
日本人ライフセーバー、
ちひろの「安心・安全・Beach Life☆」
最終回 あなたもライフセーバーになれる !
あっという間に3月に入り、これから少しずつ夏の終わりが近づいてきます が、皆さんは夏を思いっきり満喫しましたか ? 今まで4回に渡ってお届けしてき たこのコラムなのですが、ついに最終回を迎えることになりました。今回は私自 身の体験を基に、ライフセーバーになる過程や魅力をご紹介したいと思います !
1.ライフセーバーっていい
一見、夏のプールの監視員のよう ですが、ただ「ぼーっ」とビーチを 見ているわけではありません。ライ フセーバーの仕事はとても楽しい し、やりがいがあるものです。
ビーチでパトロールをしていると、 いろいろな出来事があり、たくさんの人々と出会えます。
また、チームで活動するので、チーム ワークの大切さや面白みを感じられ、 とても充実しています。たとえその日 が長くて暑い1日であったとしても、 パトロール後には大きな満足感を得ら れるのがいいですね。
また、海に関するいろんな知識を 得られ、トレーニングでは海で泳い だりビーチを走ったりするため、心 身ともに健康でいられます。大会を 目指したい人は、ライフセーバーの トレーニング・コミュニティーに参加 して、選手として出ることもできま すよ。

晴れてライフセーバーになった皆さん
2.どうやってライフセーバーになるの
年齢、性別などを一切問わずに誰 でもなれることができる、ライフ セーバー。本格的にビーチでパト ロールをするには、まずブロンズ・メ ダリオン(Bronze Medallion)という コースを履修する必要があります。
ここでは約3カ月に渡 り、教科書を用いて海に 関する知識を学習し(週2 回、1回につき2~3時間、 平日は夕方から)、また人 命救助や応急手当ての練 習をするなどの基礎知識を 身に着けます。それに加 え、ビーチでのボード・レ スキューやチューブ・レス キューといった、海上で人 命救助をするための訓練を 行います。
ちなみに誰でもなれるとは言いま したが、このコースを始める際、 400メートルを9分以内で泳げること が条件となります。もし、泳ぎに自 信がない人は、ぜひ海やプールで特 訓をしてください。継続的に練習す ることで、泳ぐことに慣れてきて、 精神的にも体力的にも見違える結果 が出ることでしょう。
最後に、ブロンズ・メダリオン・ コースの最終日には試験が行われ、 それまで学んだ知識やビーチでのト レーニングの成果が試されます。
3.試験に合格したら•••
晴れてライフセーバーになれます ! 合格通知を受け取ったら、お馴染み の赤と黄色のユニフォームが配給さ れ、夏の10月~翌4月の期間で、最 低30時間パトロールをすることにな ります。ちなみにこれはすべてボランティアです。
ライフセーバーの訓練コースの内 容などは、下記のウェブサイトから チェックできますので、ぜひアクセ スしてみてください 。
それでは皆さん、今までありがとう ございました ! 夏も残り少なくなって しまいましたが、安全に思う存分楽し んでくださいね。そして、海好き・人 好きな人は、ぜひぜひライフセーバー にチャレンジしてみてください !
■オーストラリア・サーフ・セービング協会(英語のサイ トです)
Web: www.sis.com.au
★加藤ちひろ★
日豪プレス社員。厳しいトレーニングと試験をパスし、2010年11月にライフセーバーの資格を獲得。まだ新米だが、現在はマンリー・ビーチで監視員として海の安全を守っている。本紙では、サマー・シーズンに向け、プロの熟練ライフセーバーからのアドバイスと自身の経験をもとに、安心してビーチ・ライフを楽しむ情報を紹介する。