冬が最適? 野生のウォンバット観察/タスマニア巡り

第9回 タスマニア巡り
冬が最適? 野生のウォンバット観察

山道脇で疲れてお休み中のところをパシャリ
山道脇で疲れてお休み中のところをパシャリ

 短い手足にずんぐりむっくりな体形、まん丸で愛嬌のある顔、思わずモフモフしたくなるそんな動物……。認知度ナンバー1のタスマニアン・デビルを抑え、タスマニアで不動の人気1位を誇るのが、ウォンバットです。

 タスマニアでは、ウォンバットはワラビーやポッサムに次いでよく見掛ける動物。国立公園はもちろん、巣穴が作りやすく餌である芝生や背丈の低い草本の多い、海岸沿いや牧場地帯でも見ることができます。基本的には夜行性ですが、実際は「薄明薄暮性」と言い、日没日出あたりが最も活発になります。群れは作らず、多くても親子2頭で行動。縄張りを持つと言われています。ただ、年間を通して餌が豊富なタスマニアでは、あまり気にせず数メートル間隔でいることも。タスマニアのウォンバットは正式には“コモンウォンバット”と言い、メインランドにいる同種の亜種。本土に比べるとやや小型ですが、寒い冬を越すためか毛が多く、体型は丸々としています。

 オーストラリア原産の有袋類はその気候と採餌環境からほぼ冬眠することがありません。タスマニアの動物たちも同様に、雪が降る冬の間も元気に活動しています。そして、この冬場こそがウォンバット観察に最適な季節。体温調整が不得意な彼らは、暑い夏は体温が上がり過ぎて日中の活動ができない一方、気温が低い冬はその心配がなく日中でも活発。ライトやフラッシュを使う必要がないので、野生の彼らに最も影響を与えずに間近に観察できるのです。雪の中、ヨチヨチと一生懸命歩いたり、黙々と苔や芝を食べる姿はまさに反則並みの可愛さです。

 よく見ることのできるクレイドル・マウンテン地域やマライア島では、外敵が少なく人慣れもしているため、触れるほどに近づいても逃げないことがあります。しかしそこはやはり野生動物。触ったり餌をあげたりは絶対NGです。影響を与えないように適切な距離を取って、可愛らしいウォンバット観察を楽しみましょう。

このコラムの著者

稲田 正人

稲田 正人

タスマニアのツアー・ガイド/コーディネーター。タスマニア大学で動物学・環境学を学んだ後、のんびりゆったりした生活感に魅せられ、そのままタスマニアに在住。現在は現地旅行会社AJPR(Web: www.ajpr.com.au)に勤務する傍ら、多過ぎる趣味に追われる日々を満喫中

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