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小中高生1,300人に「罰金払いなさい!」 パースで運賃無料化したのになぜ?

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ICカード読み取り機に「ピッ」 タップしないとダメだよ

ICカード「スマートライダー」をタップする子ども(Photo: Transperth)

 西オーストラリア州パースの州営交通機関で小中高生の運賃が無料化されたにもかかわらず、不正乗車の罰金支払い通知の件数が1,300以上に達している。公共放送ABC(電子版)が報じている。

 同州政府は今年の学校年度が始まった2月以降、州営公社「トランスパース」が運行する鉄道とバス、フェリーを利用する小中高校の児童・生徒の運賃を月曜日から金曜日の間、無料とした。大学・専門学校など高等教育の学生は対象外だ。

 同年度が終了するまでの期間限定で、インフレに苦しむ親の負担を和らげるのが目的。州政府は、最大で年間280豪ドルの交通費を節約できると主張していた。

 ところが、無料で利用するには、児童・生徒用「スマートライダー」(トランスパースの交通系ICカード)を読み取り機にかざす必要があり、タップせずに乗車した場合は不正とみなされる。州議会に提出された資料によると、2月から5月までに児童・生徒の不正乗車で1,353件の違反通知が行われたという。罰金は1件当たり100豪ドルとなっている。

 州議会の野党は「無料期間中にもかかわらず、子どもに罰金支払いを命じるのは不合理だ」として当局の対応を批判。スマートライダーの利用を促す警告にとどめるべきだと主張している。トランスパースは、明らかに通学中と見られる制服を着た児童・生徒には、罰金支払いを求めないよう係官に指示しているが、現場で徹底されていないという。

オーストラリアは無賃乗車にユルい?

 なお、オーストラリアの大都市郊外の小さな駅にはたいてい改札がなく、ICカードの読み取り機だけが設置されている。そうしたところでは、カードをタップするかどうかは自己責任。タップしないばかりか、改札がある駅でも自動改札機を飛び越える順法意識の低い人もいる。バスでも車内の読み取り機にタップせずに乗る人も少なくない。

 一般の駅員や運転手には無賃乗車を取り締まる権限がなく、警官や特別な検査官しか強制力を持たないという事情もある。ただ、抜き打ち検査で無賃乗車がバレると、高額の罰金支払いが命じられる。

■ソース

Transperth is fining school kids for not having a valid ticket, despite travel being ‘free’(ABC News)





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