コアは加速、2年ぶり高水準

オーストラリア統計局(ABS)が24日発表した物価統計によると、5月の消費者物価指数(CPI総合)は前年同月比で4.0%上昇した。ホルムズ海峡封鎖によるガソリン価格の高騰を背景に3月に4.6%上昇していたが、4月(4.2%上昇)に続いて2カ月連続で減速した。前月比では0.7%下落(4月は0.4%上昇)した。
いずれも事前の予測を下回った。ロイター通信によると、市場関係者のコンセンサスは、前年同月比4.3%上昇、前月比0.4%下落だった。
電気料金や住宅建設費、家賃が上昇した。一方、3月に急上昇した自動車燃料が4月に続いて下落したことが物価上昇を和らげた。
ABSの物価統計部門の責任者を務めるレイチェル・マッククリリック氏は声明で「自動車燃料は4月に前月比で7.0%下落した後、5月には同11.9%下落した。4月1日に始まった燃料税減税と直近数週間の世界の原油価格下落を反映した」と指摘した。
もっとも、極端な価格変動を除外したCPIのトリム平均値(基調的インフレ率=コアインフレ率に近い)は3.6%の上昇となり、2024年7-9月期(ABSは25年4月以降、月次の物価統計を正式採用)以来約2年ぶりの高水準を記録した。
中東情勢の緊迫化以前から再燃していた供給制約由来のインフレに加え、3月以降の燃料高騰の余波がサプライチェーン全体に浸透している可能性がある。
トリム平均値は、中央銀行の豪準備銀(RBA)が金融政策を決める上でより重視している指標だ。RBAのインフレ目標である2〜3%から依然として大きく上振れしているため、年内の利上げ観測は消えていない。ただ、経済成長の減速や景況感の低下、労働市場の軟化を背景に、景気の悪化を懸念する声も出ている。
コモンウェルス銀調査部は24日付の短信リポートで「(RBAの)8月会合か年末までの追加利上げのリスクが依然として残る一方で、経済活動が減速していることが、より注目され始めている」と分析した。
■ソース
CPI rose 4.0% in the year to May 2026(ABS)
Consumer Price Index, Australia(ABS)
May2026CPI: 3.6%/yr trimmed mean and 4.0%/yr headline(Commonwealth Bank of Australia)