熱帯性帯状雲域が大陸東海岸低気圧と衝突

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NSW州中北部海岸から南部海岸まで覆う

 気象庁(BoM)は、大陸北西部から長く伸びて大陸を東に移動していた湿った熱帯性の帯状雲域と、大陸東海岸に沿って居座っている低気圧とが衝突しているため、この大雨は3月24日頃まで続くと発表している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 1週間以上降り続いた大雨でところによっては合計雨量が1mを超えるところも出ると予想されている。また、22日夜から23日朝にかけてピークを迎え、24日からは徐々に晴れの天気に移行していく。

 既に洪水の被害を受けている地域はさらに50mmから100mm程度の雨が予想されており、BoMのジョナサン・ハウ主任気象学者は、「ホークスベリー、ネピアン、コロ川流域と州中北部海岸地域でかなりの水害の被害が続いているが、今日、もう一つのピークを迎える見通しで、さらに沿岸部はかなりの荒れ模様になっている」と発表している。

 22日夜の雨は、シドニー都市圏西部、ブルーマウンテン、ハンター地域から中北部海岸地域、さらにゴールド・コースト、ブリスベンまで伸びており、ところによって一気に激しい雨が降るもよう。

 21日夜にはゴールド・コースト後背地のノース・タンバリン地区で263mm、ブリスベン都心部で125mmなどを記録しており、NSW州でも中北部海岸のナンブッカ・ヘッズで245mmを記録している。ブルーマウンテン地域ではカラジョン・ハイツで174mm、スプリングウッドで116mmなどを記録している。シドニー都心部は28mmに留まっている。

 今回の集中豪雨で見ると、ポート・マコーリー南のコンボインでは、3月18日午前9時から22日午前9時までの96時間で降水量は889mmに達しており、水曜日までには降水量が1mを超えると予想されている。

 シドニー地域の最高降水量はブルーマウンテンのブラックヒース地区で465mm、西シドニー地域のワラガンバで353mm、リッチモンドで263mmなどでシドニー盆地西部は降水量こそ少ないものの、山間部に降った雨がすべてネピアン川に流れ込むため洪水の被害を受ける結果になる。

 ハウ氏は、「この数日の間に3か月以上の雨が降っており、これまで体験したことがない大雨だ。24日にはシドニー都市圏には晴天も訪れるが、山間部の水が流れ下ってくる間、洪水の危険が続く」と語っている。
■ソース
BOM warns more wild weather to come as tropical cloud band collides with east coast trough

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