豪政府との対立、商業メディア・サイト・リンク消す
ソーシャル・メディアでユーザーがリンクした商業メディアのニュースに対してソーシャル・メディア運営者に課金する法案をオーストラリア連邦政府が導入しようとしていることに対して、ソーシャル・メディアが反発してきた。2月18日にはユーザーがリンクを張った商業メディアのページがすべてブロックされ、空白のまま残された。そればかりでなく、商業メディアと関わりのない気象庁や保健局のコロナウイルス情報までがブロックされたため、市民がフェースブックを通じて重要な情報を得ることができなくなってしまった。
ABC放送(電子版)が伝えた。
連邦政府のジョッシュ・フライデンバーグ財相は、「フェースブックは、(DVや性暴行などの被害者救済団体)1800RespectやWA州消防救助局、気象庁までブロックする必要はなかったはず。高圧的なやり方はフェースブックの評判を損なうだけだ」と発言した。
フライデンバーグ財相は、「パンデミック、精神衛生、緊急救援局、気象庁など、今回のメディア・コード法案とまったく無関係な政府サイトまでブロックしたことはとんでもない間違いだ。しかも、この法案は上院を通っていない。今日のできごとは、デジタル巨大企業が膨大な市場力を握っているということをオーストラリア国民に見せつけたことになる」と語っている。
フェースブック社が声明を発表し、「ニュース・リンクはユーザーのフィードの4%にもならない」と主張しており、今回のブロックに非ニュース系のページまで対象にしたのはメディア・コード法案でニュース・コンテントの定義が明確になっておらず、法案に基づいてニュースを広い定義で解釈した」と述べている。
フェースブックは、ニュース・ページ以外のものまでアレゴリズムの欠陥でニュース・ページ以外までブロックしてしまったと発表し、昼過ぎにはニュース・ページ以外の非営利や企業のウェブサイトのリンクを復活させたが、連邦政府は、「フェースブックがニュース・ソースとして信頼できるのだろうか?」と語っている。
■ソース
Facebook reinstating health and safety pages but government says damage to reputation has been done