イカのルアー・フィッシング

Let's 豪 Fishing !Let’s 豪 Fishing ! 
第160回

フィッシング・ライター
金園 泰秀
イカのルアー・フィッシング
「オーストラリアにイカがいますか ? 」「エギングができますか ? 」。最近、こんな釣りの質問メールが多くなってきた。「アオリイカが釣れますよ ! エギとエギング・ロッドを持ってくれば楽しめます ! 」
(写真)左はアオリイカ、右がコウイカ


 日本では数年前から、アオリイカをエギ(餌木)というルアーをキャスティングして狙う釣りが、若い釣り人を中心に大ブームになっている。ブームにあやかって、各釣り具メーカーもこぞって各種のイカ・ルアーのエギや、エギのキャスティング専門のエギング・ロッドを続々と開発・販売していて、釣具店ではイカ釣り専門のコーナーが設けられているほどだ。
 大昔に私が関東でイカを釣っていたころは、餌木という板に針が付いた仕掛けに、鮫やウツボなどの身が固い魚の切り身を針金などでぐるぐるに巻き付けてセットし、これを乾電池内蔵の発光する電気浮木が付いた仕掛けを堤防や磯から遠投して狙っていた。こんな方法で胴長が1メートル近い大物のアオリイカや、同じく同長が30センチ前後のアカイカ(ケンサキイカ)が掛かった。夜になると堤防の沖には、街灯のように電気ウキが並んでいた光景も懐かしい。そのころは、イカがよく釣れる場所を確保するために殺人事件もあったと耳にした。
 流行のエギングをする人たちのファッションはスマートだ。帽子には小型のLEDのヘッド・ライト、片手にはエギング・ロッド、背中に通してあるのは折畳式の玉網、そして腰にはいろいろなエギ・ルアーが入ったポーチと汚れた手を拭くタオルを付けている。このような格好の釣り人たちが、堤防や磯の上をキャスティングを繰り返しながら少しずつ移動している。
 エギングでの釣り方は、エギをキャストして着水したら目的の水深まで、カウント・ダウンしながら沈める。そこから一気に力を込めて大きく竿を上にしゃくって、驚いたエビが上方に1メートルほど逃げるような動きをイメージし、エギにアクションを与える。これを静かに繰り返すのも1つのテクニックのようだ。もしイカがいれば、スーッと寄ってきてアクション直後のエギがまた沈み始めた時に触手を伸ばし、抱きかかえるようにエギのエビを捕まえる。もし上からこの捕食する瞬間が見えたら、この時に糸を張って針掛かりさせればいいし、見えなくても次のアクションの時まで抱いていれば、しゃくりの時に自動的に針掛かりして、ずっしりと重さが感じられる。

Let's 豪 Fishing !
エギとPencil Squid(Hawksbury Squid)

 オーストラリアでは一般的に陸からのエギングで釣れるイカの代表はアオリイカで、通常釣れるサイズは胴長30センチ前後のものが多い。次に小型の筒イカの仲間のPencil Squid(シドニーのフィッシュ・マーケットではHawksbury Squidという名前で売られている)という胴長が10~20センチのイカで、釣り上げると興奮して赤くなるのが特徴だ。そして最後に、コウイカの仲間のCattle Fishと呼ばれる(イカ墨が多いので日本では墨イカとも呼ばれる)イカが棲息している。
 上記以外には、産卵期になるとNSW州からSA州かけての沿岸でコブシメという重さが10キロ以上に育つ巨大なイカがまれに陸から釣れることがある。
 アオリイカの釣りポイントは、餌となる小魚がよく集まる場所で、その近くに藻や岩礁、橋桁などのイカが逃げて隠れられるようなストラクチャーがあることが最低条件となる。日中の釣り場は、ストラクチャーの近くで水中の餌となるアジやイワシ、ボラなどの小魚の群れがよく見えるような所がお薦めだ。夜の釣りポイントは、安全で足場の良いフェリー桟橋や海水プールなどの場所。常夜灯が灯っていて、それが水面に写る光の近くに小魚が集まっていれば最高だろう。イカは水面に映る明かりの外側の暗いところで小魚を狙っているはずだ。
 なお、イカを絞める(即死させる)時は、目の後ろの位置から胴体の中に指を入れて、頭と胴体が繋がっている2カ所の接点を、指でプチプチと切断すればすぐに色が白くなって昇天する。それからそっと頭を引っ張って胴体と切り離し、頭と一緒に付いてくる内臓と墨袋を切って捨てれば墨で汚れることもなく、家に帰った後も簡単な下ごしらえで新鮮なイカを味わうことができる。
 これからの初春が、イカの本格的釣りシーズンです。
オーストラリアの釣り情報
www.fujimaru.com.au

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