1kmを超え、交通の危険で賛否両論
SA州ヨーク半島の付け根を横断するコパー・コースト・ハイウェイの路肩のフェンスにテディ・ベアが取り付けられて次第に数を増やし、今では1kmを超えるまでになっているが、地元カウンシルでは子供らの交通の危険を懸念する声が高まっており、現在、撤去、移転でもめている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
アデレードの北西、カディナの町を抜けるハイウェイにテディベアが取り付けられたのは2年ほど前で、アデレード北東、トルロの町に同様のものがあったことに眼をつけた地元放送局番組のホスト、アンドリュー・コステロ氏が言い出して市民が不要のテディ・ベアをフェンスにくくりつけたのが始まり。
現在ではその数、約2000個にもなり、通行車が急に速度を落としたり、停車して写真を撮ったり、中には子供が車から降りて道を横切るなどのケースもあり、道路幅は狭いながらも速度制限が100km/hの区間で、交通の危険が言われ始めている。
コパー・コースト・カウンシルのロズリン・タルボット町長は、「世界最長のテディベア・フェンスとか、人々がフェンスを見て楽しむことは喜ばしいことだが、交通安全に関して真剣に悩み始めている。また、この地域はウォンバットやカンガルーが出没することでも知られており、路上を注意していなければならないが同時にフェンスにも気を取られてしまい非常に危険だ」と語っている。
フェンスのある区間は、バルンガ・ウェスト・カウンシルのカディナ地区の外で、計画運輸インフラストラクチャ担当省(DPTI)の管轄になる区間。バルンガ・ウェスト・カウンシルのアンドリュー・コールCEOも交通安全の妨げになることを懸念しているが、タルボット町長は、「ぬいぐるみも雨に打たれて傷んでくるとみすぼらしくなるため、定期的に取り除いている。しかも、詰め物のポリスチレンが野生動物の通行路や周辺の畑に飛び散って障害になる」と語っている。
一方、SA州首相のスティーブン・マーシャル氏は、このテディベアをどこか安全に子供が見に来られるところに移転したいと語っている。
■ソース
Teddy bear fence along Copper Coast Highway poses safety risk to children, mayors warn