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EV生産拡大にらみ豪州産ニッケル争奪戦

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オズミネラルズ、BHPの83億豪ドル買収提案を拒否

ニッケル生産大手、豪オズミネラルズのロゴ

 電気自動車(EV)の需要が世界的に高まる中で、EV生産に欠かせない豪州産の金属をめぐり業界再編の動きが出ている。南オーストラリア州拠点の豪金属生産大手オズミネラルズは8日、英豪系の資源大手BHPが提示していた買収案を拒否すると発表した。公共放送ABC(電子版)が伝えた。

 BHPは5日、1株当たり25豪ドル、総額約83億豪ドルでオズミネラルズを買収するとの提案を行っていた。しかし、オズミネラルズの取締役会は「非常に楽観的で、企業価値を著しく過小評価したものだ」としてこれを退ける決定を下した。

 本社をアデレードに置くオズミネラルズは、世界的に需要が高まっているEVに欠かせないニッケルをはじめ、銅、金などの金属を生産している。

 同取締役会は「世界的な電動化や脱炭素の潮流の中で、我々は需要が非常に高い金属を採掘しており、長期に渡る資源量を保有している。BHPの提案はこれらの特質を認識したものとは考えられない」と指摘した。

 世界最大手の資源企業であるBHPは5日、EV車載電池の生産に使用されるニッケルを今後2年間で増産すると発表。増産計画の一環としてオズミネラルズの買収に動いた。BHPはEV世界最大手の米テスラ、トヨタ自動車、米フォードとニッケルの供給契約を結んでいる。

■ソース

Oz Minerals rejects BHP takeover bid, while ASX is little changed(ABC News)

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