世界で最も住みやすい国ランキング2021
日本、オーストラリアは?

新型コロナウイルスで大混乱の2020年
新型コロナウイルスの影響により経済だけでなく生活全般に大きく変化が見られた2020年。2021年に入り、ワクチンの開発・投与によって劇的な状況の変化が期待されているところだが、各国の対応によって生活環境に大きな差が出ていることは明らかだ。
リモート・ワークの拡がりにより、今とは違う場所に住んでも仕事ができる可能性も大きくなった。そんな中、住みやすい国に移住するという動きが広まるのではないだろうか。
さて、NUMBEOによって算出された最も住みやすい国ランキングは「Quality of Life Index by Country 2021」と記載され、生活の質の高さを割り出している。まずはこちらのトップ10を紹介しよう。
最も住みやすい国ランキング2021
順位 | 国 | 住みやすさ | 購買力 | 治安 | 医療 | 生活コスト | 住宅費と収入の比率 | 通勤時間 | 公害 | 犯罪率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | スイス | 190.82 | 110.96 | 78.65 | 74.47 | 131.75 | 8.42 | 28.73 | 20.09 | 80.05 |
2 | デンマーク | 190.01 | 94.73 | 73.28 | 79.96 | 91.67 | 6.66 | 28.69 | 20.4 | 81.8 |
3 | オランダ | 183.31 | 83.89 | 72.78 | 75.76 | 78.64 | 7.35 | 27.81 | 25.28 | 87.11 |
4 | フィンランド | 182.79 | 89.05 | 72.99 | 76.4 | 77.46 | 8.64 | 28.96 | 11.86 | 56.64 |
5 | オーストリア | 182.37 | 78.23 | 74.77 | 78.4 | 75.49 | 10.4 | 25.68 | 19.2 | 77.79 |
6 | オーストラリア | 181.52 | 99.29 | 57.56 | 77.71 | 84.14 | 7.38 | 35.04 | 23.48 | 92.7 |
7 | アイスランド | 179.1 | 71.88 | 75.87 | 65.69 | 96.77 | 6.31 | 19.98 | 16.24 | 68.81 |
8 | ドイツ | 176.76 | 93.72 | 64.58 | 73.77 | 70.62 | 9.12 | 31.36 | 27.48 | 82.97 |
9 | ニュージーランド | 175.77 | 81.44 | 57.74 | 73.58 | 79.14 | 8.09 | 30.7 | 23.81 | 96.35 |
10 | ノルウェー | 173.57 | 79.43 | 66.65 | 75.5 | 106.09 | 8.49 | 26.87 | 18.14 | 68.68 |
17 | 日本 | 162.32 | 76.53 | 78.05 | 80.68 | 87.77 | 13.04 | 39.85 | 39.4 | 85.27 |
各国の順位と日本、オーストラリアの総評
オーストラリアは6位にランクインし、隣国のニュージーランドも9位という結果になっている。各指標を見てみると、購買力が比較的高いことに加え、医療の水準が高いことが窺える。生活コスト、住宅費も高めではあるが、購買力によって帳消しされている形だ。比較的公害の影響が少ないことも高ランク入りを後押ししていると言えるだろう。
これに対し日本は17位という結果になった。治安、医療に関してはかなり高ランクだが、購買力はトップ10に比べると少し低くなっている。収入に対する住宅費はかなり高く、生活コストの負担を押し上げている。
オーストラリアに関して言うと2020年後半には4位までランクアップしていたが、今回の6位はランクダウンとなる。高ランクをキープしているが、昨今の生活コストの上昇がランクに強く影響している。
その他、アメリカ(15位)、カナダ(20位)、イギリス(21位)、中国(65位)となっている。
残念ながら、こちらの数値には新型コロナウイルスの具体的な対策や感染状況、死亡率に関しては反映されていない。2021年はそれぞれの国の政策やワクチンの対応状況によって今後のランキングも大きく変動が出る可能性が高い。後半の推移にも注目したい。
(日豪プレスオンライン事業部調べ)
参考: Numbeo / Quality of Life Index by Country 2021