オズグッド─シュラッター病」です。どちらの病状も、たくさんジャンプをしたり、走ったりするお子さんによく見られる骨軟骨症で「病」とつきますが、成長痛の1種であり、病気ではないので安心してください。
 スポーツをされるお子さんをお持ちの方は、1度お子さんのかかとや膝のお皿の真下辺りを押してみてください。場合によっては、ぽっこりと盛り上がった感じがして、熱を持っていることもあります。また、症状は現れていなくても、直接押されると痛みが出るなど、発症の前兆を見つけられるかもしれません。早期の発見は早期回復、時には痛みの完全予防を可能にします。

 

<治療法>


成長中の骨を止めることはできません。しかし、筋肉や腱の伸縮性を改善することにより、患部にかかる負荷と痛みを軽減できます。かかと・アキレス腱の痛みにはふくらはぎ、太ももの裏側の筋肉の伸縮性の改善が有効です。膝の場合は特に大腿筋、そして太ももの裏側とふくらはぎの筋肉の伸縮性が大切です。治療にはマッサージによる筋肉のリリースを主に行い、自主トレとして、たくさんのストレッチを行います。お子さん自身、または親による患部の直接マッサージも有効です。この間も痛みが許せる程度であればスポーツを続けて構いません。急性で強い炎症が出ている場合は、アイシングを5〜10分ずつ行い、それを1日に5〜6回繰り返すと効果が上がります。症状の改善は人それぞれですが、6〜12週間はかかるでしょう。お子さんがスポーツの練習から帰ってきてびっこをひいているのを見かけたら、1度痛みのある場所を押して確認してみてください。また、フィジオで初期症状のうちに診察を受けることで痛みの悪化を防止するようにしましょう。


 

奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。

 

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