第25回 NAT 大健闘

 

第25回 大健闘

文・植松久隆 Text: Taka Uematsu


なでしこジャパン公式フェイスブックより

ロンドン五輪が終わった。世界最大のスポーツの祭典をFOXTELの8チャンネル同時中継のおかげで、豪州偏重の編成を除けば、さほどフラストレーションを感じずに楽しめた(地上波のチャンネル9はひどかったようで、その手のイライラはなかったという意味)。

今回の五輪のサッカー、男女とも出場を逃し完全な傍観者であった豪州を尻目に、日本は男女ともにベスト4に進出する大健闘を見せた。男子は韓国選手のパフォーマンスが物議を醸した日韓戦に敗れ、あと1歩でメダルを逃したものの、なでしこジャパンは意地の銀メダル。決勝の米国戦は、相手のハンドの反則が見逃される誤審もあり、懸命の奮戦も及ばず、昨年の女子W杯に続く2冠を逃した。

試合直後はさすがに悔しさを隠さなかったなでしこジャパンの面々も、ロッカー室で悔しさを吐き出してきたのか、表彰式ではうって変わっての満面の笑み。表彰式には、1列縦隊で肩を組み入場(いわゆる“グレーシー・トレイン”って、分かります?)。表彰台では、“大和撫子”としては少々度が過ぎるはしゃぎぶりを見せてしまったが、それも「ご愛嬌」の域に収まるだろう。いずれにしても、大会を通じて“なでしこジャパン、ここにあり”を世界中にアピールし続けた選手たちの頑張りは大きな賞賛に値する。

男子は、いきなり予選緒戦で優勝候補スペインを破る金星。その余勢をかって予選を突破し、準々決勝でエジプトに快勝しベスト4進出。準決勝ではメキシコに完敗、銅メダルを賭けて3位決定戦の日韓戦に臨んだ。試合前日に韓国大統領が日本領である竹島に不法上陸をした事件もあり、ただでなくとも緊迫する対戦がいつも以上の緊迫感を持った。そんな試合で、勝てば兵役免除という人参を吊るされた韓国選手の気迫が日本を圧倒した。数少ないチャンスを気合のこもった個人技でねじ込んだ韓国の得点は、いずれも鬼気迫るものがあった。

試合内容はともかく、2点目の後の万歳三唱、試合後の竹島関連のメッセージ掲示のパフォーマンスは、いずれもいただけない。特に後者は、明らかな五輪憲章違反で、IOCの今後の動きを注視したい。

どうも韓国選手はスポーツと政治を切り離すことが苦手なようだが、日本はそれを“他山の石”として、国際舞台でクリーンな立ち振る舞いを続けてもらいたいものだ。それにしても、日韓戦。勝っても負けても、試合後にどっと疲れが出る。見ている方も気持ちが入り過ぎてるんだろうな。


【うえまつの独り言】
2シーズン、シドニーFCでプレーした森安洋文選手の退団が所属のシドニーFCから発表された。突然ではあったが、日本から単身乗り込んでAリーグの契約まで勝ち取ったサクセス・ストーリーは長く豪州ファンの記憶に残るであろう。今後の活躍をお祈りしたい。

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