Styling vintage kimono in Melbourne
Wardrobe: Kazari + Ziguzagu (W: kazari.com.au)
Stylist: Sala Okabe (W: salaokabe.com)
Photographer: Rina Kakioka (W: rinasmilephotography.com)
Model: Koko
肩から袖、そして裾に広がる豪華な絵羽模様がある「準礼装」とされる訪問着。そのデザインは古典柄からモダンな物まで豊富にそろい、選ぶ柄行（がらゆき）により幅広いシーンで活躍してくれる着物です。
今回は、かしこまった席というよりは、どちらかと言うと気軽なパーティーや、結婚式の2次会などにぴったりの1枚を紹介します。
大輪のバラが大胆に描かれた、レトロモダンな雰囲気が漂うアンティークの訪問着は、葉の赤と黒のコントラストが目を引きます。
コーディネートのポイントは半衿で、ボタニカル模様の刺繍が施されたインドのレースを合わせました。
半衿1つで表情がガラリと変わるので、フォーマル感のあるいつもの白衿ではなく、色や柄のある物を選ぶことで、より個性的に。また、半衿と着物の間にちらりと見える伊達衿（重ね衿とも呼ばれる）を足すことで、顔周りの雰囲気がグッと引き締まり、お洒落度がアップします。
帯は色柄が比較的大人しく、あまり主張しない物を選び、着物や半衿の柄を引き立たせています。
足したり引いたりと、洋服と同じような感覚で小物を選べば、着物のコーディネートもさほど難しくはありません。
少し大胆過ぎるかなと思うデザインでも不思議としっくりくるのは、着物ならではの良さかもしれません。
このコラムの著者
Haru
創業1979年、メルボルンで日本の古い家具や陶器、着物、古布などを輸入販売する「Kazari + Ziguzagu」にてテキスタイル仕入れ担当兼マネジャーを務める。Instagram: @ziguzagu_textiles
