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選挙終盤近づき、保守優勢・労働支持低下

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回答者の30%以上が諸派無所属支持に

 5月17日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、世論調査の結果を掲載し、今週末に迫った連邦議会総選挙で回答者の保守連合支持率が次第に上昇に向かっており、対して労働党支持率がじわじわと低下していることを示している。しかし、30%以上の回答者が二大政党を退けて小政党や無所属支持を明らかにしている。

 この2週間で労働党支持率が34%から31%に低下し、選挙開始前にアンソニー・アルバネージ労働党党首が見せた強力な支持率上昇が完全に消え去っている。

 一方、スコット・モリソン保守連合連邦首相は、「経済運営」と「国家安全保障」に強い保守連合というイメージを強調して支持率を33%から34%に押し上げている。

 SMH紙とメルボルンのエージ(The Age)紙の委託でResolve Strategic社が行った世論調査では、34%が2大政党を拒絶し、無所属、緑、さらに小政党を支持している。

 また、5月9日から事前投票が始まっているが、2週間前には24%だった「支持政党なし」が14%にまで下がっている。同社のジム・リード代表取締役は、「これまでなら政治に対する抗議票や政策の変化を求める投票をしていた支持政党なしグループが今回は中身の分かっている政党に戻っているようだ。各政党と党首の支持率に大きな変化はなく、政策などの選択よりも限られた現実の選択肢をはっきりと認識し始めたということのようだ」と分析している。

 有権者の3分の1が諸派無所属支持に移っているため、保守連合と労働党はプリファレンス票獲得争いをしなければならないが、都市部ではもともと自由党支持ながら社会進歩を掲げた数人の女性候補が「チール(青緑)」無所属と呼ばれる強力な選挙戦を進めており、郡部では超保守ないし極右のポーリン・ハンソン氏のワン・ネーション党とクライブ・パーマー氏のオーストラリア統一党が強力な選挙戦を進めている。

 緑の党支持率は15%から14%に低下しているが、それでも2019年選挙時よりも支持率を伸ばしている。また、ワン・ネーション党支持率は5%から6%に上昇、オーストラリア統一党支持率は5%から4%に下がっているが、この程度の変化は世論調査の許容誤差の範囲内にある。

 過去のプリファレンス票配分を当てはめた場合、労働党が52%対48%で優勢であり、前回調査時の54%対46%から保守連合が挽回している。
■ソース
Race tightens: Poll shows Coalition lifting support and Labor dropping

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