児童性虐待で受刑中、連邦高裁控訴へ
8月21日午前9時30分、メルボルンのVIC州最高裁第15法廷で開かれたジョージ・ペル枢機卿の控訴審はペル枢機卿の控訴を却下した。
ABC放送(電子版)が伝えた。
一審判決以後6か月近く刑務所で過ごしてきたペル枢機卿の控訴はアン・ファーガソン裁判長ら3人の判事で進められ、最初に控訴棄却の決定が述べられ、ついで判決理由、最後に裁判所の命令が明らかにされた。
ファーガソン裁判長はまずペル受刑者が控訴の許可を受けたことに言及したが、その後でペル受刑者の上訴を棄却すると述べた。
その瞬間、傍聴席から息を呑む音が廷内に響いたと伝えられている。
一方、ペル受刑者は判決が読み上げられるまで視線を判事から離さず、ファーガソン裁判長の判決が明らかにされると机の上にあった水の入った紙コップを飲み干した。
その後、ファーガソン判事は判決理由に移った。
判決理由の要旨が述べられると、ペル受刑者は初めて傍聴席を見回したが感情などは浮かんでいなかった。
ペル枢機卿はオーストラリアのカソリックでもっとも高い位置に上り詰めた人物だが児童性虐待で有罪の判決を受け、現在服役中。
スコット・モリソン連邦首相はペル枢機卿のオーストラリア勲章剥奪を期待していると伝えられたが、連邦総督は、ペル受刑者に対する判決が確定するまで勲章剥奪を見合わせる考えを明らかにしている。
■ソース
What happened inside the courtroom when Cardinal Pell learned he had lost his appeal