第10回 故障したら

パソコン・トラブル・シューティング

岩戸あつしの
パソコン・トラブル・シューティング

「新・パソコン講座」から装いも新たにスタートしたこのコーナー。パソコンにおける、身近なトラブルの解決方法ををコンピュータ・エンジニアの岩戸あつしさんが分かりやすく解説してくれる。
このコーナーではウィンドウズについての解説となります。

第10回 故障したら

パソコン・トラブル・シューティング

 コンピュータは、ほかの電化製品と比べて壊れることが多いと感じる人がほとんどです。テレビや冷蔵庫などが故障したら、電器屋さんやメーカーのサービス・センターに電話して修理してもらうのが常識ですが、パソコンの場合は、1年間の保証があっても電話でうまく故障した状況をテクニカル・サポートに説明できないと相手にされず、修理してくれないと嘆いている人が大勢います。そこで今回は、コンピュータが故障した際、どうしたらよいかということを考えてみます。
*このコーナーではウィンドウズについて解説します。

1.まずは、ハードの故障か、ソフトの故障かを見極める
 故障時に最初に頭に入れておくことは、通常、PCのメーカー保証はハードの故障のみで、ソフトは保証の対象外だということです。しかも、ハードの故障にしても、保証期間内に正常に機能すべき部品が正常に機能しなかったというものが保証の対象になり、落としたり、飲み物をこぼしたりして動かなくなった故障は保証の対象外になります。
 つまり、それ以外はすべて有料修理になりますので、まずハードの故障かどうかをユーザーが見極めて、それをPCメーカーのテクニカル・サポートに納得させることが重要になります。この見極めが意外と難しいのですが、いくつかのヒントを次に書きます。
2.ウィンドウズ画面が立ち上がらない場合
スイッチを入れて全く何のランプも点かない場合は、間違いなくハードが原因です。
 次に、最初のメーカーのロゴだけが見えてウィンドウズが立ち上がらない場合や、セーフモードなどの画面は出るが何を選んでもまた同じ画面に戻ってくる場合、さらに立ち上がる途中でブルーの画面になって落ちる場合は、ハードとソフトのどちらかに原因があると考えられます。
1) CDから立ち上げる診断ソフトを使う
画面が立ち上がらない場合の原因の見極め方法には、「Hirens BootCD」などの診断ソフトを使って、CDドライブから直接立ち上げてハードの診断をするという方法があります。そういうCDを持っていなかったり、CDの作り方が分からない人は、ウィンドウズの修復やリカバリをすることになります。
2) ウィンドウズ修復、リカバリ
ウィンドウズの修復にはウィンドウズのCDやDVDが必要ですが、最近のパソコンには同封されていないことが多く、結局リカバリしか方法がない場合がよくあります。
リカバリには、工場出荷時の状態に戻す「工場出荷時リカバリ」と、システムだけを元に戻してデータは消さない「システム・リカバリ」とがありますが、「工場出荷時リカバリ」しか付いていないモデルが多いようです。
「工場出荷時リカバリ」は文字通り、買った状態に戻すというもので、データや後から入れたソフトは完全に消去されますので注意してください。
リカバリ方法は、ユーザー・マニュアルなどに書いてあります。そしてリカバリの最中にエラーが出て先に進めなければ、これはハードの故障ということになり、リカバリができて問題なく作動すれば、ソフトが原因だったことになります。データがなくなると困る場合は、いったんハード・ディスクを取り出して別のディスクにコピーする必要があり、素人には難しい作業ですのでプロに頼むしかないと思います。
3. ウィンドウズ画面が立ち上がる場合
ウィンドウズは立ち上がるが、頻繁にフリーズしたり、しばらくすると突然ブルーの画面になって落ちたりてしまう場合も、原因はハードとソフトの2つのケースが考えられます。まず、ハードが原因かどうかを調べてみます。
1) 診断ソフトを使う
ウィンドウズのすべてのプログラムの中から、PCメーカー製の診断ツールや、PCドクターというハード診断ソフトを見つけてください。これら診断ソフトは、マザーボード、メモリ、ハード・ディスクなど重要な部品が正しく働いているかどうかを診断するものです。もしこれらの診断ソフトでエラーが出たら、そのことをPCメーカーのテクニカル・サポートに報告します。
2) どうしようもない場合はリカバリ
ただ診断ツールでも100%エラー検出が難しい場合があり、エラーが検出されなければすべてソフトの問題と言い切れないところがあります。その場合、リカバリをかけてみることによって、ハードかソフトかの問題がはっきりします。ウィンドウズが立ち上がっていれば「システム・リカバリ」も可能なので、まず「システム・リカバリ」を試み、それでうまくいかなければ、「工場出荷時リカバリ」を行います。ただし、事前のバックアップをお忘れなく。


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岩戸あつし
<著者プロフィル>
大学院卒業後、貿易会社を経て、コンピュータ・エンジニアとして活躍。日経CGなどへの執筆、PCショーの講師を勤める。1992年、オーストラリアに移住。1994年シドニーにジャパン・コンピュータ・ネットを設立、主にシドニー在住の日本人、日本企業にコンピュータ・サービスを開始する。現在同代表取締役社長。

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