グレート・バリア・リーフ南部沿岸の大物

Let's 豪 Fishing !Let’s 豪 Fishing ! 
第159回

フィッシング・ライター
金園 泰秀
グレート・バリア・リーフ南部沿岸の大物
「1週間の日程で最低でも1人100万円以上の予算が必要になります ! 」。日本のアングラーからアウター・リーフの釣りに関しての問い合わせが殺到した。QLD州中南部のGladstoneの遥か300キロ以上の沖合いに、大型のマザーボートが待機し、そこまで小型水上飛行機のチャーター機で向う。環礁内に浮かぶマザーボートを寝泊りのベースにしながら、手付かずのアウター・リーフの珊瑚礁に棲息している無垢な大物魚を狙う釣りが日本の釣り雑誌に載った。
(写真)沿岸から小型ボートでもGT(ジャイアント・トレバリー)が狙える


 Gladstoneの遥か数百キロの沖合いのコーラル・シーには、Swain、Wreck、Marionなどの名前で呼ばれるリーフが点在していて、昔からスキューバ・ダイビングのダイバーたちが集まる。大型ボートをチャーターし何泊も船中泊をしながら現地に向かい、それらリーフの大自然を堪能するのがダイビングの世界では有名だ。
 ダイビングのツアーでは、このリーフに達するには低速の大型クルーザーで片道2~3日の航程がかかるので、時間にゆとりがある若いダイバーたちにとっては世界的にポピュラーなスポットである。
 このようにリーフは漁師も来ない遠隔地なので当然魚も手付つかずだが、ダイバーに慣れているため水族館同然に人を恐れない。リーフに長年居着いて育ったグルーパーと呼ばれる大型のハタやジャイアント・トレバリーなどがいくらでも釣れる世界なのだ。初心者でも大型の魚が釣れるとあって、米国や中近東などの裕福な人々の間で一躍有名になってしまった。
 遥かかなたの孤立したリーフ近辺では、青物と呼ばれるマグロやカツオ、マーリンなどの回遊魚を除いて、トレバリーやハタ類などのリーフ・フィッシュたちがいる。リーフ・フィッシュは、浮遊卵や流れ藻に付いて流されてきた魚がそのリーフを一生の根城にして何年もかけて大きく育つケースが多く、一旦釣られてしまうと資源が枯欠してしまうということが心配される。
 日本のごく一部のアングラーたちが、リーフ・フィッシュの大物を釣りたい(大物と一緒の写真が撮りたい)がために、東南アジアやオセアニア地域に点在する孤立したリーフを専門に遠征釣りを行っているとの話を聞くが、長い年月をかけて、エサが少ない孤立したリーフ内で細々と育った“主(ヌシ)”的な存在の希少な大型のリーフ・フィッシュだけを狙っている姿を見て、悲しくなるの私だけではないだろう。
 QLD州では、グレート・バリア・リーフ(GBR)国立公園内の多くでリーフ・フィッシュの釣り禁止ゾーンを増やしているが、こうしたGBR国立公園よりも外側に位置する遠隔地のリーフで、環境保護のために禁止ゾーンを広げることを考慮する時期ではないかと思う。

Let's 豪 Fishing !
最近は熟年の大物釣り師が増えてきたようだ

 一部の釣り人たちは、大物のリーフ・フィッシュは人の手が入っていない上記のような遠隔地のリーフに主に棲息していると勘違いしているようだ。が、大型のトレバリーやヒラマサ、カンパチ、ハタ類などは大陸沿岸に近いリーフでのエサとなる飛魚やボラなどの小魚の回遊ルートで自由に移動しながら、ふんだんなエサを食べて大型化していることをお忘れなく。
 例として50キロ近い大物のジャイアント・トレバリーなどは、遠隔地ではなく、GBR南端のフレイザー島近くやQLD州中部の沿岸近くで釣られている。また、40キロ近い大型のキングフィッシュも、ブリスベンとシドニーの中間の遥か沖合いの孤島、ロードハウ島ではなく、シドニーのすぐ沖のピーク根や南部のナウラ沖で釣り上げられている。
 また、大型のジャイアント・トレバリーやハタなどのリーフ・フィッシュを釣る時は、船内で宿泊できる設備を持ったクルーザーで、2~3日ほど船中泊しながら狙うのが一般的だ。しかしある程度釣行する時期が調整できるアングラーの人たちは、岸から小型ボートを繰り出して、QLD州南部のすぐ沖合いの岩礁のポイントで、エサである小魚の群れが回遊する時期に大型魚を狙うことも可能だ。
オーストラリアの釣り情報
www.fujimaru.com.au

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