豪政府、国内に利権持つロシア・オリガルヒ経済制裁

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アルミ精錬やガス開発利権、米英では既に制裁

 3月18日付ABC放送(電子版)は、ロシアのウラジミール・プーチン大統領とのつながりの深いロシア・オリガルヒ2人がオーストラリア連邦政府の経済制裁対象になったことを伝えている。

 オリガルヒは、英語のオリガーキー(少数者による政治や金融の支配)に相当するロシア語で、1991年のソ連崩壊の混乱に乗じて権力と結託し、国営資産を手に入れ、財を蓄えた財閥で、その富を国外に投資していることが多い。
プーチンの指令によるロシア軍のウクライナ侵略に対応し、西側諸国を中心に世界的にロシア経済に対する制裁、海外企業のロシア事業引き揚げ、プーチン政権中心人物やオリガルヒの海外資産凍結などが進んでいる。

 今回、オーストラリア政府が経済制裁の対象として発表したのはオレグ・デリパスカとヴィクトル・ヴェクセリベルクで、両者はオーストラリア国内の地下資源開発の利権を握っており、いずれも早くからイギリスとアメリカの経済制裁の対象になっていたが、オーストラリア政府の決定がかなり遅れており、不審の眼で見られていた。

 デリパスカは、ロシアのアルミ企業Rusalの会長をしており、Rusalは、QLD州グラッドストンのQueensland Alumina Limited (QAL)精錬所のッ株式の20%を握っていた。

 一方、ヴェクセリベルクはNTのビータルー盆地のフラッキング・ガス開発でOrigin Energy社と提携する企業の株式を握っている。

 オーストラリア政府はロシア企業20社を制裁対象としており、2人のオリガルヒがそのリストに加えられた。

 デリパスカは1990年代、ソ連の産業遺産となったアルミ産業をライバル殺害や役人買収で獲得し、現在の億万長者への基礎を築いた。また、ロシア・マフィアとの関係も言われている。米国財務省は、デリパスカがマネー・ロンダリングに携わっている他、プーチンの資産も預かっていると目されている。リオ・ティント社は、「現在、調査しており、ロシア企業との関係をすべて断つ」考えを明らかにしている。

 米政府の資料によれば、ヴェクセリベルクは60億ドルを超える資産を握っており、利権を持つ企業はロシアのみならす世界中の複数の部門に広がっているが、彼もプーチンや周辺のロシア政治家との太いつながりを知られている。

 連邦のカレン・アンドルーズ内相は、ロシア・オリガルヒに対する経済制裁を進めると同時に国内の地下資源開発やアルミ精錬事業に支障が出ないよう図ると発表している。
■ソース
Russian oligarchs with business interests in Australia sanctioned amid Ukraine war

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