

Q 現在ワーキング・ホリデー・ビザでシドニーに滞在していますが、最近ビジネス・ビザ(ロング・ステイ・ビジネス・ビザ、サブクラス457)をスポンサーしてくれるという会社が現れました。最近、このビザの申請に必要なIELTSのスコアが変更されたと友人から聞いています。このことについて詳しく教えていただけませんか。ちなみに私が最近受けた同試験では、平均5点以上を取ることができませんでした。
(27歳アルバイト=女性)
A 質問者がおっしゃっているのは、2015年4月18日から発行されたロング・ステイ・ビジネス・ビザの英語力の基準の変更についてかと思います。具体的な変更概要は以下の通りとなります。
1. ミカエラ・キャッシュ移民・国境警備副大臣はロング・ステイ・ビジネス・ビザ(サブクラス457)の申請に必要な英語力の変更について発表、その施行を今年の4月18日からと定めました。
2. 英語力の証明は以下の語学試験が定められています。
Occupational English Test(OET)
Test of English as a Foreign Language(TOEFL iBT)
Pearson Test of English Academic(PTE)
Cambridge English: Advanced test(CAE)
<※2015年1月1日以降受験したものに限る>
なお、各テストで要求されるスコアは以下の通りです。
英語力検定 | 最低バンドスコア | 英語力検定 | |||
リスニング | リーディング | スピーキング | ライティング | ||
IELTS試験 | 総合バンドスコア5.0 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 |
OET | — | B | B | B | B |
TOEFL iBT | トータルバンドスコア36 | 3 | 3 | 12 | 12 |
PTE | 総合バンドスコア36 | 30 | 30 | 30 | 30 |
CAE | 総合バンドスコア154 | 147 | 147 | 147 | 147 |
3. 英語力証明の有効期限はビザ申請日から3年間となります。
4. 以下の各項目のいずれかに該当する人は、サブクラス457ビザの申請において英語力証明の提示が免除されます。
(i) | イギリス |
(ii) | アメリカ合衆国 |
(iii) | カナダ |
(iv) | ニュージーランド |
(v) | アイルランド共和国 |
(i) | 一定の英語力レベルの証明が不要な職業(職業登録手続きや、免許登録、メンバーシップ取得を必要としないため)にノミネート(指定)された人。 |
(ii) | 全日制の中等教育期間および高等教育機関において最低5年間連続して英語による授業を受け修了した人。 |
5. サブクラス457ビザを申請した日が13年7月1日より前の申請者で、次のすべての条件に該当する人。
(i) | 申請者が認可された職業にノミネートされている。 |
(ii) | 上記(i)で認可された職業に就業するための承認申請が10年7月1日より前に作成されたものである。また、職業登録手続き、免許登録、メンバーシップ取得を必要としないため、一定の英語力レベルの証明が不要な職業として承認されている。 |

山口 正人(やまぐち まさひと)
日本ブレーン・センター・オーストラリア
移住NSW大学オーストラリア経営大学院にてMBA(経営学修士号)を取得。投資銀行を経て、シドニーで日系のビザ・コンサルティング会社、(株)日本ブレーン・センター・オーストラリアを設立。著書に『オーストラリア・ビザ・ガイド』(アルク出版)など。