5人に4人が、いつかコロナウイルスに感染すると悲観

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オーストラリア国立大学の世論調査で判明

 オーストラリア国立大学(ANU)の「コロナウイルスに対する国民の態度と体験」追跡調査で、成人の半数以上が過去3か月内に迅速抗原検査(RAT)またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査を受けたことがあると答え、5人に1人は検査を受けたいがまだ実行できていないと答えていることが明らかになった。

 2月13日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 5人に4人は遅かれ早かれコロナウイルスに感染すると悲観的な予想をしており、また、今後、さらにパンデミックが悪化する不安を抱えており、国全体の方向性についても懸念をいだいていると答えている。

 この調査で、検査を受けようとする時によく出会う障害についても明らかにされている。

 この調査は、2020年3月のコロナウイルス・モニタリング・プログラム開始以来10回目の調査で、1月17日から同月31日までの期間に3,472人から寄せられた回答を基にしている。国内のコロナウイルスに関する調査では継続期間で最長の調査の一つになっている。

 この調査は1月半ばのオミクロン株感染がピークになりつつあった時期ということもあり、回答者の80%が今後6か月以内にコロナウイルスに感染すると予想していた。

 研究共著者のマシュー・グレイ教授は、「この数字は2021年の10月のデルタ株時に比べると2倍になっている」と語っている。

 コロナウイルスに感染するかも知れないという不安は、1月当時の感染者や死者の膨大な数字が、オーストラリア全体の将来的見通しにも組み込まれている。

 2021年10月には55%ほどの人々がパンデミックの最悪の事態は過ぎ去ったと考えていたが、先月の調査では同じ楽天的な答が40%にまで下がっている。

 パンデミックに対する不安は、現在のオーストラリアの進路や、連邦政府に対する信頼などが大きく揺らいでいることにも現れており、不満感は2021年にロックダウンを繰り返したデルタ株アウトブレークの波や2020年初めのブッシュファイア危機と同じレベルになっており、2020年5月には連邦政府を信頼するという回答は60.6%だったが、2022年1月には34.5%に下がっており、ブッシュファイア危機当時の27.3%をわずかに上回る程度になっている。

 この政府不信は連邦レベルだけでなく、州・準州政府に対しても向けられており、2021年初めには70%を超えていた信頼感が現在では50%をわずかに上回る程度になっている。
■ソース
Four in five Australians expect to catch COVID, survey finds

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