Food Recipe 親子で作ろう! 元気が出る食卓

さくさくのビスケット
「マンダリンのクレセント」
先日、シドニー近郊の農園にミカン狩りに行って来ました。広大な敷地に植えられたマンダリン(温州ミカン)の木々には実がたわわに実っていました。このマンダリンは包丁で皮をむく手間も無く、おいしくビタミンCが補給出来る果物。子どものモーニング・ティーに最適です。
昔、こたつの上に山積みされたミカンを、手が黄色くなるまで食べた記憶がありますが、日本では最近、こたつの消費量減少に伴いミカンの消費量が右肩下がり。生産地はそれに歯止めを掛けるため、新製品をいろいろと考えているという日本のニュースを観ました。
さて、オーストラリアではすっかり定着したこのマンダリン。その皮を、皆さんはどうされていますか? 本来なら捨ててしまうところですが、捨てずに乾燥させると何かと重宝します。中国では「陳皮(ちんぴ)」と呼ばれ、古い物ほど薬効があり、漢方薬にも使われています。この陳皮は私たちの身近な食材では七味に使われていますね。干すことで甘みと香りが凝縮され、白菜や大根で漬け物を作る際にこの乾燥した皮を入れると風味と甘味が出ると言われています。
皮を乾燥させる場合、1週間以上陰干しにしてカラカラにします。乾燥した皮は、例えばハンカチなどに包んでお風呂に浮かべると立派なミカン湯になります。良い香りがして体が温まり、風邪の予防と症状の改善にもなるそうです。
さて、今回はこの皮(乾燥していない物も可)を使った、さくさくのビスケット「マンダリンのクレセント」を作ります。クレセントとは三日月の形を言います。
「マンダリンのクレセント」レシピ
材料 1cup=250ml 、1TBS=20ml、1tsp=5ml
バター | 80g |
粉砂糖 | 30g |
アーモンド粉末 | 50g |
薄力粉 | 50g |
コーン・スターチ | 50g |
マンダリンの皮 | 1個分 |
仕上げ用の粉砂糖 | 適宜 |
作り方



① オーブンは160度に温めておきます。
② 乾燥したマンダリンの皮は粉末、もしくは細かく切っておきます。
③ バターは室温で戻して柔らかくしておきます。
④ ボールで柔らかくなったバターをよく練ります。粉砂糖を入れ、更によく混ぜます。
⑤ アーモンド粉末、薄力粉、コーン・スターチをミックスした物を加え、バターとなじませます。
⑥ マンダリンの皮をバターとなじませます。
⑦ ③をひと口大にまとめ、棒状に伸ばして三日月形に整えます。オーブン・ペーパーを敷いた鉄板に並べ、160度のオーブンで約15分焼きます。
⑧ まだ温かいうちに粉砂糖をたっぷりまぶして出来上がり。

才川須美(さいかわすみ)
プロフィル◎管理栄養士&食育インストラクター。現在、シドニーで料理教室を開催中。大人気の子ども向けホリデー・プログラムでは、裁縫と料理を合わせた「家庭科クラス」を開催(毎回、ウェイティング・リストが出る人気のクラス。お申し込みはお早めに)。大人向けには、月1回、昼間に開催されるクラスと土曜日の夜に開催されるクラスで、日々の献立に使えるいろいろな料理を紹介。夜のクラスでは、ワイン片手に楽しく料理が学べる。 2017年の大人クラスは、◇1日30食品摂れる和食献立、◇点心(肉饅、シュウマイ、ショウロンポウ他)、◇秋の魚料理など、豪州の食材を使った和食を中心に紹介する。
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