2019年10月 ニュース/コミュニティー

オーストラリアの日系コミュニティー・ニュースをお届け!

Japanese Community News

オーストラリアにおける日系コミュニティーのニュースや最新情報を紹介していくと共に、シドニーを中心に各地で行われるセミナーやイベントの告知や報告などを掲載。

日本産農林水産物・食品輸出商談会

日本から22社が来豪――ジェトロ主催

日本貿易振興機構シドニー事務所(ジェトロ・シドニー)は9月16日、農林水産省の「戦略的輸出拡大サポート事業」の一環として、シドニー中心部に位置するソフィテル・シドニー・ウェントワース・ホテルで「シドニー日本産農林水産物・食品輸出商談会2019」を開催した。

過去最多となる22社が出展した同イベントでは、水産物及び水産加工食品や、その他の加工食品、調味料などのさまざまな日本産食品が、会場に訪れた170人の現地関係者に紹介された。また、メイン会場横の広間では、間中弘氏(Lu Mi Bar & Dining)、ニック・ウォン氏(Cho Cho San)、ニック・スミス氏(Rising Sun Workshop)らシドニーを拠点とする日本食に理解の深いシェフ3人による、出展企業の食品を使用した調理のデモンストレーションが行われた。

イベントを主催したジェトロ・シドニーの高原正樹所長は、輸出拡大を目指す日本産食品のオーストラリア市場参入に関して「ヘルス・コンシャスな消費者も多い当地では、単においしさを伝えるだけでなく、健康効果についても訴えることが必要」と話している。今回出品された商品の中でも特に、豆腐ハンバーグ、米粉を原料としたうどんなどのグルテン・フリー食品や、しょうゆ、みそ、ごまペーストなどの有機の調味料は、現地の消費者ニーズと合致していることから、商談成果が期待された。

他にもオーストラリアの厳しいヨウ素基準を満たした北海道産昆布や、昨年より輸入が解禁となった生鮮牛肉など、現地ではまだなじみの薄い食品にも来場者の注目が集まった。

調理のデモンストレーションを行うニック・スミス氏(Rising Sun Workshop)
調理のデモンストレーションを行うニック・スミス氏(Rising Sun Workshop)
来場者の質問に笑顔で答えるニック・ウォン氏(Cho Cho San)
来場者の質問に笑顔で答えるニック・ウォン氏(Cho Cho San)
和牛の魅力を伝える近江牛輸出振興協同組合の皆さん
和牛の魅力を伝える近江牛輸出振興協同組合の皆さん
ヨウ素含有量を少なく抑えた丸善納谷商店の北海道産昆布
ヨウ素含有量を少なく抑えた丸善納谷商店の北海道産昆布

岐阜県、豪州市場開拓に意欲

古田肇知事、他自治体関係者ら多数来豪

古田肇知事を筆頭とした岐阜県議会議員、市町村議会議員、及び14の民間企業、団体から総計約30人の岐阜県関係者らが、9月10日から15日の5日間の旅程でオーストラリアに滞在した。一行は「オーストラリアにおける『清流の国ぎふ』の観光・食・モノの三位一体でのPR」を目的に、シドニーでの滞在をメインに視察及びプロモーション活動を行った。

11日には、岐阜県産日本酒の試飲イベントが現地PR会社JAMS.TV社運営の元、シドニーCBDにある日本食レストラン「東京ランドリー」で開催された。岐阜県内に50ほどある酒蔵から厳選された5つの酒蔵の代表者自らがブースに入り、来場した飲食店関係者やインポーターらに岐阜の日本酒の魅力を伝えた。当日、会場に立ち会った岐阜県商工労働部の横山路子・海外展開係長は「岐阜の美しい水系をベースに、岐阜産の酒米・ひだほまれを使った岐阜の日本酒の魅力を広く知ってもらいたい」と話した。

鱒屋の試食イベントでは空輸された飛騨牛と長良川の鮎の実物もディスプレイ展示されていた(鱒屋試食イベント、13日)
鱒屋の試食イベントでは空輸された飛騨牛と長良川の鮎の実物もディスプレイ展示されていた(鱒屋試食イベント、13日)

13日昼にはシドニーCBDの日本食レストラン「鱒屋」で飛騨牛、及び長良川の鮎、岐阜県産米などを使ったランチ・メニューの試食会が開催された。試食会に際し、登壇した古田知事は「今後、鮎がメインとなった暁には店名を鱒屋から鮎屋に改名を」と話し、会場の笑いを誘った。

同日夕方から夜にかけては、現地イベント企画会社Doq Pty Ltd運営の元、シドニーCBDのソフィテル・シドニー・ウェントワース・ホテルでオーストラリア人の岐阜への誘客を図る観光セミナーとレセプションが開催され、政府関係者、旅行会社、航空会社、メディア関係者ら約110人が集まった。

前半に行われた観光セミナーでは、メルボルン在住の映像プロデューサー、ピーター・ハイランズ氏(カウボーイ・フィルムズ)による岐阜県の魅力を紹介する撮り下ろし映像の上映が行われ、その後、マイケル・ロドリゲス氏(タイムアウト・オーストラリア、ディレクター)とキャシディー・ノールトン氏(タイムアウト・メルボルン、編集記者)ら、ゲスト・スピーカーによるトーク・セッションが行われた。トーク・セッションでは、岐阜の観光地の魅力やグルメ、また岐阜のクラフトマンシップなど多岐にわたる内容が話された。

観光セミナー後に会場を移して行われたレセプションでは、浮世絵の制作体験、美濃和紙や中山道のサイクリング・コースの紹介を行う観光ブースや、飛騨牛や岐阜県産日本酒の試食・試飲体験などができる17のブースが出展された。ステージ上では、地歌舞伎の公演や隈取(くまどり)体験、ラッキー・ドローなども行われ、盛り上がりを見せた。

吉田知事(左)よりドナルド氏に飛騨牛海外推奨店の銘板が贈呈された(飛騨牛海外推奨店の認定式、14日)
吉田知事(左)よりドナルド氏に飛騨牛海外推奨店の銘板が贈呈された(飛騨牛海外推奨店の認定式、14日)

14日にはシドニーで初めて飛騨牛の取り扱いを開始する、ロックスで人気のファイン・ダイニング「6 HEAD」で、飛騨牛海外推奨店の認定式が行われ、古田知事から同店マネジャーのアンドリュー・ドナルド氏へ銘板が授与された。その後飛騨牛を使ったランチ・コースが提供された。ドナルド氏は「シドニーの皆様に飛騨牛のおいしさを伝えていきたい」と意気込みを話した。

古田知事は滞在中、ブリジット・マッケンジー農業大臣との面談でキャンベラ、及び海外飛騨牛海外推奨店の認定式のためメルボルンも歴訪。「岐阜を体感してもらうことで皆さんに応援団になってもらいたい。今後更に岐阜とオーストラリアの絆が深まることを期待している」と話している。

フランスで行われた日本酒の品評会で2019プラチナ賞を受賞した玉柏を生産する蔵元「山田商店」の山田一光専務(日本酒試飲イベント、11日)
フランスで行われた日本酒の品評会で2019プラチナ賞を受賞した玉柏を生産する蔵元「山田商店」の山田一光専務(日本酒試飲イベント、11日)
飛騨牛と長良川の鮎の魅力について自身の体験をベースに話したMASUYA INTERNATIONALのケン定松代表(鱒屋試食イベント、13日)
飛騨牛と長良川の鮎の魅力について自身の体験をベースに話したMASUYA INTERNATIONALのケン定松代表(鱒屋試食イベント、13日)
実際に現地を訪れ、岐阜の魅力を映像に収めたメルボルン在住の映像プロデューサー、ピーター・ハイランズ氏(観光セミナー、13日)
実際に現地を訪れ、岐阜の魅力を映像に収めたメルボルン在住の映像プロデューサー、ピーター・ハイランズ氏(観光セミナー、13日)
トーク・セッションで登壇したマイケル・ロドリゲス氏(左)とキャシディー・ノールトン氏(観光セミナー、13日)
トーク・セッションで登壇したマイケル・ロドリゲス氏(左)とキャシディー・ノールトン氏(観光セミナー、13日)

『オーストラリア概要2019/20』が発刊
シドニー日本商工会議所

シドニー日本商工会議所(会頭=宮地宏・オーストラリア三菱商事会社)の編集委員会(委員長=高原正樹・ジェトロ・シドニー事務所)がこのほど、『オーストラリア概要2019/20』を発刊した。同書は、オーストラリアの経済、産業、貿易の動きを中心に、連邦及び各州の政治・経済や日豪関係など、幅広い分野をカバーしたもので、オーストラリア経済の最新の情報を得られる日本語唯一の出版物。1986年から発行しており、同書は第33版となる。

2018/19年度版は、2019年連邦選挙の総括、保守連合政権の地球温暖化政策、オーストラリアの労働法をめぐる最新の動向、ハイブリッド・ミスマッチ規定、2019年版豪ドル為替相場の読み方、オーストラリアのスマート・シティ動向などをコラム形式で掲載している。価格は1部45ドル(GST込み、送料別)、商工会議所会員は40ドル(同)。

■シドニー日本商工会議所
Tel: (02)9223-7982
Email: info@jcci.org.au
Web: www.jcci.org.au


豪日協会、商工会議所、日本人会
メルボルンで春の合同晩餐会を開催

日豪の結びつきの強化について語った高橋礼一郎・駐オーストラリア特命全権大使
日豪の結びつきの強化について語った高橋礼一郎・駐オーストラリア特命全権大使

ビクトリア州豪日協会、メルボルン日本商工会議所、メルボルン日本人会の3団体はメルボルン市内のクラウン・メルボルンで9月20日、毎年恒例の春の晩餐会(Spring Gala Dinner)を開催した。

今年の同会は、昨年12月に着任した高橋礼一郎・駐オーストラリア特命全権大使の歓迎会として開催され、松永一義・在メルボルン総領事、豪日経済委員会会長を務めるサー・ロッド・エディントン卿、ビル・ベネット・ホワイトホース市長など日豪政財界から約200人が参加した。参加者は日本人とオーストラリア人が入り混じり、着物やロング・ドレスを着用した参加者も目立ち、例年に増して華やかな会となった。

晩餐会は豪日交流基金理事長・豪日協会名誉議長である元駐日大使マレー・マクリーン氏の開会あいさつで開始し、松永総領事が乾杯の音頭を取った。

メイン・ゲストの高橋特命全権大使はあいさつの中で、先月開催されたカウラ事件慰霊式でのカウラ市民との交流でオーストラリア人の優しさに触れたことや、戦争という悲しい経験を超え強く結びつくオーストラリアと日本の経済連携や人的交流、防衛などの面において、今後も協力体制を再確認しながら、より一層強化していくべきとの思いを語った。

会場には日本酒の利き酒コーナーが設けられ、参加者は日本酒マスターお薦めの銘酒などを味わった。また恒例のラッフル抽選では、日本航空提供のメルボルン-成田直行便のペア航空券の他、Mizunoのゴルフ・バッグ、クラウンのバウチャーなど豪華賞品が幸運な参加者に贈られた。

同会は野上卓生・日本人会会長の閉会あいさつで幕が閉じたが、その後も遅くまで歓談が続いた。


北海道、夏のサイクリング旅行をPR

スクリーンを用いて北海道サイクリングの様子を紹介する小林茂雄氏(南富良野まちづくり協会)
スクリーンを用いて北海道サイクリングの様子を紹介する小林茂雄氏(南富良野まちづくり協会)

北海道観光振興機構は9月17日、シドニー市内中心部、シドニー・メカニックス・スクール・オブ・アーツで海外旅行客誘致を図る「スポーツ・ツーリズム誘客促進事業」の一環として、夏の北海道サイクリング旅行をPRするイベント「北海道サイクリング・セミナー2019・イン・シドニー」を開催した。

現地のイベント会社、グローバル・プロモーションズ・オーストラリアが手配・運営を行った同イベントには、在シドニー総領事館や政府関係機関を始め、現地の旅行会社、航空会社、メディアなどから関係者約40人が出席した。

メイン会場では、同機構、南富良野まちづくり協会によるプレゼンテーションや、石狩市のサイクリング・ツアー会社「サイクリング・フロンティア」代表・石塚裕也氏とのテレビ電話を使った質疑応答などが行われた。プレゼンテーション後には同2団体に札幌グランドホテルを加えた3団体がメイン会場横の別室で商談会を開いた。

質疑応答の場面では、「共に大自然が魅力のオーストラリアと北海道では、どのような違いがあるのか」などの質問がされた。北海道観光振興機構の水谷元昭氏は「広大な大自然が魅力のオーストラリアに対し、北海道は海と山が近く、更に温泉があるなど、1つのサイクリング・ロードでさまざまな体験ができるコンパクトさが魅力」とその違いを説明した。

テレビ電話を使い質疑応答を行う様子、「サイクリング・フロンティア」の石塚裕也氏(左)
テレビ電話を使い質疑応答を行う様子、「サイクリング・フロンティア」の石塚裕也氏(左)
イベントの企画・運営を行った皆さん
イベントの企画・運営を行った皆さん

日本酒の普及・啓発イベント
「アート・オブ・サケ2019」開催

各サプライヤーは日本酒の特徴やおいしい飲み方を説明した
各サプライヤーは日本酒の特徴やおいしい飲み方を説明した

シドニーの複合商業施設セントラル・パーク・モール内の映画館パレス・セントラル・シドニーで9月12日、在シドニー総領事館並びに日本貿易振興機構(ジェトロ)はシドニーを拠点とする日本酒取扱業者8社(ブラック・マーケット・サケ、ダイワ・フード、デジャヴ酒カンパニー、JFCオーストラリア、ジュン・パシッフィック、ニッポン・フード、サケネット・オーストラリア、サケショップ)との共催で、日本酒の普及啓発を目的としたイベント「アート・オブ・サケ2019」を開催した。会場には日本と取引の多い企業を含む、オーストラリアのレストラン、ケータリング関係者ら約100人が来場し、映画『カンパイ!世界が恋する日本酒』の上映会と、出展企業が持ち寄った日本酒の試飲会に参加した。

オープニング・レセプションでは、在シドニー総領事館・松尾総領事代理と同作に出演した酒造メーカー「南部美人」の5代目蔵元・久慈浩介氏が舞台あいさつを行った。松尾総領事代理はこのイベントが両国のビジネスの発展と交流の促進につながることを期待すると述べた。続く久慈氏は「ワインが盛んなオーストラリアにはまだまだ拡大の余地がある。外国人への日本酒教育を行うと共に、ビーガンの急激な増加も含めた食文化にどう結びつけるかが課題だ」と展望を語り、また、蔵のある岩手が被災した際に援助をしたオーストラリアに感謝の意を述べた。

その後、行われた試飲会では今年6月に行われたG20大阪サミットで提供された「南部美人あわさけスパークリング」を始め25種類以上の日本酒が振る舞われた。

会場は、カウンターが見えなくなるほどの来場者でにぎわった
会場は、カウンターが見えなくなるほどの来場者でにぎわった
「南部美人あわさけスパークリング」を手に笑顔を浮かべる久慈浩介氏
「南部美人あわさけスパークリング」を手に笑顔を浮かべる久慈浩介氏

シドニー港に海上自衛隊が寄港
練習艦「かしま」と護衛艦「いなづま」

練習艦「かしま」と護衛艦「いなづま」
練習艦「かしま」と護衛艦「いなづま」

海上自衛隊の練習艦「かしま」、護衛艦「いなづま」が遠洋練習航海の一貫でシドニー港に寄港したことを記念し、9月13日に地元関係者およそ180人を招いた艦上レセプションが行われた。参加者には自衛官たちが用意したすしや刺し身などの日本食、日本酒、抹茶などが振る舞われ、音楽隊による生演奏も行われた。

海上自衛隊の遠洋練習航海は毎年行われており、5月に日本を出航してから、アメリカ、グアテマラ、ペルー、エクアドル、メキシコなどを回り、9カ国目としてオーストラリアに寄港した。また今回の訓練には、今年、幹部候補生学校を卒業したばかりの初級幹部190人の自衛官も参加している。遠洋練習航海では、初級幹部のリーダーシップを育成すると共に、国際的視野を養うこと、併せて訪問国との親善を深めることを目的にしている。今回行われたレセプションも現地の人たちとの交流を深める目的で行われた。

練習艦隊司令官の梶元大介海将補は「シドニーは日本人や日本の文化を受け入れている印象が強く、日本に近い国のように感じる。これも現地の日本人などが、これまでシドニーの人たちと友好関係を築いてきたためだと思う。今後もこうした活動を通して現地の人びとと親善を深めていきたい」と語った。


SBSラジオ日本語放送10月のハイライト

SBSラジオ日本語放送は毎週、火曜、木曜、土曜の午後10~11時に番組を放送している。番組は、AMラジオ1107khzにチューンを合わせる方法と、デジタル・テレビのデジタル・ラジオ「SBS Radio1」を選択する方法で聞くことができる。

10月のシドニーサイドでは、日本人俳優として初めてシドニー・シアター・カンパニーの舞台に立つMayu Iwasakiさんや、オーストラリア・ツアーを予定する日本のバンド「少年ナイフ」のNAOKOさんへのインタビューを放送予定。また、9月にシドニーで短編SF作品「Perfect World」が上映された深田祐輔監督、1人舞台「Confessions of A Custard Melon Pan」に出演したシドニー在住の俳優・由良亜梨沙さんへのインタビューなど、聞き逃してしまった先月の放送もSBSのウェブサイトで聞くことができる。

なお、毎月最終週の木曜には、日豪プレス翌月号の見どころや取材の裏話などを編集部スタッフが紹介している。次回は10月31日(木)放送予定。

■SBSラジオ日本語放送
Email: Japanese.program@sbs.com.au
Web: www.sbs.com.au/Japanese
Facebook: www.facebook.com./SBSJapanese


近江和牛カッティング講座
料理学校「Evolution Hospitality Institute」で開催

和牛の真のおいしさをオーストラリアに浸透させるため、シドニーで「鱒屋レストラン」「居酒屋ますや」を始めとする7業種の日本食レストランを展開するMASUYA INTERNATIONAL代表のケン定松氏は9月17日、シドニーCBDにある料理学校「Evolution Hospitality Institute」で近江和牛カッティング講座を開催した。

特別講師として和牛のカットと同時に解説も行った江口氏
特別講師として和牛のカットと同時に解説も行った江口氏

会場には日本貿易振興機構(ジェトロ)、澤井牧場の澤井隆男氏、近江和牛関係者、「Evolution Hospitality Institute」の学生ら50人が集まり、日本から特別講師として来豪した江口氏を囲み、和牛の特徴と調理方法を正しく理解してもらえるよう、解説とカッティング・調理の実演、試食が行われた。

定松氏は、「肉のカッティング方法が細分化されていないオーストラリアで、現在和牛の部位ごとの特徴を理解し、正しく調理できる人材は数少ない。和牛をより普及させるためには枝肉カットができるシェフを養成することが大切だ」とコメント。

また、同校の創立者スチュアート・ペイジ氏は「本校では、アジア料理の講座を行っていたが、日本で実際に活躍している方を招いて和牛の調理方法についてレクチャーを受ける機会はこれまでなかったので、日本の三大和牛の1つであるい近江牛のカッティングを生徒が見学し、試食できたことはすばらしい経験となった。すしや刺し身の調理講座と併せ、今後もこういった機会をぜひ増やして行きたい」と今後の展望を語った。

MASUYA INTERNATIONAL代表のケン定松氏(左)と「Evolution Hospitality Institute」創立者スチュアート・ペイジ氏
MASUYA INTERNATIONAL代表のケン定松氏(左)と「Evolution Hospitality Institute」創立者スチュアート・ペイジ氏
豊かな味・コク・風味が特徴の「近江姫和牛」
豊かな味・コク・風味が特徴の「近江姫和牛」

「doq 89」シェア・オフィス・スペースが銀賞受賞
シドニー・デザイン・アワードで

受賞したシドニーの「doq 89」
受賞したシドニーの「doq 89」

シドニー拠点の在豪日系マーケティング企業doqが、文房具やオフィス家具の製造・販売を手掛けるコクヨと共にデザイン・設計したシェア・オフィス「doq 89」が、2019年シドニー・デザイン・アワードの「インテリア・デザイン--コワーキング&スタジオ・スペース部門」で銀賞を受賞した。

同アワードは、多様性や革新性を体現し、機能や審美性にも優れたデザインの空間やグラフィックなど幅広いジャンルを対象に贈られるもの。受賞した「doq 89」は、シドニーのジョーンズ・ベイ・ワーフの海岸沿いの立地を生かしたデザインで、アクティビティー・ベースド・ワーキングを取り入れたシェア・オフィス。内装にはオーストラリア産の木材を一部使用し、日豪の家具をバランス良く組み合わせることで、両国の文化に敬意を表したデザインを特徴としている。

doqはシドニーに拠点を置き、日豪のビジネスをつなぐ役割を果たす。今回受賞したオフィスでは、国際的な働き方を求めるビジネスマンにコワーキング・スペースを提供している。今年10周年を迎えたdoqの創設者でグループ・マネージング・ディレクターの作野善教氏は、個人のライフ・スタイルや柔軟な働き方に対応し自由なつながりを生むスペースを同オフィスで実現。コクヨの野島耕平氏は同オフィスのデザインにおいて、doqを訪れる人が多文化的な調和を感じながら働く雰囲気を強調したかったとして、両者の思いが体現されたシェア・オフィスが、今回の受賞で評価された形となった。


「社会的正義」テーマに心理学ワークショップ開催

オーストラリア全土のサイコロジスト(臨床心理士)の多くが所属するオーストラリア心理臨床学会(Australian Psychological Society)は毎年11月、心理学的アプローチの認知度を向上させることを目的に心理学ウィークを開催している。今年、同ウィークの一環として、シドニー市内中心部にある「ワールドシティ日本語医療センター」では11月15日、「社会的正義に関して若い人から学ぶ」と題した日本語によるワークショップが開催される。

同ワークショップでは、地球温暖化を始め、環境破壊や人種差別などに関わる社会的正義に対する若い人の態度や感情、信念に耳を傾ける意義や価値を、科学としての心理学の観点から考える。ファシリテーターは日本人サイコロジストで同医療センター所属のやのしおり氏。参加は無料だが先着10人限定のため、事前にテキスト・メッセージで予約が必要となる。

なお、同ウィークに際し、オーストラリア心理臨床学会では16~25歳の人を対象に社会的正義をテーマに英語でリサーチを実施しており、下記のURLのオンライン・フォーラムから協力できる。

■心理学ワークショップ「社会的正義に関して若い人から学ぶ」
日時:11月15日(金)5:30PM~7PM
場所:ワールドシティ日本語医療センター(Level 1, 722 George St., Sydney NSW)
予約方法:0416-006-835宛てにテキスト・メッセージで予約(担当:やの)
Web: www.facebook.com/psychweekjp(ワークショップ情報)、https://aps-forms.formstack.com/forms/sjyag(オンライン・フォーラム)


VIC州現職警察官が日本で1日警察署長
東京五輪を前に国際交流

1日警察署長を務め、高崎市警察署長から感謝状を贈られるオコーナー氏(左)
1日警察署長を務め、高崎市警察署長から感謝状を贈られるオコーナー氏(左)

東京五輪開催を来年に控える日本で、ビクトリア州警察はオーストラリアと日本の両国の警察署にとって初となる国際親善交流に取り組み、同州警察の現職鉄道警察官であるオコーナー・ダニエル・正太氏が8月13日、群馬県高崎市の高崎警察署の1日警察署長に就任した。

高崎市は五輪の複数の外国選手団のホスト・タウンでもある。高崎警察署を表敬訪問したオコーナー氏は1日警察署長として、市内の交番の視察を行った他、多文化国家オーストラリアにおけるビクトリア州警察の取り組みを紹介し、若手職員との座談会などを通して国際交流を図った。外国の警察署の現職警察官が1日警察署長を務めたのは日本初。

同氏によると、現在ビクトリア州警察には同氏を含め2人の日本人職員が在職するが、他州と異なりリエゾン・オフィサーがいないため、在豪邦人や日本人旅行者にほとんど知られていないのが現状だという。現在のところ日本人コミュニティー向けの窓口は設けられていないものの、ビクトリア州警察で日本語でのサポートが必要な場合は警察署あるいは警察官を通じて日本人職員のサポートを得ることができる。


GCで医療懇談会――豪州の医療システムなどテーマ

ゴールドコースト日本人会とゴールドコースト商工会は10月19日、ゴールドコースト南西部メリマックで在豪日本人向けの医療懇談会を開催する。在オーストラリア日本国大使館で医療・保険担当を務める栗田実参事官を講師に迎え、医療について実生活に役立つ内容を伝える。

オーストラリアでの健康管理と医療機関受診時の注意点をメイン・テーマとして、日豪医療事情や制度の違いを踏まえ、健康管理と医療機関の利用方法の他、注意が必要な病気など幅広い内容が予定されている。講演終了後には質疑応答と個別相談の時間が設けられるが、診断やアドバイスを含む医療行為の提供はない。参加希望者は10月10日までに電話またはEメールで日本人会事務所に連絡する。

■医療懇談会
日時:10月19日(土)10AM~12PM
場所:All Saints Anglican School内サイエンス・シアター(Highfield Dr., Merrimac QLD)
料金:無料 ※10月10日(木)までに申し込み要
Tel: (03)5531-6661(GC日本人会、火・木9AM~1PM)
Email: info@jsgc.org.au(同上)
Web: www.jsgc.org.au


チャッツウッドで福祉セミナー「障がいとNDIS」開催

シドニー北郊チャッツウッドで10月16日、日本人コミュニティーを対象に「障がいとNDIS」と題した福祉セミナーが開催される。

NDIS(National Disability Insurance Scheme、国民障がい保険制度)は連邦政府による障がいに関連する費用の保険制度。同制度は2013年に制定後、既に各州で導入が開始され、20年までに全国で施行される予定となっている。しかし非常に複雑な制度であるため、移行期間中に正確な情報の入手が難しい状況を鑑み、在豪邦人インクルージョン・サポート・ネットワーク(JISN)主催の下、同セミナーでは日本語で「障がいまたは文化的背景における障害とは」「NDISとは」「NDISでどのようなサポートを受けられるか」「NDISへのアクセス方法」などの情報を提供する。参加申し込みと問い合わせは下記まで。

■福祉セミナー「障がいとNDIS」
日時:10月16日(水)10:30AM~1PM(10:20開場)
会場:Dougherty Community Centre(7 Victor St., Chatswood NSW)
料金:無料(軽い昼食付き)
定員:25人
Tel: 0413-899-468(大谷)
Email: totani@ssi.org.au(大谷宛て)
※セミナー参加希望と記入の上、名前、電話番号、登録Eメール・アドレスを明記
協賛:在豪邦人コミュニティーサポート(JASIC)、セトルメント・サービス・インターナショナル(SSI)


起業家向け会計・税務セミナー、シドニーで開催

NPO法人ビジネス・エスタブリッシュメント・ストラテジー・チーム(BEST Inc)は10月29日、起業を志す人を対象に会計や税務の注意点などの実務情報を提供するセミナーをシドニーで開催する。

同セミナーでは「意外と簡単!オーストラリアでの起業」と題し、会計・税務の視点から注意すべき点、ビジネスを始める際に必要な政府への登録、事業形態の違いなど、実践的な情報が提供される。起業をしたい人や将来的に起業を考えている人が対象だが、現在既に起業している人にとっても役立つ内容となっている。講師は、シドニーを拠点にスモール・ビジネス経営者や個人事業主に会計、税務、経営のアドバイスを提供する三宅会計事務所の三宅清吾氏が務める。参加希望者は下記のEメールまたはフェイスブック・ページから事前予約が必要。

■「意外と簡単! オーストラリアでの起業」セミナー
日時:10月29日(火)6PM受付開始、6:30PM~8:30PM 講演・質疑応答
場所:Sydney Mechanics’ School of Arts(280 Pitt St., Sydney NSW)
料金:$30
Email: bestinc0717@gmail.com
Web: www.facebook.com/BEST-Business-Establishment-Strategy-Team-1336281933160212(Facebookで「BEST Business Establishment Strategy Team」で検索)


映画『星砂物語』の無料上映会、シドニー大学で開催

11月5日、シドニー大学で日豪合作映画『STAR SAND─星砂物語─』の無料上映会が行われる。主催はシドニー大学言語文化研究学部日本語学科。

同作は、太平洋戦争末期の1945年の沖縄を舞台に、戦禍から遠く離れた島の洞窟で日本兵とアメリカ兵に出会う16歳の少女が主人公。終戦直前の緊張感の中、非暴力というテーマが美しい自然を背景に描かれる。同上映会では日本語音声・英語字幕で鑑賞できる。上映後には、同作のロジャー・パルヴァース監督との質疑応答も予定。予約は下記ウェブサイトから。

■Film screening: ‘Star Sand’ and Q&A with Roger Pulvers
日時:11月5日(火)6PM~9PM
場所:Old Geology Lecture Theatre, University of Sydney(Edgeworth David Building A11 Science Rd., NSW)
Email: rebecca.suter@sydney.edu.au
Web: www.eventbrite.com.au/e/film-screening-star-sand-and-qa-with-roger-pulvers-tickets-73369491123?fbclid=IwAR0cshsuJGStFC04NtIV3FW1Y9ntrzQSfvQ2BqQmbcevUFoGXn74hYRUhVc


第6回JCS日本語学校スピーチ・コンテストを開催

スピーチ発表者と審査員及び来賓の皆さん
スピーチ発表者と審査員及び来賓の皆さん

シドニー日本人クラブ(JCS)日本語学校シティ校は8月24日、ウルティモ・パブリック・スクール・ホールで「第6回JCS日本語学校シティ校スピーチ・コンテストを開催した。同校に通う幼稚園生から高校生までの33人の園児・児童・生徒が参加し、幼稚園・小学生の部では「もしも、どうぶつになれたら」、中学生・高校生の部では「わっ、すごい!」というテーマで日本語のスピーチが行われた。

同コンテストの審査員は、在シドニー日本国領事館の八重樫好則領事、シドニー工科大学(UTS)の小黒義之氏、ショア・スクール、ウィノナ・スクール、ウィーンウッド・スクールのホジュキンソン恭子氏、文部科学省派遣のシドニー日本人国際学校及びキャメレー土曜校の衛藤理佐氏、椙山女学園大学の山田真紀氏の5人が担当した。審査基準は、スピーチ内容の独創性や論旨の明確さ、文法や語彙など日本語の正確さ、イントネーションや発音・姿勢・表情などの話し方や態度といったさまざまで、各部門ごとに最も得点が高かった発表者にはトロフィーと副賞が贈られた。

途中、マイク・トラブルに見舞われたが、会場にはマイクを使わずにスピーチを行う子どもたちの元気な声が響き渡った。

今年で6回目となった同コンテストについて、実行委員長を務めたコステロ久恵氏は「教科書を使った学びとは違った角度から子どもたちの創造力を培うことができる良い機会。人前で自分の意見を発表することは子どもたちの自信にもつながるので、今後も同コンテストを続けていきたい。そのためには、保護者や教員のサポートも大切」と語った。また、今年で3年目の参加となる八重樫領事は「スピーチ・コンテストを踏まえ、日本語のすばらしさを再認識した」とコメントした。

来年の同コンテストは現在ウルティモに建設中の新校舎で行われる予定だ。


第50回NSW州日本語弁論大会、シドニーで開催

シドニー郊外ハンターズ・ヒルで9月15日、第50回NSW州日本語弁論大会が開催された。同コンテストは、高校や大学で日本語を勉強する学生が各部門に分かれ、日本語で自己表現するための場として各大学が持ち回りで開催してきたが、今回は高校セント・ジョセフ・カレッジが初めて会場になった。また、今回は初めてクラウドファンディングで募った2,000ドルの資金により大会が運営された。

 高校生・初級向けの「Wakaba Division」の生徒は、「十年後の私からの手紙」「私の一番大切な人/もの」のいずれかのテーマでスピーチを発表。高校生・上級向けの「High School Senior Division」、大学生や一般向けの「Open Division」部門では、日本の文化や日本語を勉強する上で感じることなどを、自由な発想でスピーチを行った。

 大会の運営に長年携わってきたNSW大学のトムソン木下千尋教授は、今年50回の節目を迎えたことについて「スポーツや音楽などを学ぶ学生たちには活躍する場所がたくさんあるが、語学を学ぶ学生たちにはそういった場所が少ない。こうした大会で彼らの輝ける場所を作り、また共に学ぶ仲間たちとの出会いの場を作ることが大切。この大会が100年続くことを願います」と語った。

身振り手振りを交えながら話す出場者
身振り手振りを交えながら話す出場者
「Wakaba Division」の受賞者たち
「Wakaba Division」の受賞者たち

ブロードキャスター、クミ・タグチ氏
日本各地を巡るドキュメンタリー番組──15日ABCで

日本各地を巡るクミ・タグチ氏
日本各地を巡るクミ・タグチ氏

公共放送・オーストラリア放送協会(ABC)は10月15日、同局のブロードキャスター、クミ・タグチ氏が自身のルーツを求めて日本国内を巡るドキュメンタリー番組を放送する。

タグチ氏は1997年にABCの時事番組「セブン・サーティー・リポート」の制作アシスタントからキャリアをスタートさせ、その後、香港での英語番組ニュースのプロデューサー・キャスターを経て、2010年から24時間ニュース・チャンネル「ABCニュース24」のシニア・キャスターとして活躍。「オーストラリアン・オブ・ジ・イヤー」受賞式や、「インビクタス・ゲームズ」の司会者なども務めた。

日本人の父とオーストラリア人の母との間に生まれたタグチ氏は、オーストラリアの放送局では珍しいアジア人のバックグラウンドを持つキャスターとして注目を集め、現在は宗教と倫理をテーマにしたABCの番組「コンパス」の司会者を務めている。

オーストラリア人ではあるが「年齢を重ねるほど、日本人としての誇りを持てるようになってきた」と話すタグチ氏は自身のルーツに対して、近年特に興味を強めている。同番組ではタグチ氏が自身のルーツを求め、祖父母のいる東京から広島まで日本を縦断しながら自身の中にある日本人としての部分と向き合う姿を紹介していく。美しい桜や日本のカルチャーと共に日本人のアイデンティティーを掘り下げていくドキュメンタリーは必見だ。

放送は10月15日、午後9時半からABCで。


『穣の一粒』著者・松平みな氏、シドニーで講演

シドニー北郊のチャッツウッド図書館で10月31日、オーストラリア在住の作家・松平みな氏による著書『穣の一粒』をテーマにした講演会が開催される。主催はウィロビー・シティ・カウンシル。

同書は、明治時代にオーストラリアに渡り、白豪主義下の同国に日本の米作りを伝えた高須賀穣について、松平氏が精力的な取材を重ねて描いた物語。愛媛県松山市で生まれ、日本の国会議員から現在のオーストラリアの稲作のパイオニアとなった高須賀穣の開拓精神や、移住や農業で苦楽を共にした妻の存在、当時のオーストラリアの様子などを現代に伝える。

松平氏は日本語講演を通して、在豪邦人に高須賀穣の功績やオーストラリアの歴史を伝えたいとしている。講演会は同書を読んだことがない人も楽しめる。参加は無料だが、下記ウェブサイト内のフォームから予約が必要。

■Talks@Willoughby presents Mina Matsudaira
日時:10月31日(木)12:30PM~1:30PM
場所:Chatswood Library on The Concourse, Lower Ground(409 Victoria Ave., Chatswood NSW)
料金:無料
Tel: (02)9777-7900(チャッツウッド図書館)
Web: www.willoughby.nsw.gov.au/EventDetails.aspx?PageID=1892&eventid=7474


沖縄ソウル・フェスティバル、パディントンで開催


シドニー沖縄県人会は11月10日、シドニー近郊パディントンにあるイベント会場「パッドRSLオーディトリアム」で伝統的な沖縄文化を披露するイベント「沖縄ソウル・フェスティバル~くくる祭~」をシドニーで初めて開催する。

世界各国に住むウチナーンチュ(沖縄県系人)と沖縄県民の交流を図るために「世界のウチナーンチュの日」が2016年10月30日に制定されて以降、毎年世界各地で沖縄に関するイベントが同県の後援で開催されてきた。この度シドニーで初開催となる同イベントでは、シドニー三線会、エイサーチャンプルー、さくら合唱団、沖縄空手道剛柔流明武館王道場などのシドニーを拠点とする団体だけでなく、パースのTIDA舞踊団によるパフォーマンスも行われる予定だ。本場沖縄のパフォーマーも会場に集まり、沖縄の伝統的な踊りや楽器演奏などを披露する。会場では小さな沖縄物産展も開かれる予定。参加希望者は下記ウェブサイトより予約を。

■Okinawa Soul Festival~くくる祭~
日時:11月10日(日)3PM~5PM
場所:Paddo RSL Auditorium(220-232 Oxford St., Paddington NSW)
料金:大人$22.19、子ども(18歳以下)$11.64、保護者の膝上で観賞可能な幼児は無料
Email: sydneyokinawanclub@gmail.com
Web: www.eventbrite.com.au/e/okinawa-soul-festivaltickets-71138197263?aff=eand


日本語でオリジナル版『オズの魔法使い』上演
メルボルン、コーフィールド小学校

舞台に立つコーフィールド小学校の児童たち
舞台に立つコーフィールド小学校の児童たち

メルボルンの英語・日本語バイリンガル教育校の1つであるコーフィールド小学校で9月5日、日本語の舞台『オズの魔法使い』が児童約300人により上演された。脚本は、同校でパフォーミング・アーツを指導するまり先生が約1年をかけて執筆したオリジナル版。

舞台監督も務めたまり先生は同作について、「同校版の『オズの魔法使い』は、舞台を18世紀の江戸に設定。登場人物も、ドロシーは花子、犬のトトは五右衛門という名前です」と説明。上演は台詞も歌も全て日本語で行われたが、同名の児童文学作品と同じストーリーの流れにより当地の観客にも楽しみやすい舞台となった。

同校のピーター・グレイ校長は、「バイリンガル教育は、世界に通用する人間を育成しています。『オズの魔法使い』の舞台を通じて、当校の児童が語学に優れ、文化的多様性を理解していることを感じていただけたはず」とコメントした。


シドニー南郊に日本語補習校が新規開校
オープン・デー開催

シドニー南郊に位置するカイーマー(Kyeemagh)に2020年ターム1から、新たな日本語補習校ベイサイド日本語学校(仮称)がカイーマー・パブリック・スクールで開校する。対象学年はイヤー1から6、または国際学級の児童。同校は平日の放課後に通えるという特徴を持ち、当番や運営委員システムを採用せず、保護者の負担を極力減らすというポリシーによりアットホームな運営を目指す。

カイーマーはシドニー・シティから約12キロ、ボタニー湾の西岸に位置するエリア。同校はスクール・ターム中の毎週水曜午後4~6時に開校し、週末ではなく児童の放課後の時間を有効活用することで、日本語を国語かつ継承語としてバランス良く、かつ楽しい学びを提供する方針だ。

同校は、保護者らが学校を見学できるオープン・デーを10月30日、11月13日の2日間(両日午後4~5時)に開催する。下記Eメール宛てに希望日を添えて予約を。

■ベイサイド日本語補習校(仮称)
場所:Kyeemagh Public School(Cnr. Jacobson Ave. & Beehag St. Kyeemagh NSW)
料金:授業料$150/ターム、入学金:$50/人、年会費$70/一家族 ※当番、役員免除金不要
対象学年:イヤー1~6、国際学級
問い合わせ:Baysidejschool@gmail.com(宛先:教務担当)


第5回、チャッツウッド日本祭り開催

シドニー日本クラブ(JCS)は9月14日、シドニー北郊チャッツウッドで第5回「Matsuri Japan Festival in Chatswood 2019」を開催した。「日本人、日系人の定住者を中心とし、相互の親睦を図りつつ、日本文化の継承・維持に努め、オーストラリア社会に貢献すること」を目的とし、チャッツウッド駅前広場で、書道や生け花、茶道、折り紙、日本舞踊、空手などの伝統文化やアニソン、コスプレといった現代の日本文化を紹介するステージやワークショップを行った。今年も例年同様数千人にも及ぶ来場者が日本の祭りを楽しんだ。

なお、12月7日にはダーリング・ハーバーで大規模な日本祭りイベントが開催される予定となっている。

ステージ前には大勢の来場者が集まった
ステージ前には大勢の来場者が集まった
いけばな講師のYoshimi氏(左から3人目)とブースを訪れた参加者ら
いけばな講師のYoshimi氏(左から3人目)とブースを訪れた参加者ら

写真家・足達奈穂氏、ニュートラル・ベイで個展開催

写真家の足達奈穂氏
写真家の足達奈穂氏

シドニーと東京で写真家として活動をしている足達奈穂氏が、シドニー郊外ニュートラル・ベイで8月27日から9月1日にわたり写真展「boys in Tokyo sentimental」を開催した。ドイツ生まれで10歳までをアメリカで過ごし、その後は日本、シンガポールそして現在はシドニーで生活をしている足達氏ならではのアウトサイダーな視点で捉えられた写真が展示された。同展は日本人だけでなく、ローカルのフィルム写真愛好家たちでにぎわった。足立氏は「小さい時からの憧れだった“日本”のダークな部分に魅力を感じます。いずれ移り変わってしまう風景や人間のその瞬間を、記録や生きた証として残していきたいです」とコメント。今後はシドニーでも同様のコンセプトで活動の幅を広げていく予定だという。


WSO、ボランティア収益金を寄付

貧困により進学が不可能な子どもたちのサポートを行うオーストラリアのNPO法人ワールド・スカラーシップ・オーガナイゼーション(WSO)は9月8日にイベント開催サポートのボランティア活動を行い、収益金を世界の恵まれない青少年に寄付することを発表した。

WSOは、ノース・シドニーで開催されたシドニー・バレエ・スクールの発表会で食事の搬送や飲み物の販売などを支援し1,300ドルの収益を確保した。そのうち材料費や運営費を除く全額が、バングラデシュやケニヤの恵まれない青少年に無利子の奨学金や1年間の生活費の一部として寄付される。

WSOは、チャリティー・イベントやウェブサイト・デザインなどの活動をサポートするボランティア・スタッフを随時募集している。

■World Scholarship Organization
Email: yamaguchi@nbca.com.au(担当:山口)
Web: wso-au.org


土方凛輝選手、全米オープンで3回戦進出

今年最後のテニスの4大国際大会(グランド・スラム)となる全米オープンのジュニア男子シングルスの本選(ハード・コート)が8月26日~9月8日にアメリカ・ニューヨークで開かれ、オーストラリア出身の土方凛輝選手(18歳、マックヒジカタ・テニス・アカデミー)が3回戦進出(ベスト16)の成績を残した。

シングルス1回戦、土方選手はサミュエル・ビンセント・ルゲリ選手(イタリア)に6-2、6-3で快勝し順調なスタートを切った。2回戦、強豪マーティン・ダム選手(アメリカ、第3シード)に6-4、6-4とストレート勝ち。しかし3回戦でイリ・レヘカ選手(チェコ、第15シード)に4-6、4-6で敗れ3回戦での敗退が決定した。

さらにダブルスでは、土方凛輝/トリスタン・スクールケイト組(オーストラリア)として1回戦、6-1、6-2でタハ・バーディー/ダリボー・シバチーナ組(カナダ/チェコ、第8シード)にわずか56分で快勝。しかし2回戦で、ニコラス・デイビッド・イオネル/ヴォイチェフ・マレク(ルーマニア/ポーランド)に4-6、6-7で敗退した。

土方選手は今後、プロ・ツアーに参戦し、12月にはオーストラリアに戻り全豪オープン2020プレーオフ(優勝者はメイン・ドローのワイルド・カードを獲得)への出場を予定している。


井上靖賞授与式、シドニー大学で今年も開催

シドニー大学、井上靖記念文化財団、NSW豪日協会が主催する第13回井上靖賞授与式が11月8日、シドニー大学構内で開催される。井上靖賞は2006年に日豪交流を記念して豪州とニュージーランドにおける日本文学研究及び研究者の奨励を目的に創設され、毎年シドニー大学の委員会により選考された優秀な論文や業績に対して賞金・賞状を贈呈している。

今年の受賞者はQLD大学のルーシー・フレイザー氏。同氏の研究論文「犬と神と妖怪:馬琴の『八犬伝』・昔話・伝説・現代の再話における人間と動物」が受賞対象となり、授賞式では同氏による講演も行われる。併せて開催される文化プログラムでは、2012年に日本で公開されたアニメーション映画『伏 鉄砲娘の捕物帳』(桜庭一樹の小説『伏 贋作・里見八犬伝』が原作)が上映される。

■第13回井上靖賞授与式・文化プログラム
日時:11月8日(金)6PM~
会場: Old Geology Lecture Theatre, The University of Sydney(Edgeworth David Building, Camperdown NSW)
料金:無料(予約必須)
Email: inoueyaward@gmail.com(予約・問い合わせ)


陶芸家・松井啓子氏、シドニーで3年ぶり個展開催

斬新なアイデアで制作された松井氏の作品
斬新なアイデアで制作された松井氏の作品

セントラル・コースト在住の陶芸家・松井啓子氏の個展が10月16日~11月3日、3年ぶりにシドニー近郊ウォータールーのメイ・スペース・ギャラリー(May Space Gallery)で開催される。テーマを「Concave」とした同個展では、黒と白の釉薬(ゆうやく)をベースに、くぼんだフォルムを斬新な形に取り組み、コンテンポラリー・セラミックスの可能性に挑む。

松井氏は作品の制作を振り返り、「一見簡単に見える作品でも、形成するのに非常に苦労した。例えば、多くの作品は部分ごとに制作しているので、接続するタイミングを逃すと割れが生じてしまう。また、花器の真ん中に穴を開けるという斬新なアイデアで制作した作品は、内側に釉薬を掛けるのが大変だった」と語っている。

10月19日の午後には個展の開催を記念したオープニング・レセプション・パーティーが開かれ、ギャラリーが提供するワインの他、「Sydney Sake Society」のスポンサーにより日本酒のおもてなしが予定されている。期間中は、松井氏の陶器の作品に、シドニーで活躍中のフローリスト・柳沢勢津子氏による生け花が飾られ、陶器と花を同時に楽しむことができる。

■Keiko Matsui Exhibition
日時:10月16日(水)~11月3日(日)、月曜閉館
場所:May Space Gallery(409b George St., Waterloo NSW)
Email: info@keikomatsui.com.au(オープニング・レセプション・パーティー参加希望者は要連絡)
Web: http:/keikomatsui.com.au(松井啓子)、https://sipofsake.com(Sydney Sake Society)、www.mayspace.com.au(May Space Gallery)


「令和 春の茶会」、シドニー王立植物園で開催

本格的な茶道具を使った茶席を経験できる
本格的な茶道具を使った茶席を経験できる

茶道裏千家淡交会シドニー協会は10月13日、シドニーのロイヤル・ボタニック・ガーデンで「令和 春の茶会」を開催する。

同協会は毎年春の恒例イベントとして茶会を催しており、会場内に茶室を設けて日本の伝統的な茶道をオーストラリアに紹介している。参加者は予約サイトでチケットを事前に購入し、2茶席で薄茶と菓子を楽しむことができる。参加可能年齢は10歳以上。同協会はカジュアル・スタイルでの参加を呼び掛けている。

■令和 春の茶会
日時:10月13日(日)11AM~14:45PM(最終セッション)
場所:Maiden Theatre, The Royal Botanic Garden Sydney(Mrs Macquaries Rd., Sydney NSW)
※NSW州立美術館に近い東側ゲートを入り右へ進む
料金:25ドル(予約手数料、カード・サーチャージ別途)
※2茶席の薄茶と菓子を含む
予約方法:下記ウェブサイトから事前にチケットを購入。キャンセル及び変更不可のため購入前に規約を確認
Web: www.trybooking.com/BEKQG
備考:10歳以上参加可、カジュアル・スタイルで参加。チケット・ホルダー限定イベント


■NSW州立美術館・日本語ボランティア・ガイド便り

特別展「Japan Supernatural」

Takashi Murakami (Photo Claire Dorn, courtesy of Murakami Studio. Artworks 2019 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved)
Takashi Murakami (Photo Claire Dorn, courtesy of Murakami Studio. Artworks 2019 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved)

今年のNSW州立美術館の主要特別展覧会「Japan Supernatural」展が間もなく開催されます。この展覧会はシドニー・インターナショナル・アート・シリーズの一環で、古くから日本人の心の奥に宿り、日本の民話、文学や美術、舞台などにも多く表されてきた「怖いもの・見えないもの」をテーマにし、江戸時代の浮世絵師葛飾北斎からコンテンポラリー・アートのスーパー・スター村上隆までの想像力豊かな作品180点以上が出展されます。日本のアーティストたちが何世紀にもわたり創作してきた伝説の極悪な鬼から茶目っ気のある小鬼、魔的で奇怪なもの、妖怪、幽霊、化け物、もののけなどが勢ぞろいします。

100個の提灯の下がる薄暗い入り口を入ると、ところどころ照明が暗くされた展示室内の壁に、作品に登場するさまざまな生き物、動物のシルエットが浮かび上がります。壮大な絵画、大きいスケールのインスタレーション、ミニチュアの彫り物、ユーモラスな絵画、そして日本美術での妖怪、もののけの伝統を定義するような明るく活気のある浮世絵まで、多彩なアートが観る人を300年にわたる日本の「supernatural(超自然)」の領域に引き込みます。

村上隆の堂々たる絵画と彫刻インスタレーションを中心に、水木しげるの漫画、コンテポラリー・アーティストの山本太郎、北沢秀田の面、更に伝統的物語を現代風に表現し女性コンテンポラリー・アーティストを先導する青島千穂、やなぎみわ、束芋、松井冬子の作品が並びます。

何にも増してこの展覧会の見どころは、日本文化の深さ、美しさ、そして「怖いもの・見えないもの」を私たちに実感させてくれるアーティストたちの繊細で、見事な表現、そして彼らの技量です。開催中には、村上隆、青島千穂などのアーティスト・トーク、不朽の日本ホラー映画の上映も企画されています。

今年の夏は、他に例のない展覧会「Japan Supernatural」展にぜひお出掛け頂き、不思議な生き物たちと向かい合って、日頃の生活からちょっと離れた時間をお楽しみください。(NSW州立美術館コミュニ―ティー・アンバサダー:森岡薫)

■Japan Supernatural展
日時:11月2日(土)~2020年3月8日(日)10AM~5PM(水曜のみ10PM閉館)
場所:Major exhibition gallery, Art Gallery of NSW(Art Gallery Rd., Sydney NSW)
料金:大人$25、コンセッション$22、美術館会員$18、家族(大人2人+子ども3人まで)$62、12~17歳$12、12歳以下無料(Qtixで購入可、手数料$2)
Web: www.artgallery.nsw.gov.au/exhibitions/supernatural

■無料日本語ツアー(予約不要)
<Japan Supernatural展ツアー>
日時:11月2日(土)~2020年3月8日(日)の毎週土曜11AM(11月21、28日、2020年1月4日はツアー催行なし)
備考:ツアー開始前に展覧会入場券を購入の上、地下1階の会場前に集合
<常設展ハイライト・ツアー>
日時:毎週金曜11AM~


映画『パーフェクト・ワールド』深田監督インタビュー

マイノリティーの多様化を目指したい

9月6~8日にかけてシドニーで行われたSF映画祭に日米合作の短編SF映画を出展した深田祐輔監督が舞台あいさつのため、初来豪した。同作がどのような思いから制作されたのか、本場アメリカで学んだ最新テクノロジーや自身の経験、海外での活動などを交えて話を伺った。(インタビュー:伊丹知比呂、写真:馬場一哉)

――『パーフェクト・ワールド』を制作した背景を教えてください。

まず1つ目に、アメリカでしかできないこと、今まで誰もやったことがない技術を使ってみたいという思いがありました。当時、アメリカの大学で映画制作、メディア・アートなどを1から学んでいたのですが、VRなどの技術がちょうど市場に出てきた頃で、モーション・キャプチャーという技術に出合いました。僕にはそれが今まで生きてきた世界とは違うまた別の世界のように見えました。そして、その世界観の中で何か作れないかなと考えました。

そして2つ目に、自分が作品にどれだけコネクトできるかということも意識しました。海外では自分は人種的にマイノリティーなので、そういった方向性も視野に入れて作りたいという思いがありました。それと僕の場合、障がいではないのですが生まれた時に足が曲がっていたということも大きかったと思います。その後普通に成長したのですが、身体的な感覚として左右のバランスがちょっと悪かったりします。そういう自分の中にある身体感覚と社会の中でのマイノリティーという立ち位置、最新テクノロジーを使う、その3つを合わせてマイノリティーをテーマにした作品作りを試みました。

――近未来感あふれる映像が印象的ですが、どのような点にこだわりましたか。

世の中のありとあらゆるものをデータ化できる世界を表現するために、できるだけコンセプトに忠実な撮影の仕方を採用しました。完璧な世界(パーフェクト・ワールド)なのでノイズはできるだけ奇麗に取り除こうと思って映像を作っていたのですが、ある時友達からノイズがちょっと出ている時の方が映像として面白かったという話をされ、はっと気付かされました。

それ以降コンセプトに忠実でありながらも面白いと思える絵になるよう、線引きを意識しましたね。『パーフェクト・ワールド』と言っているけどパーフェクトじゃない面白いところを探すような気持ちへと切り替えるようになりました。

――監督を務めていく上で心掛けているところはありますか。

作品によっても違うと思いますが、監督の役割は俳優のパフォーマンスを最大化することだと思うので、指示するよりは、盛り上げ役のような存在でいられたらなといつも思っています。

ただし、今回の作品に関してはそれ以上にちょっと違った役割を求められた部分がありました。クルーが精神的ダメージを受けるようなシーンでセット自体のテンションが閾値(いきち)を超えてしまったことがありました。そういう時にはクルーの精神的支柱にならないといけないかなと今回の映画に関しては思いました。

――海外で活動する上で苦労したことはありますか。

僕自身はポジション的にも恵まれ、周りに理解してくださる方が多かったので大きな苦労というものはありませんでした。ただ精神面でつらかった時はありますね。移民の中にはとりあえず小さくてもいいから仕事を見つけて食べていければ良いというポジションに収まりがちな人も少なくありません。

特に今は移民に対しても厳しい目が向けられる時代でもありますし、人種によってできることが限られているのではないかと思ってしまったり、見えないルールや空気に負けてしまいそうになったり、無意識のうちにそういうことを考えていたことに気付いた時が一番つらかったですね。

――今回シドニーでの映画祭に出展されるようになった経緯についてお聞かせください。

「マイノリティーの発信の仕方を多様化したい」と語る深田監督
「マイノリティーの発信の仕方を多様化したい」と語る深田監督

作品だけを観るとアジア色が全くないので日本映画祭などに掛かりにくい状況があって、それは僕の意図としてはちょっと残念な部分でした。実は最初はアジア人をキャスティングしてアジア色の強い作品にする予定だったのですが、キャスティングの過程でどうしても良い人が見つけられませんでした。そういったこともあり、僕のアイデンティティーとリンクした形ではフェスティバルに出す方法がなくなってしまいました。

そんな中この映画の出し方をいろいろ考えていた時期にオーストラリアでSFに特化した映画祭があることを知りました。オーストラリアは技術が発達している印象もあったのでその国の人たちがどのように観てくれるのかという興味もあり、出品することにしました。

――どのような反応を期待していましたか。

SFとしてどんな風に見られるのか、また、社会の弾かれたところにいる人というテーマに対して、移民の国であるオーストラリア、そしてその第1の都市であるシドニーの人たちがどういった反応をするのか、すごく興味があります。更に宗教的なことも含めて文化の違いを感じることが楽しみです。

――次回作や今後挑戦していきたいことをお聞かせください。

今は故郷の京都で何かできないかと思っています。韓国系の日本人、フランス人と日本人のミックスの子など、ダブル・アイデンティティーを持つ人たちの群像劇みたいな話を作りたいと構想を練っています。「日本人像の多様化」「マイノリティーの多様化」をテーマに、この先何年掛かるかは分かりませんが実現していけたらなと思っています。

――最後にインタビューを読んだ読者へメッセージをお願いします。

皆さまも日常の些細なことで気持ちが動く瞬間があると思います。良いことも悪いこともあると思いますが、何かそういった瞬間にはぜひメディアを通じて発信するようなことをやっていただきたいですし、そうした思いを世の中に映画で伝えたいということであれば僕に直接コンタクトして頂いても良いです。映画祭だけではなく、さまざまなメディアがそうした社会における役割を担っていけるようになればと思っています。

深田祐輔(ふかだゆうすけ)プロフィル◎京都生まれ。京都大学院とパリにて映画制作の基礎を学んだのち、2012年南カリフォルニア大学院入学。2018年Netflixオリジナル作品、シルベスター・スタローンがエグゼクティブ・プロデューサーを務めた『アルティメットビーストマスター』アメリカ版日本版プロデューサー。ドンハーン監督のドキュメンタリー作品『ギャンブルハウス』ではサウンド・デザインを務めた

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