日豪サッカー新時代(QLD)第80回「傘寿」

日豪サッカー新時代

第80回 傘寿
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu

開幕週のリーグ選出ベスト・イレブンには、日系3選手の名前が並ぶなど日系のプレゼンスは上がるばかりだ(フットボール・クイーンズランドFBページより)
開幕週のリーグ選出ベスト・イレブンには、日系3選手の名前が並ぶなど日系のプレゼンスは上がるばかりだ(フットボール・クイーンズランドFBページより)

今回の題名と内容は一切関係ないことを最初に断っておく。ただ、当連載が80回の節目、すなわち傘寿を迎えたというだけ。

閑話休題。2月末QLD州セミプロ・サッカーの最高峰NPLQ(州1部、豪州2部相当)が開幕。今季も多くの日本人選手が活躍の場を得た。昨季所属選手のうち、FNQヒートでグランド・ファイナル進出を果たした渡邉志門(現・J3沼津)がJリーグ入りを決めてNPLを卒業。

不動のCBとしてスタメンを張り続けた渡邉と入れ替わりで、その穴を埋めるべくケアンズに降り立ったのが、関東大学リーグ1部・国士館大学から海を渡ってきた小野穣暉(しげき)。22歳という若さに加え、CBだけでなく左右のSBでもプレーできる器用さもあってクラブの期待は大きい。既に開幕戦から2試合先発出場を果たして、首脳陣の信頼を勝ち得た。

今季のNPLQの日本人選手は、昨季から増減無しの6人。上記の小野以外は複数年NPLでプレーしてきた選手ということになる。その中でも一番の注目は、伊藤和也。昨季までブリスベンの名門オリンピックに4年連続在籍、今季5季目のシーズンを迎えた。自身のけがやクラブのマネジメントの混乱などの困難を乗り越え、開幕から隙のない戦いぶりで名門復活を印象付けるオリンピックで替えのきかない存在感を発揮。クラブ最古参の選手の1人として、中盤の底、または左SBとして献身的にチームを支える。

NPLとその下部リーグを含め一番長くQLDでプレーするのが、桜井慶佑。今季からトゥーンバのSWQサンダーに活躍の場を移したが、若いチームの守備の要となれるか。昨季も絶対的な存在として大きく貢献したブリスベン・ストライカーズの大森啓生(ひろき)は、2年目のシーズンでの更なる飛躍を期す。ブリスベン・シティのFW筧基樹は、けがもあり自分の持つ力を発揮できないままに終わった昨季の口惜しさをぶつける勝負の3年目にかける思いは強い。見える形で結果を残すべく、古豪の前線で汗をかく。サンシャイン・コーストの越水将一は、持ち前の運動量と決定力でリーグ中位進出を狙うクラブの攻撃の中心を担う。

開幕ラウンドでは、大森、越水の2人が「ベスト・イレブン」に選出される好スタートを切った日本勢。今後もますますの活躍を期待したい。毎週末QLD州のどこかで実現する日本人対決を目当てにぜひ、スタジアムに足を運んで頂きたい。


【うえまつの独り言】
W杯アジア最終予選3月シリーズを戦う豪州代表候補30人が発表された。なかなか興味深い顔ぶれで、ポスタコグルー監督はしっかり国内組にも目配りした。31歳のブコヴィッチ、18歳のマクグリーの選出はうれしい驚き。ここから23人にどうトリムされるか注目したい。

    日豪プレス キレイになろう特集 テイクアウェイ特集2020

新着記事

新着記事をもっと見る

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る