年初来上昇率5.7% AIブームに乗れず、利上げも逆風に

【関連記事】オーストラリア株価指数、最高値更新! 今年3月以来5カ月ぶり
【解説】オーストラリア株の最高値更新は、イラン情勢改善への期待や巨大ハイテク企業の好調な決算発表を背景に、このところ反発している米国株に連動した形だ。ただ、今年最初の取引日の終値を100とした指数で見てみると、オーストラリアの主要株価指数「S&P/ASX200」の年初来の上昇率は5.7%と日本株や米国株に比べて小幅にとどまっている(グラフ参照)。
日経平均株価はイラン攻撃で急落した後、メモリー大手「キオクシア」をはじめとする人工知能(AI)関連株の高騰がけん引する形で急上昇。6月25日に7万2,366.34円の最高値を記録し、年初から39.6%上昇した。その後、直近ではAI関連株の急反落などにともない下落基調にあるものの、8月5日の終値はまだ年初比で27.9%高い。
一方、4日に最高値を更新した米国の主要株価指数「S&P500」も年初から12.8%高い水準にある。
オーストラリア株の伸びが日米株に劣後している背景としては、資源や金融主体の産業構造のため、AI半導体ブームに乗り切れていないことがありそうだ。加えて、中央銀行の豪準備銀(RBA)が2月以降、3会合連続で政策金利を引き上げたことも、上値を重くしていると見られる。
利上げは、景気にブレーキをかけてインフレを抑えることが目的だが、個人消費を冷やすとともに、資金調達コストが上昇して企業業績にもマイナスの影響を与えることから、株価には逆風となる。
それでも最高値をつけたオーストラリア株は、アノマリー(経験則)でクリスマス前後に株価が上昇しやすい年末年始に向けて、さらに一段の高値を狙えるのか。トランプ米大統領のコメント次第で乱高下する米国市場を睨みながら、国内の金利・インフレの行方、これから本格化する主要企業の決算発表に注目が集まる。