エアバスのA350-1000ULR

オーストラリアのカンタス・グループは17日、同国の東海岸とロンドン、ニューヨークをそれぞれ史上初めて無給油で結ぶ新機材、エアバス「A350-1000ULR」を公開した。また、シドニーとロンドン間の第1便を2027年10月に就航させると発表した。予約は27年2月に開始する。
フランス南部トゥールーズにある欧州エアバスの拠点で製造したA350-1000ULRは、A350に2万リットルの追加燃料タンクを装備するなど大幅な改良を加え、1万6,000キロ以上、最大22時間の連続飛行を可能にした。
無塗装の初号機は2日、テスト飛行に初めて成功していた。17日に公開されたのは、これとは別の機体。主翼にはまだエンジンが取り付けられていないが、カンタスの白の機体色と垂直尾翼にカンガルーのロゴが塗られていた。
「最後のフロンティア制する」とハドソンCEO
カンタスは第2次世界大戦直後の1947年、旧宗主国である英国とオーストラリアを結ぶ路線「カンガルー・ルート」の運航を開始した。当時、シドニーとロンドン間で8都市を経由し、所要時間は4日間かかっていた。
それから約80年が経過した今でも、オーストラリア東海岸の主要都市であるシドニーとメルボルンから、欧州や米国東海岸をノンストップで結ぶ定期便は実現していない。北半球の欧米の主要都市から見れば、オーストラリアは遠く離れた辺境。直行便の就航は、カンタスだけではなくオーストラリアの悲願でもあった。
無給油で飛行できるA350-1000ULRの導入により、シドニー−ロンドン間の所要時間は、現行のシンガポール経由便と比較して4時間短縮される。オーストラリアにとって地球はより狭くなる。

カンタス・グループのバネッサ・ハドソン最高経営責任者(CEO)は次のように述べた。
「オーストラリアが世界から遠く離れていることを、決して障壁にしてはならない。その信念のもとに、カンタスは発展してきました。幾世代にもわたる社員たちの開拓精神がその道を切り拓き、今日は105年の歴史の中で最も重要な一歩を踏み出す日となりました」
「2017年、カンタスは長距離航行の最後のフロンティアを制し、オーストラリア東海岸からロンドンへの直行便を実現するという目標を掲げました。これはかつて不可能とされてきたことです。2027年10月、その約束がついに現実のものとなります」
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