6月中銀会合は据え置きか エコノミストの反応

オーストラリアの4月の消費者物価指数(CPI総合)の上昇率は4.2%と3月の4.6%から鈍化した。引き続き高水準にあるものの、上昇スピードを緩め、市場のコンセンサスも下回った。このため、中央銀行の豪準備銀(RBA)が6月の次回会合で、政策金利を現行の4.35%で据え置くとの観測が強まっている。主な市場参加者の反応をまとめた。
コモンウェルス銀行は「燃料コストの軟化にもかかわらず、基調的インフレ率(コアインフレ率)は引き続き底堅い」と指摘した上で、RBAが6月に金利を据え置くとの従来予測を維持した。
コモンウェルス銀行トレント・ソーンダース氏 27日の顧客向け短信リポート
「総じて、本日のデータはRBAが政策金利を据え置くとする当行の予測を裏付けるものだ。5月の理事会後の声明と議事要旨公表後のコメントを受け、6月の利上げはないと判断していた。8月理事会でのさらなる引き締めの可能性は残るものの、それまでにはまだ10週間あるうえ、実体経済の動向により注目が集まりつつある。企業景況感調査は軟化し、4月の労働力調査は弱い結果となり、コモンウェルス銀のカード支出データも勢いを失っている。また、住宅関連税制の最近の変更は、今後数カ月の住宅価格と取引件数を下押しすると見込まれる」
「公正労働委員会の賃金裁定や今後発表されるCPI統計が、インフレの上振れリスクをやや高める可能性は残っており、引き続き注視していく。ただし、こうした要因を総合的に勘案すれば、今後のRBA理事会で据え置きの判断が優勢になるとの見方を維持する」
ウエストパック銀行は、企業が川上のコスト上昇を価格に転嫁する動きが強まり、基調的なインフレ圧力は拡大しているとの認識を示した。同銀はRBAが6月の利上げを見送り、エネルギー高騰の価格転嫁が進むにつれて8月と9月の会合で追加利上げを行い、その後は28年まで据え置くと予測している。
ウエストパック銀行経済調査部 27日の顧客向け短信リポート
「4月のヘッドラインCPI(CPI総合)は予想を下回る結果となったが、基調的なインフレ圧力は依然として高まりつつある。4月のデータからは、川上のコストの価格転嫁が進みつつある兆候が、より明確に見て取れる。最も分かりやすい例が住宅建設だが、テイクアウト食品や外食といったカテゴリーで目標を上回るインフレが続いていることも、転嫁圧力が高まっていることを示している」
「川上のコストが販売価格に波及している動きは、ナショナル・オーストラリア銀(NAB)の企業景況感調査やオーストラリア統計局(ABS)の企業景況指標にも表れている。さらに、建設関連の資材・労務費の上昇が継続していることや、運送事業者向けの新たな燃料費回収ルールの導入によって、当面のコスト上昇に圧力がかかる見通しだ。以上を踏まえ、今後数四半期でCPIのトリム平均値が4%程度まで上昇するとの見通しを維持する」
「ヘッドライン数値(CPI総合)は、歓迎すべき下振れサプライズとなったが、見通しを変えるほどの内容ではなかった。RBAが最近の調査で指摘しているように、エネルギーと規制コストの上昇が他の価格に波及するスピードと規模は、今回のショックの大きさを考えると、通常より大きく、かつ速くなると見られる。本日のデータでもその兆候は見られたが、懸念していたほどではなかった。また、4月の雇用統計の見かけ上の弱さについては、私たちが先週指摘した通り、RBAは特殊な季節要因を踏まえ、それほど重視しないだろう」
■ソース
April2026CPI: 3.4%/yr trimmed mean and 4.2%/yr headline(Commonwealth Bank of Australia)