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アドリアン・ビジャール・ロハス「The End of Imagination」展/NSW州立美術館 ボランティアガイド便り

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北館タンク・ギャラリーで開催中(7月16日まで)

執筆者=吉澤なほみ/日本語ガイド

Installation view of Adrian Villar Rojas ‘The End of Imagination’ 2022 in the Tank at the Art Gallery of New South Wales / ©Adrian Villar Rojas / photo: ©Jörg Bauma

 壮大なサイトスペシフィック・インスタレーションで国際的に活躍するアドリアン・ビジャール・ロハス(Adrián Villar Rojas、1980年〜、アルゼンチン・ロサリオ生まれ)の新プロジェクト「The End of Imagination」展が、北館最下層のタンク・ギャラリーで開催中です。         

 タンク・ギャラリーは第2次世界大戦で使用後、忘れ去られていた燃料タンクを再利用したユニークなアート・スペース。北館建設の調査中に隠れたシドニーの宝として再認識され、多様な可能性を持つ独特なインスタレーション空間に生まれ変わり公開されています。                                            

 2018年にロハスが初めて訪れたタンクはまだ一部が浸水し、油で汚れた壁とコンクリートの柱が林立する広大で暗い空間でした。ロハスはこの空間自体が紛争と物質的変化の記録であるとして、蓄積を複雑なオブジェの仮想の世界で暗示しながら、人類の可能性や消滅をめぐる脆弱性に迫ります。

 タンクの地下の暗闇の中で動く光や点滅する光が、時に巨大な彫刻を照らします。ロハスの構築した「想像の果て」に広がる幻想的な世界。ぜひ知覚アートを体験しに来て下さい。

【日本語ツアー(5・6月)のお知らせ】
南館(本館)ハイライト・ツアー:毎週金曜日午前11時/ 南館ウエルカム・デスク前集合
北館(新館)ハイライト・ツアー:毎週日曜日午後1時/北館正面玄関入口付近集合 
※所要時間45分、参加費無料、予約不要

Art Gallery of NSW

Art Gallery of NSW

ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館。常設展入場無料。本連載は美術館の日本語ボランティア・ガイドが担当。「件名:Japanese Tour」でEメールでの日本語での問い合わせ可。
Web: www.artgallery.nsw.gov.au
Email: volunteerg@ag.nsw.gov.au





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