ペットがガーデニングの庭で注意することは?

Q 今までアパートで犬を飼っていましたが、来月庭付きの家に引っ越します。庭で遊ばせられるし自分もガーデニングが好きなので、今から楽しみにしています。そこで、犬がいる場合には気を付けた方が良い植物などがあれば教えてほしいです。飼い犬は雄のスプードル、2歳です。
(28歳会社員=女性)

 

A 私たちの身近にある植物の中には、犬や猫が食べてしまうと非常に危険なものがたくさんあります。好奇心旺盛な子犬や子猫、日ごろから何でも口に入れてしまうような動物の場合は特に注意が必要です。

今回はシドニーの一般的なバックヤードで見られる、ペットにとって有害なものをいくつか紹介します。

 

食べると中毒をおこす植物と主な症状
・バンマツリ(Yesterday-Today-Tomorrow)——咲き始めの花は紫で、日を追って藤色、白と色が変化します:嘔吐、歩行困難、痙攣
・キョウチクトウ(Oleander):嘔吐、虚脱、痙攣、心不全・ツツジ(Azalea):嘔吐、下痢、心不全、昏睡
・ユリ(Lily):嘔吐、下痢、食欲不振、多飲多尿。ユリは猫にとって猛毒です。植物全体に毒を含み、少量食べただけでも急性腎不全を起こします
・観葉植物、球根類、乳汁を分泌する植物:これらは全体的に有毒のことが多いです。

 

誤飲すると危険な植物
 マカデミア・ナッツやアボカドは食べると嘔吐や痙攣を起こすこともありますが、それ以上に丸飲みして腸閉塞をおこす危険性があります。パーム・シードや、桃、ネクタリンなど大きな種を含む果物も注意が必要です。

 

接触を避けた方がいい植物
 代表的なのがツユクサ(Wandering Jew)です。植物と接触した唇や手足の裏、被毛の薄い腹部や脇、股の皮膚に炎症が起きます。これはアレルギー反応なので、症状が出るか出ないかには個体差があります。
 また、レモンなどの柑橘類の木に付くカメムシ(Stink bug)が噴射する臭い液は強い酸性のため、目に入ると角膜の表面が焼けて潰瘍ができてしまいます。虫を追いかける習性のある猫や、木の周りで遊んでいる犬などが被害に遭うことがあります。

 

ガーデニング関係の危険物質
・肥料:犬にとって鶏糞や牛糞などを含む堆肥や、生ごみで作る自家製のコンポストなどはとても魅力的です。多く食べると嘔吐、下痢または便秘などを起こします。
・カタツムリやナメクジの駆除剤:オーストラリア国内で売られているものの多くはペレット状のメタアルデヒド(Metaldehyde)です。少量でも中毒症状がみられ、大量のよだれと全身の痙攣に始まり、呼吸困難、高熱、昏睡、そして死に至ることもあります。

 

食べてしまった時の処置:
 発見が早ければ比較的簡単に食べたものを嘔吐させることができます。食べたことが確実な場合はもちろん、疑わしい、または症状が見られる場合はすぐ動物病院に連れて行ってください。
 いわゆる解毒剤として存在するものは少なく、治療は毒を吸着する活性炭を飲ませて、回復するまで点滴で輸液を続ける補助療法が主体となります。メタアルデヒド中毒などは痙攣を抑える薬の投与も必要になります。
 毒性のあるものはほかにもたくさんあります。詳しく知りたい方は下記ウェブサイトを参考にしてください。
Web: www.petpoisonhelpline.com


戸塚 遊喜(とつか ゆき)
Chatswood Veterinary Clinic

シドニーの現地校を卒業後、シドニー大学の獣医学部を卒業。現在、シドニーのノースショアにある小動物専門病院「チャッツウッド・ベタリナリー・クリニック」に勤務。動物の鍼灸師の資格を保持している。

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