第12回 一時就労(技術)ビザの落とし穴(7)

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これだけは知っておくべき!

豪ビザ入門

海外でキャリアを築くために欠かせないのが、ビザ設計。オーストラリアで取得できるさまざまなビザに関して、これだけは知っておくべきというポイントや注意点をプロに学ぼう。

第12回 一時就労(技術)ビザの落とし穴(7)

 一時就労(技術)ビザ(サブクラス457)は、最もトラブルの多いビザの1つと言えます。なぜならばこの法律は頻繁に改正されるからです。そのため、5〜6年前はビザが取れていたような会社でも今は法律の改正によって取れなくなってしまう場合が多々あります。注意しなくてはいけない点は次の通りです。

(1)オーナーに確認すること

4〜5年前に一時就労(技術)ビザ(サブクラス457)が取れたからと言って、今その会社がスポンサーとして認められ得るかどうかは全く分かりません。もし、スポンサーをお願いしようと考えている会社があるならば、この1〜2年の間にスポンサーシップが取れたかどうかをオーナーに必ず確認してみましょう。

以前相談に来られた方で日本人の調理師の方がいらっしゃいました。ある大きな100席もあるイタリアン・レストランにおいて一時就労(技術)ビザ(サブクラス457)をスポンサーしてもらうという約束で、半年間働くことになりました。以前その会社はビザをスポンサーしたことがあるとの話でした。そして約束の半年が過ぎ、スポンサーをするために決算報告書を出すようお願いしましたが、書類を出そうとしませんでした。出てきた決算報告書を見て驚きました。決算報告書には人件費が一切計上されていませんでした。実はそのオーナーは会計士で、税金対策上、法律の変更に伴いここ2〜3年の個人所得税やスーパーアニュエーションを払いたくないために、人件費を正式に払っていなかったのです。人を雇っていない会社に一時就労(技術)ビザ(サブクラス457)が認められることはありません。

(2)人数を確認すること

一時就労(技術)ビザ(サブクラス457)をスポンサーされた人がいるか、従業員に聞いてみましょう。もしいるのであれば、どのような条件、ポジションでスポンサーしてもらったのか必ず確認してください。また、同僚が取れているからといって、必ずしもほかの方が取れるわけではありません。中小企業では、フルタイムの従業員の人数が限られています。もし、小さな会社で既に2〜3人に一時就労(技術)ビザ(サブクラス457)をサポートしている場合、3〜4人目の方がビザを取るのは非常に難しいと考えるのが適切です。

 上に書いたような落とし穴は一時就労(技術)ビザ(サブクラス457)申請の豊富な経験があるエージェントにしか分かりません。「落とし穴」に十分に注意してください。


日本ブレーン・センター・オーストラリア社長 山口正人
シドニーで日本人に向けたビザ申請代行・ビザコンサルティングなどを行う、(株)日本ブレーン・センター・オーストラリアの創設者。豪州のビザ事情を知り尽くす。

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