少数政党との関係悪化で「上院が法案の墓場」
NSW州議会は何人かの与党自由党議員が、「ベレジクリアン州政権は主要少数政党との関係が悪化しており、州議会上院で政府与党法案が次々と否決される法案の墓場化している」と警戒を強めている。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
ベレジクリアン保守連合の政府与党法案は、2015年には70法案、2016年には66法案、2017年には69法案、2018年には同州議会上院で93法案が通過したが、2019年にはこれまでに9法案が通過しただけだった。
匿名を条件にSMH紙に語った自由党議員の話によると、閣僚の一部は否決されるを怖れて法案の上程さえためらっているとのことだ。
NSW州議会では妊娠中絶合法化法案が下院を通過しており、上院で審議されることになっているが、この法案は自由党と諸派無所属の間で賛否が割れている。この法案についても、ある自由党議員は、「妊娠中絶合法化法案の強硬上程で自由党と保守系諸派無所属との友好関係が完全に崩れ去っており、キリスト教民主のフレッド・ナイル議員さえ保守連合に敵対している」と語っている。
NSW州保守連合政権は州議会上院には多数派議席を持っておらず、ワン・ネーション、射撃遊漁農民党、ナイル氏のキリスト教民主などの支持を頼みにしている。
このNSW州政権の危機の中心はベレジクリアン政権の上院の幹部、ドン・ハーウィン氏と射撃党のロバート・ボーサーク、ワン・ネーション党のマーク・レーサムらとの間の関係が悪化していることが挙げられる。
労働、緑、諸派無所属は、2017年にはわずか2件の法案で勝利したが、2018年は6件、今年はすでに26法案で政府を抑えている。
■ソース
Berejiklian’s agenda risks getting stuck in legislative ‘graveyard’: MPs