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ドクター・ブレーク、強制わいせつ罪容疑に無罪判決

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メディア相手取った名誉毀損民事訴訟進行か

 VIC州バララット市を舞台にテレビの人気番組だった「Doctor Blake Mysteries」の主役、クレーグ・マクラクラン氏(55)に対して、2019年初めに訴追のあった強制わいせつ罪など9件の容疑に対する裁判で、メルボルン簡裁のベリンダ・ウォリントン判事はマクラクラン氏に対するすべての訴因について無罪判決を出した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 同氏は、2019年にエージ、シドニー・モーニング・ヘラルド両紙、ABC放送が、原告女性の1人の主張を報道したことで、同氏の名誉を毀損したとして、3つのメディアと女性1人に対する民事訴訟を起こしていたが、この刑事訴訟の判決を待って延期されていた。

 検察庁が控訴しない限り、名誉毀損訴訟が開始されることになる。

 マクラクラン氏はゴールド・ロギー賞受賞俳優で、テレビ・ドラマ「Neighbours」や「Home and Away」にも出演しており、訴因は2014年に同氏が主役を演じた舞台版の「Rocky Horror Show」で、上演中に共演女優の股間に手を触れた、また楽屋裏で他の女優にキスしたなどの訴えが4人の女性から出され、検察庁が刑事訴訟として立件していた。

 ウォリントン判事は、まず2つの訴因について被告人に無罪判決を下し、さらに同じ女優から出されていた訴えに基づく3つの訴因についても無罪判決を言い渡し、さらに他の女優から出されていた4件についても無罪を言い渡した。

 マクラクラン氏は、シドニーの事務所で、パートナーのバネッサ・スキャメル氏とともにビデオ・リンクで判決の模様を眺めた。

 同氏は裁判において7件の強制わいせつ容疑と6件の単純暴行容疑について無罪を主張していた。また、一部の容疑については事実そのものを否認しており、また、一部は行為事実を認めたが、当時、舞台の周囲では全体に性的な冗談や、相手の膝に乗ったり、抱き合ったり、キスし合ったりなどの遊びめいた言動があり、訴因とされている行為もそういうものだったと主張している。

 また、被告人の弁護人は、「いずれも被告人を有罪とするに足りるほどの根拠がない」と主張、また、4人の女性についてもいずれも証言に一貫性がなく、後からねつ造されたか、それとも何年も過ぎてから会話などで示し合わせた証言と考えられる、と主張していた。

 ウォリントン判事は、4人の原告女性の勇気を称賛したが、「この裁判においては、現在ではなく、2014年事件当時の『同意』の定義を採用しなければならない。現在の定義では違った判決が出ることと思う」と述べている。
■ソース
Verdict handed down in Craig McLachlan indecent assault trial

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