高金利や燃料高騰の影響で景気減速の兆し!?

オーストラリアの消費者に親しまれてきた有名小売ブランドが、このところ相次いで店舗の閉鎖に追い込まれている。ネット通販の普及など消費スタイルが変化していることに加えて、利上げや燃料費の高騰を背景に自由に使えるマネーが減り、裁量的支出(非必需品への支出)が縮小しているとの見方が出ている。
16日付のAAP電によると、手芸用品や布地などを扱う大手小売チェーン「リンクラフト」の運営会社は今後6カ月かけて、東部州を中心に30店ある実店舗を閉店すると表明した。約300人の従業員が失職する。オンライン販売は継続する。リンクラフトは1938年に南部メルボルンで創業し、手芸や裁縫などを趣味とする国民に親しまれてきた。
また、公共放送ABC(電子版)によると、ファッションやシューズのブランドを束ねる小売大手、アクセント・グループは17日、傘下のアパレルショップ「グルーストア」の全店舗を閉店すると発表した。アクセントは2021年にグルーストアを買収したが、直近の決算で840万豪ドルの赤字を計上するなど経営の足を引っ張っていた。

50年の歴史を持つバーベキュー用品小売チェーン「バーベキューズ・ギャロア」も9日、直営62店舗を閉鎖すると発表していた。
ABCは大手小売チェーンの相次ぐ店舗閉鎖の動きについて、「景気減速の証拠が強まっており、消費者の裁量的支出に影響を与えている」と指摘した。
ウェストパック銀のマシュー・ハッサン上級エコノミストはABCに次のように述べた。
「オーストラリア経済の成長は明らかに減速している。1-3月期の国内総生産(GDP)統計を見ると、経済活動が軟化していることは明らかだ。(爆発的に伸びている)データセンター関連の投資を除けば、需要はほとんど変化がない」
「(現時点では)成長の活力が完全に弱まっているわけではないが、もう少し時間が経てば、高い金利と燃料高騰によるマイナスの影響がフルに効いてくるだろう」
■ソース
Retailer Lincraft to close remainder of shopfronts and move entirely online(ABC News)
Glue Store closes after posting $8.4m loss as economic pain hits retailers(ABC News)