第4回 Be my Valentine? 僕の大切な人になってくれる?

サマンサのとっておきシドニーライフ

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第4回 Be my Valentine?
         僕の大切な人になってくれる?

 2月14日はバレンタイン・デー。もうすぐキューピッドが活躍する時期ね。キューピッドはよく、ぽっちゃりした可愛らしい顔と翼のある姿で描かれるけど、多くの女の子たちにとって彼は、悪魔のように恐ろしい存在なの ! キューピッドは、愛、ロマンス、そして情熱のシンボル。でも、ある子たちにとっては、ロマンス欠乏の生活を思い出させる冷酷な存在よ。先週、友だちが「これで4年連続の独り身のバレンタイン・デーだわ」って嘆いてたわ。彼女はとっても魅力的な子だし、年中デートしてるんだけど、なぜか不思議なことに、1年の一番重要な日にデートできないっていう事実が、ロマンス欠乏人生を送ってるってすごく感じさせるのよね。その年の恋愛の勝ち組になったか、負け組になっちゃったかって、カレンダーにマークされてるから一目瞭然だもの。
 オーストラリアのバレンタイン・デーは、日本のとはちょっと違うと思うの。日本ではバレンタイン・デーに、女性が男性にプレゼントをあげて、男性が3月のホワイト・デーにお返しをするんでしょ ? オーストラリアにはホワイト・デーがないから、どっちがプレゼントを贈るかっていうのははっきり決まってないの。
 去年のバレンタイン・デーは、ボーイフレンドのジョエルが、私をサリー・ヒルズにあるお洒落な日本食レストラン「Toko」に連れていってくれるっていう、サプライズを演出してくれたわ。そこで私、初めて枝豆を食べたの。だから枝豆は、私にとって、と〜ってもロマンチックな豆なの(笑)。
 ジョエルが食事と飲み物をおごってくれて、2人分で2〜300ドルくらいしたかしら。私はジョエルに、ピーター・アレキサンダーのファンキーなパジャマのパンツを買ってあげたの。明らかに彼が払ってくれた値段には届かないんだけどね。
 私はいつも、バレンタイン・デーでの女性の役割がよく分からないの。男の子と同じくらい頑張らなきゃいけないのかな ? って。
 友だちの恋人たちの中には、交代で特別なお祝いをすることにしてる組もあるわ。でも、ほとんどのカップルが、いつも男の子の方が彼女のために何か素敵なことを考えてるわね。素敵なご馳走とか映画とか…お花やチョコレートを買ったりとかね。ラッキーな女の子はその全部をもらえちゃうかも(笑)。
 多分、カップルの付き合いが長くなったり、子どもができたりすると、また話は変わってくるかもしれない。子どもたちから離れて2人きりになるっていうのも、特別なご褒美よね。だけどそれについては、まだその段階まで行ってないから私には分からない。そしてもちろん、ほとんどのカップルにとってそれぞれ自分たちのバレンタイン・デーの意味があるでしょうし、自分たちだけの習慣もあるでしょうしね。
 もし私が男だったら、たぶん女の子をバレンタイン・デーのデートには誘わないわ。だって、その日、みんな期待満々になるでしょ ? で、もし彼女にNO ! って言われたら惨め過ぎるもの。無邪気なバラやチョコレートは、いろんな意味や期待で重〜い存在になって、素敵なレストランは、何カ月も前から予約満杯状態よ。

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去年のバレンタイン・デーにジョエルと撮った記念の1枚

 高校生のころ、私は生徒会が組織するスペシャル“ラブ・ノート”配達サービスを利用したものだわ。2〜3ドルで、「好きです」とかのメッセージを添えられて、赤いバラや赤いハートに包装されたチョコレートを意中の人のために買うことができたの。そうした小っちゃな愛のプレゼントは教室に、幸せを(ラッキーな子にはちょっとした恥ずかしさを、そして残りの子にはガッカリっていう悲しみを)巻き起こしたものね。
 時々、それは誰かの隠れファンからのものだったりもしたわ。私も、女友達や男友達に「今年も素敵な友達でいてくれてありがとう」て伝えるためによく贈ったな。似たようなメッセージをお返しにもらったしね。
 今でもハッキリ覚えてるんだけど、ある年のこと、教室でいつもとはちょっと違ったスペシャルな贈り物をもらったの。ツヤツヤの赤い紙の包みを開けると、ハート型のチョコレートじゃなくて、3枚のおいしいホイットマンのチョコレートが入ってたの ! クラスの男の子から、丁寧に一生懸命に書かれたメッセージが添えられてた。とっても素敵なメッセージだったわ。でも残念ながら私、彼が私に抱いてるのと同じような恋愛感情を彼には抱いてなかった。だからその彼に、「私、あなたのバレンタイン(=大切な人)にはなれないわ」って告げなきゃならないっていう、気まずい状況を強いられたの。そして、そのチョコレートの箱をもらっておくか、彼に返すかっていう、気まずい決断をしなきゃならなかったわけ。
 もらっておくってのも自己チューな感じだし、でも逆に返すっていうのも感じ悪いわよね。だって、贈り物としてもらったんだもの。いろんな面で、滅茶苦茶気まずい経験だったし、彼がとっても勇気があっただけに、自分がすっごく意地悪な人間に感じたわ。
 だけど最近は、バレンタイン・デーといえばジョエルと私の幸せのシンボルになってるわね。バレンタイン・デーは私たちにとって特別な大切な意味があって、2番目の記念日みたいなものなの。
 ジョエルと私は、2007年の12月に出会って、すぐ恋に落ちたの。2人とも、海外旅行を計画してて…。彼は冬のおとぎの国、イタリアへ飛び立って、私はベトナム、カンボジア、タイを巡るツアーで、熱くて湿気ムンムンの東南アジアへと旅立ったわ。お互いに離れ離れになって、それぞれが6週間の旅をしたの。付き合ったばかりの恋人たちにとったら、それは拷問よね。分かってもらえるでしょ ? それで、やっとバレンタイン・デーの日にオーストラリアで再会したの。なんてロマンチックなんでしょう(笑) ! ご想像の通り、私たちはその夜はディナーを食べながら、それぞれお互い、話が尽きなかったわ。あのころ、私たち、バレンタイン・デーには特別張り切ったけど、もしもそんなロマンチックな出来事がなかったら、あんまり頑張らなかったと思う。

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 今年のバレンタイン・デーには、ジョエルと私は、はじめての2人一緒の海外旅行から帰って来てすぐの日に当たるの。1週間の旅行なんだけど、私たち、東京に行って、長野でスキーをするのよ ! だから帰って来たころには、素敵なディナーのお金はあんまりないと思うの。それでもきっと何か特別なことをすると思う。女の子は結局、自分だけのチョコレートが必要なのよ。
今月のイングリッシュ・フレーズ
Be My Valentine?
僕(私)の大切な人になってくれる?

 アメリカ映画ではよく出てくるし、スヌーピーの漫画本シリーズでもお馴染みだけど、よく、”be my Valentine”ってお願いするのを耳にするわよね。オーストラリアの人がこのフレーズを使うかどうかは分からないけど…私は使ったことがないから。実際のところ、恋人がいない人たちは、そのお願いフレーズを使うよりも、意中の人をディナーや映画に誘うだろうし、花やチョコレートをロマンチックに贈ると思うわ。経験から言うと、それで十分、そのお願いの意図が伝わってるはず。同じように、私はジョエルに、“be my Valentine”よりも、”Happy Valentine’s Day”って言うと思う。だって、彼はもう既に、私のバレンタインだもの :)


プロフィル
Samantha Holland

シドニー大学ではジャーナリズムとコミュニケーション学を専攻。「シドニー・モーニング・ヘラルド」紙の書評コーナーに記事を寄稿するほか、本紙別冊の英字誌「jstyle(ジェイスタイル)」では編集長という大役も務める23歳。

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