小野選手のサッカー教室が開催

小野伸二選手がシドニー日本人学校でサッカー教室
「サッカーは楽しいということを伝えたい」

 

 

小野伸二選手と小野選手が所属するウエスタン・シドニー・ワンダラーズのコーチング・スタッフが3月5日、シドニー北部テリーヒルズにあるシドニー日本人学校を訪れ、1日限りのサッカー教室を開いた。

シーズンも残り4試合と最終局面。先週末のセントラルコースト・マリナーズとの首位攻防の直接対決を勝利し単独首位に立ち、優勝も目前という状況下、シドニーの日本人コミュニティーとの初の交流イベントが開催された。

 

小野選手はシドニー西部ブラックタウンでの通常のトレーニングを午後1時半に終えた後、1時間以上の道のりをかけて学校に急行。全校生徒約150人が首を長くして待つ体育館に午後2時45分に登場すると、大きな拍手とともに大歓声が沸き起こった。

 

 

校長先生による小野選手のこれまでの輝かしいサッカー人生についての紹介が終わり、小野選手がマイクを握って「こんちには」と話しかけると、会場の生徒全員が大きな声で「こんにちは! 小野選手!」と挨拶。待ちに待った大質問大会が始まった。

 

日本で言えば幼稚園の「年長さん」のキンディー・クラスから小・中学生の子どもたちの興味の的は、日本からやって来たスーパースターのように自分もどうやったらなれるのか、という部分だった様子。無邪気な質問が次々に飛び出した。

 

―何歳からサッカーを始めたんですか?
「たぶん5歳くらいだと思います」

―テレビを見てプロになりたいと思ったんですか?
「小さい時にはプロという舞台がなかったけど、14歳の時にJリーグが始まって、その時に初めてプロになりたいと思いました」

―サッカーが好きでしたか? (には会場笑い)
「今でも好きです!」

―サッカーを始めたきっかけなんですか?
「いろんなスポーツをしたけど、最終的にサッカーになりました」
―小さい時からサッカーをしていましたか?
「小さい時からボールを横に置きながら、いつでもボールと一緒。買い物に行く時もボールを持って行ったり…。寝る時以外は1日中ボールと一緒にいました」
―サッカーをしていて辛いことはなんですか?
「サッカーができないこと。ケガをしてサッカーを離れることが一番辛いです」
―サッカー選手になって変わったことは?
「多くの人に知ってもらえるようになって、たくさんの人に出会えることができるようになりました」

 

そして最後の質問、
―一番好きなスポーツは何ですか? (には会場が大爆笑)
「サッカーがもちろん一番好き。でももう自分にとって当たり前になってしまっていますね」

 

 

その後、場所を移してグランドでミニゲームを開催。120人の参加希望者が4つのグループに分かれて、小野選手をはじめワンダラーズのコーチング・スタッフとサッカーを楽しんだ。

小さな子どもたちは元気に走り、そしてゴールキーパー役の小野選手に思い切りシュート。スーパースターと一緒にボールを追いかけることが嬉しくて仕方ない様子で、こぼれんばかりの笑顔でサッカーを楽しんでいるのが分かる。

 

 

そして最も印象的だったのは小野選手の表情。こちらも終始笑顔が絶えない。サッカーを楽しんでいる子どもたちを見ることを、心から喜んでいるのがすぐに分かる。約1時間弱という短い交流ではあったが、子どもたちにとってはもちろん、厳しい練習と優勝争いの連戦の日々を送る小野選手自身にとっても、とても有意義な時間だったのではないだろうか。

 

 

ミニサッカーの準備の合間に、メディア向けの取材が叶ったので、その問答を以下に紹介する。

 

―今回のイベントは小野選手自身からの発案か。
「一応そうですね。こうして日本人の人たちに少しでも自分の存在を知ってもらいたいという気持ちがあったので、そういうことがあって実現したと思う」

―体育館で子どもたちと話した印象は。
「おもしろい質問や子どもらしい質問がたくさんあってよかったです」

―日本でも小学生や中学生相手にこうやって話することはあったか。
「日本にいる時にはこういう機会はなかった。自分にとってもとても良い経験になりました」

―オランダやドイツでプレーしていた時には?
「日本人学校には1回行きましたね。小さい子どもはすごく好きなので。子どもたちに教えるということもそうなんですけど、子どもたちに会うとすごく元気がもらえますし、自分にとっても良い刺激になりますね」

―シドニーに暮らしている子どもたちにどんなメッセージを伝えたいか。
「日本と環境が違う中で生活をしているわけで、難しいこともたくさんあると思いますが、そういう中で強く生きていってほしい。自分がここで活躍することで、日本人の強さだとか勇気だとか、そういうものが子どもたちに与えられればと強く思います」

―今日は具体的にどんなコーチを?
「小さいうちは、サッカーを楽しいと思うことが大事。そういうことが伝えられればいいと思います」

―サッカーを楽しむという意味では、最近の小野選手のワンダラーズでのプレーはまるでサッカーを心から楽しんでいるように見える。実際にそうか。
「そうですね。今いる選手たちと皆できついトレーニングをやって、皆で力を合わせて試合で良い結果を出して、喜び合える。そしてたくさんのサポーターたちと勝利の喜びを分かち合えるというのは、すごく楽しい。それが毎試合できているんで、とても楽しめています」

―今、単独首位です。
「あと4試合、このまま勝って1位でシーズンを終わりたいと思いますね」

―シドニーでの選手生活も半年になる。オーストラリアでプレーすることが小野選手自身のサッカー・ライフの中でどういう意味を持つか、来た当初と意味合いが変わってきたのではないか。
「海外が初ではないのでそういった意味では別に特別な意識は何もないですね。ただ、ここで本当に成功して、またほかの日本人選手が来られるような架け橋になることだったり、シドニーに暮らしている日本人の皆さんに少しでも元気を与えられたらいい。(オーストラリアでプレーする意味としては)それだけしかないので、変わることもないです」

―日本のメディアでは2014年のW杯に小野選手の名前が挙がっているようですが。
「全然聞いたことないですね。ただ、そういう話が少しでも話題になるだけでも自分がやっている価値がある。今の自分はこのチームで毎試合、しっかりとした結果を出すということに集中したい」

―契約延長を望む声が多いが、その可能性は。
「自分としてもここに残りたいというのは前々から言っていますし、そういう話がしっかりとできる機会が来ると思います」

 

(文=編集部 写真=Richard Luan)

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