数量割当の枠外に適用

中国政府は近くオーストラリア産牛肉に55%の高関税を課す。同国商務部が2日発表した。セーフガード(緊急輸入制限)措置に基づき、1日時点で年間のクォータ(輸入数量割当)の90%に達したとしており、100%に達した日から3日後から適用する。
オーストラリアの牛肉産業は打撃を受けそうだ。牛肉は小麦などの穀物と並ぶオーストラリア農業の主力輸出商品の1つ。豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)によると、2025年の対中牛肉輸出量は27万1,617トンと米国に次いで2番目に多く、全体の約18%を占める(グラフ参照)。

公共放送ABCによると、中国は今年1月、国内産業を保護する目的で、輸入牛肉に対する数量制限措置を導入していた。輸入先の国別に年間で一定の上限を設け、超過した部分を高関税の対象とした。オーストラリア産牛肉への関税は通常ゼロだが、20万トンを超えた部分について追加関税を課す。
MLAの海外市場部門の責任者を務めるアンドリュー・コックス氏はABCに「(対中牛肉輸出が)完全に停止することはないだろうが、55%の関税は非常に大きな貿易障壁となる」と懸念を示した。
もっとも、中国のレストランや食卓からオーストラリア産牛肉が消えることはなさそうだ。コックス氏によると、中国の飲食店や小売店はすでに輸入制限措置の発動を想定して、今年前半に大量のオーストラリア産牛肉を購入。冷凍庫に在庫を貯め込んでいるという。
◼️ソース
Australian beef exports(Meat & Livestock Australia)
China warns Australia that 55 per cent beef tariff could apply within days(ABC News)