「TONGUE-TIE」と母乳育児

BreastFeeding

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「TONGUE-TIE」と母乳育児

赤ちゃんのtongue-tie(舌小帯短縮症=ぜつしょうたいたんしゅくしょう)と母乳育児についてご紹介いたします。

tongue-tieとは、舌小帯と呼ばれる、下あごとつながっている舌の下の細い紐のようなヒダが付着異常によって短く、舌の動きを妨げる疾患です。そのため、舌が歯茎や唇まで到達せず、赤ちゃんが上手に吸てつすることができない状況を引き起こします。

このtongue-tieは新生児の約5%の割合で見られると言われていますが、女の子より男の子に3倍多く、また遺伝的要素もあるようです。

舌小帯が舌の先端部分を引っ張るため、舌がハート型の状態になるのが特徴です。tongue-tieがあっても、その程度や乳房、乳頭と赤ちゃんの口とのバランスで上手く吸てつできることもあります。この場合は母乳育児には何ら問題はありません。

しかし、程度がひどい場合、母乳育児にさまざまな支障を引き起こす場合があります。tongue-tieがあると、赤ちゃんが上手に口を開けることができず、乳房への吸てつが不完全になり、舌の蠕動(せんどう)運動がうまくできません。そのため乳首のみを咬むような吸てつになり、音を立てて飲むようになります。

また、不完全な吸てつは乳頭痛や出血を伴う乳頭亀裂を引き起こし、乳腺炎の原因にもなります。そして、適切に授乳できないことが母乳産生不足につながり、赤ちゃんの体重減少の原因になるとも言われています。

母乳育児に支障のあるtongue-tieの治療法として最も代表的なものは、舌小帯切除(snipping)です。新生児であれば麻酔をせず数秒でできます。生後数カ月の赤ちゃんの場合は局所麻酔を使うこともあるようです。

術後にはすぐに授乳が可能となり、急速に赤ちゃんの吸てつが改善されたという多くの結果が報告されています。術後感染などの副作用もほとんど見られないのが普通とされています。

赤ちゃんにtongue-tieが疑われ、授乳に大きな支障がある場合、病院のtongue-tieクリニックへの受診が必要となりますので、まずは地域のチャイルドフッド・ヘルス・センター、ラクテーション・コンサルタント、GPに相談されることをお勧めします。


働くママの妊娠・出産・育児奮闘記

スケッティーノ潤子
(すけってぃーのじゅんこ)

プロフィル◎ウロンゴン病院勤務助産師。日本の公立病院で助産師として20年間勤務後、2005年に来豪。国際認定ラクテーション・コンサルタントIBCLC(母乳育児のスペシャリスト)

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