労働党、3期目続投決める 西オーストラリア州議会選挙

SHARE

クック州首相の下では初の再選

西オーストラリア州の州都パース。他の文明から遠く離れた場所に位置するため「世界で最も孤立した都市」と言われる(Photo: Urlaubstracker on Unsplash)

 西オーストラリア州議会選挙の投票が8日、行われ、中道左派の与党労働党が勝利した。労働党政権は3選、ロジャー・クック州首相の下では初の再選となった。公共放送ABC(電子版)によると、9日午後の時点で当選が決まった下院(任期4年、定数59=過半数30)の議席数は、労働党40、自由党5、国民党4。未確定は10となっている。

 選挙結果にサプライズはなかった。高い人気を誇ったマーク・マクゴーワン前州首相は2023年3月、2期目の任期途中で引退。後任のクック州首相の下で初の選挙に挑んだが、前回選挙で得た圧倒的な議席差を背景に、労働党の勝利は確実視されていた。

 労働党は17年の前々回選挙で保守連合(自由党、国民党)を破って政権交代を果たし、マクゴーワン氏が州首相に就いた。21年の前回選挙では、労働党はマクゴーワン前州首相の下で53議席(12増)を獲得する地すべり的勝利を果たした一方、自由党はわずか2議席(11減)と壊滅的敗北を喫していた。

 西オーストラリア州は、オーストラリア大陸の西側3分の1という広大な面積を占める。だが、24年6月末時点の州内人口は297万人と少なく、総人口(2,720万人)の約1割にすぎない。そのおよそ4分の3が州都パース都市圏に一極集中している。人口はきわめて希薄だが、鉱業や農畜産業が盛んであるためオーストラリア経済への貢献度は高く、主な輸出先である日本との関係も深い。

 オーストラリア最大の輸出商品である鉄鉱石の産地で、金やアルミニウム原料のボーキサイトなど生産も多い。北部海上では天然ガス田が開発され、液化天然ガス(LNG)として輸出されている。大半が砂漠や乾燥した荒野だが、水資源に恵まれた南西部では小麦や大麦、菜種、羊毛、牛肉、羊肉などが生産・輸出されている。

■ソース

WA Labor cruises to victory in state election, despite loss of seats(ABC News)

SHARE
Google Adsense
[the_ad_placement id="single-new-bottom"]