【2月】最新BOOKトレンド・チェック「中国の文化を紹介する本!」

読書好き集まれ!
最新BOOKSトレンド・チェック

協力:オーストラリア紀伊國屋書店(Level 2, The Galeries, 500 George St., Sydney)

本好きにとって、トレンドに取り残されてしまうのはつらいところ。本連載では、シドニーCBDに店を構え、KINOと親しまれるオーストラリア紀伊国屋書店協力の下、トレンド・キーワードと共に読み逃せない話題の3冊と、日本のトレンドをキャッチするための最新ランキングをご紹介していきます。

早いもので2020年もあっという間に1カ月が過ぎてしまいました。さて、オーストラリアの2月にはチャイニーズ・ニュー・イヤー(中国の旧正月)があり、今年は2月5日にスタートします。各都市で2週間にわたって旧正月を祝うイベントが開催されますが、中国系住民の多いオーストラリアでは、アジア人だけでなくお祭り気質のオージーも一緒になってこの時期を楽しみます。20年もグルメやパフォーマンスのイベントが盛りだくさん。西洋文化の中で楽しむ東洋文化、異国情緒たっぷりの催しに行ってみましょう!

今、売れている本は? ベストセラー・ランキング(2020年1月6~12日)

■文庫ベストセラー

1 屍人荘の殺人 今村昌弘 東京創元社
2 初午祝言 佐伯泰英 文藝春秋
3 i 西加奈子 ポプラ社
4 この素晴らしい世界に祝福を!よりみち! 暁なつめ/三嶋くろね KADOKAWA
5 デトロイト美術館の奇跡 原田マハ 新潮社

■新書ベストセラー

1 ケーキの切れない非行少年たち 宮口幸治 新潮社
2 一切なりゆき 樹木希林 文藝春秋
3 夫のトリセツ 黒川伊保子 講談社
4 社長って何だ! 丹羽宇一郎 講談社
5 論語と算盤 渋沢栄一/守屋淳 筑摩書房

今週のトレンド・キーワード「中国の文化を紹介する本!」

茶の湯に見る東洋思想

『茶道と中国文化』
関根宗中
淡交社(価格:A$42.91 <会員価格A$38.62>)

禅の影響だけでなく儒教や道教、易、陰陽五行といった、中国で生まれ育まれた思想体系にも影響を受けた茶の湯。「稽古」「束脩」といった何気なく使っている言葉の出典や、「南方録」や「山上宗二記」「沢庵和尚諭の章」といった文献資料に散見する中国思想や文化を知ることで、東洋思想文化の清華としての茶の湯の姿について改めて考える1冊。

写真が美しくプロも使える料理本

『よくわかる中国料理基礎の基礎』
吉岡勝美
柴田書店(価格:A$104.82 <会員価格A$94.34>)

中国料理の基礎技術が、写真を目で見ながら理解できる分かりやすい1冊。包丁の持ち方から切り方、鍋、玉杓子など道具の使い方からとろみの付け方などを丁寧に解説する「基本の動作」に始まり、炒める、揚げるといった各種「基本の調理」、「点心」「麺・ご飯」に至るまでを取り上げ、内容は網羅的。基本の調理法で陥りがちな失敗例も紹介している。

漢字の起源から現在の簡体字まで

『漢字と中国人――文化史をよみとく』
大島正二
岩波書店(価格:A$21.54 <会員価格A$19.39>)

中国語は1字1字が意味を伴う、漢字という字によって表現され、他の言語とは異なる独自の歩みをしてきた。漢字の起源から現在の簡体字まで、中国人は漢字に対してどのように取り組み、用いてきたのか。漢字の形、音、意味の問題を中心に、豊富なエピソードを交え日本に与えた影響にも言及しながら描き出す漢字文化史。

ランキングからPick up!

『一切なりゆき』
樹木希林/文藝春秋

活字において数多くの言葉を遺した樹木希林さん。語り口は平明でいつもユーモアを添えることを忘れないが、実はとても深い。彼女の言葉が説得力を持って私たちに迫ってくるのは、浮いたような借り物は1つもなく、それぞれの言葉が樹木さんの生き方そのものであったからではないか。噛むほどに心に沁みる樹木さんの言葉を玩がんみ味したい。

KINOKUNIYA便り

本来なら抜けるような青空が広がっているはずのシドニーの夏。しかし今年は、昨年から長らく続くブッシュファイアの煙の影響で霞んだ空に覆われ、やはりどこか優れません。市内では大気汚染から身を守るためのマスクをする人を多く見かけるようになり、異常事態が日常の風景になりつつあります。被害を受けられた方々、ダメージを受けたインフラが1日も早く復旧し、笑顔が戻ることを祈って止みません。

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